セレモニー黒真珠 (ダ・ヴィンチブックス)

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  • Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840127417

感想・レビュー・書評

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  • ワカマツカオリさんの装画がステキ。
    ストーリーにぴったり。

    バラバラなようで団結している様がとてもおもしろい。
    あの人とあの人の恋の行方なんて
    意外ですごくよかった。

    とにかくよかった。
    日が経ってもなにをどうまとめようかと
    決まらないほどだ。
    綾崎隼さんがブログで好きな本の一冊にあげていたのが
    よくわかる。

    わたしの宮木作品ベスト3にはいる。
    宮木作品はじめての一冊にぜひ。

  • 葬儀屋さんを舞台にしたお話しってそうそうないので、
    表紙や挿絵のイラストも素敵だったし読んでみた。

    それぞれクセのあるスタッフたち。
    木崎さんのような人は葬儀屋にはピッタリかな。

    最後の話は、叶わぬ恋だったし悲しい話だったけど、良かった。

  • ワカマツカオリさんのイラストと宮木あや子さん、大好きな人たちの本です。おもしろかったです。

  • ★3.5
    悲しい過去・失った恋・弔うことのできない想い
    悲しいお別れを、優しく見守ってくれるチーム葬儀屋
    お葬式のご用命は、真心と信頼の旅立ちセレモニー黒真珠まで…。

    地域に根差した小さな町の葬儀屋「セレモニー黒真珠」を舞台に、
    葬儀屋という視点から見た、人の死とそれに纏わる6編の連作短編集

    ウェディング業界からの転職しシッカリし過ぎで、
    29歳なのに42歳位に見える笹島。
    異常なくらい喪服が似合う銀縁眼鏡男子
    霊の姿が見え声が聞こえる体質の木崎。
    親の借金の為、風俗で働き元恋人が末期がんで死に水を取りたいと
    入って来た21歳だというのに35歳位にしか見えない妹尾。
    元ヤンの社長も干からびたマンドラゴラみたいな見た目だが、まだ58歳

    個性的なキャラクター達の行動や言動に引き込まれました。
    キャラクター達が本当に良かったぁ。
    それぞれが、なかなか重たい過去を背負っている三人が主人公
    なので、一つ一つの作品が重みのあるしっかりした仕上がりになってる。
    それにしても、笹島の元恋人・典夫は酷い
    典夫の妻・由美が産褥死、子供も死産
    由美を殺したのは自分が由美と結婚したから
    どうして由美と結婚しなければならなかったのか
    それは、笹島が典夫より仕事を選んだからだ。
    だから、笹島が由美と産まれてくる子供を殺した。
    他の女と結婚する様子を見せ付けておきながらまだ足りないのか…。
    もーーーーなんて男ムキィィィィイ━━━━━(#`Д´)凸
    こんな男と結婚しなくって本当に良かったよ!

    生きるもの全てに「死」は訪れる。
    お葬式とは出発の儀式である。そう教えてくれる。
    人を想う事の大切さを改めて教えてくれました。

    面白かったって書くといけない気がしますが、
    読後感はとっても良かったです。
    「セレモニー黒真珠」社名がとっても良いなぁ
    表紙のイラストもとっても素敵
    続編があると良いなぁ。
    宮本さんもっともっと読みたい(〃^ー^〃)

  • 初めての作家さん。良かった。

    葬儀屋さんが主人公だなんて珍しく、多分他人様より個人的に葬儀屋さんにとても感謝しているという身としてとても興味を持ったので読みたくなった。

    数年前に込み入った事情を色々抱えた葬儀をこちらからお願いに行った先の葬儀社。
    その時の担当者に本当にお世話になった。
    最終的なお礼にうかがった時、相手の職種が職種なだけに、「今後ともまたよろしくお願いしますとは言ってはいけないけれど、でもその時は…」と挨拶してきた。

    そして今年がまた「その時」となった。
    その担当者が今も在籍してくれていることを祈りつつ夫が連絡をしたところ電話に出たのが彼で、あちらも覚えていてくれた。
    そしてすぐに駆けつけてくれて、また今回も本当に素晴らしい対応をしてくれた。
    前回も今回も、葬儀のことなんて何もわからない私達夫婦が取り仕切らねばならず、彼は全く押し付けがましくなく、控え目で穏やかで柔和な物腰で最初から最後までずっとそばに居て、アドバイスや世話をしてくれた。

    突然呼ばれて一旦関わったら、そこからずっと拘束され、深夜に駆けつけて翌日またすぐに来てくれる。
    一体彼は自宅に何時間戻れるのだろう?休暇は取れるのだろうか?と心配になった。(友引の日でも、葬儀が無いだけで彼にはやることは沢山ある)

    友人知人に「葬儀屋さんなら、良い所の良い担当者を紹介できるよ」とお勧めしたいところだけれど、それもまた憚られる。
    でも人生で例えおめでたい結婚式場にお世話になることがなかったとしても、誰しも葬儀屋さんには必ずお世話になるわけで、欠かせないお仕事なのだ。
    そこにスポットライトを当てたこの小説はなかなか面白かった。

    ただし私はこのイラストは無い方が良かったと思う。(三浦しをん氏の「政と源」も同じようなイラストだったが、どちらも描かれている人物像を自分でイメージしているので、こういうタイプのイラストが入るとちょっと邪魔になる)

  •  面白かったです。4にしなかったのはところどころ文章が乱れるのが気になってしまった分のマイナスで、4に近い3というところです。
     舞台が葬儀社、ということで話ごとに必ず人が死ぬし、事件自体も結構ヘビーなものがあるし、重い過去を持っているメインキャラクターも多いんですが、決してうじうじ湿っぽくはないです。芯が通った人間は老若男女関わらずかっこいい。じんわりできる作品です。続刊が出たら読みたいです。

  • 校閲ガール ア・ラ・モードに登場したので、読んでみた。
    葬儀屋、セレモニー黒真珠の主に3人と社長がいい味のキャラ設定です。
    連作短編で、スラスラ読めてしまいます。
    といって軽すぎもしなく、さりげなく重たいテーマを忍ばせているところがにくいです。
    さすが宮木さんといったところでしょうか。
    是非校閲ガールと共に。お勧め。

  • 葬儀屋が舞台のライトなお話。
    想像以上に良かった。

    町の小さな葬儀屋「セレモニー黒真珠」
    そこで働くのはちょっとワケ有りな大人たち。
    ブライダル業界から葬儀屋に転職してきた笹島。
    実は霊が見えるイケメン木崎。
    愛する人の死に水をとるために葬儀屋で働く妹尾。
    それぞれに事情を抱えながらも、
    一つ一つのご葬儀に誠実に、前向きに対応していく。

    葬儀自体よりも、そこで働く人たちに焦点が当たっています。
    しかも、みんな懸命に働き、過去と折り合いをつけて生きているのです。
    そのため、たくさん故人は登場するけど、暗くならない。
    本多さんの「WILL」「MOMENT」も葬儀屋さんのお話ですが、
    あちらの方が故人の方に焦点が合っている分重めです。
    (あの作品も静謐な雰囲気が大好きです。ぜひ。)

    宮木作品は5作目ですが
    作風が二極化していますよね。
    お仕事小説は、コメディ風に
    恋愛小説は、耽美文学風に。
    どちらも読ませてくるので、すごいなぁと感じます。

    笹島の元彼の毒っぷりには辟易。
    あんな思考回路なら、誰も幸せにはできない。

    続編があるといいなぁ。
    こういう静かな余韻に、また浸りたい。

  • 木崎がかっこよすぎた。表紙をかいたひとが好きだったのも好評価でした。花宵道中や白蝶花とは違った雰囲気で少し驚いた。

  • 葬儀屋「セレモニー黒真珠」を舞台とした短編集。それぞれにワケアリな登場人物たちの過去も深く掘り下げてあり、大変面白く読めた。葬儀屋が舞台なのに湿っぽくもならず程よく軽く程よくまじめ。一番重い過去を背負っている妹尾が好き。2013/253

  • なにか宮木あや子読みたいなーと思って借りてきた。
    宮木あや子読むきっかけになった短編が収録されてるので期待maxで読み始める。
    裏切られなかったーおもしろかったー。

    小さな葬儀屋さん「セレモニー黒真珠」で働くひとのお話。
    主な語り手は3人で、それぞれの葬儀屋に対する思い入れのエピソードと+αくらいで物語が構成されている。

    恋人が死んだとか残される悲しみとか、そういう話が主になっていないところが良い。
    表紙がかわいいイラストで挿絵も語り手が描かれてるけど、話の中身はキャラに頼らない丁寧な進行なのも良い。

    あと木崎が好きすぎてきゅんきゅんする

  • 葬儀屋さんのお話なので、描かれるのは人の「死」なのに、決して湿っぽく暗くなく、逆に小気味よいという言葉のほうが似合う感じ。笹島、木崎、妹尾の三人の仕事っぷりと潔い生き方がそういう空気を物語全体に漂わせているからか。『憧憬カトマンズ』がとても良かったので、似た系統ということで読んでみたのですが、期待に違わず面白かったです。

  • なんだかんだで何度も読み返している一冊。好きな人の葬式と結婚式、出たくないのはどっちかは読んでも結論が出ない2択。

  • 2010/4/10

  • 葬儀屋を舞台にしたお仕事ものなんだけれど、スタッフの一人が霊能を持つという設定がちょっとうまくない。オカルトっぽい方向に行こうか行くまいか、迷ってるような感じで、なんとも中途半端な印象。らしい感じのシビアな恋愛描写なんていい感じだったから、そのままリアリズムで押し切った方がよかったような。

  • 普通にドラマとかにしたら面白そうって思いながら読んでたなぁ〜

  • 生きてるうちに、言えればよかったのだけど…。町の葬儀屋「セレモニー黒真珠」を舞台に、アラサー女子・笹島、メガネ男子・木崎、謎の新人女子・妹尾が織り成す、ドラマティック+ハートウォーミングストーリー。

    あり得ないと思いつつ楽しんだ。

  • 葬儀屋さんで働く人たちと故人、遺族のお話。それぞれの気持ちが伝わってきて、笑えるところもあって素敵な小説でした。

  • 最初は重めの暗い話が多かったけど。
    最後2つはかわいい話でした。
    カバーがすてき。

  • 校閲ガールが面白かったので手にとって見た。期待を裏切らず読みやすく面白かった。2018/2/17

  • 図書館で雑誌「ダ・ヴィンチ」を読んでいたら大きく宣伝されていて、ちょうど図書館に新刊書として置いてあった為、借りてみた。ってか、ダ・ヴィンチ誌で連載してたんだねこれ。ダ・ヴィンチは特集と山岸涼子のバレエ漫画しか読まないから(^_^ )「セレモニー黒真珠」という名の葬儀社に勤める3人の男女+所長が織り成す連作短編集。結婚式とお葬式を仕切る会社というのは「究極の客商売」なんだなあと。勤務する彼らのエピソードも秀逸で、この本は拾いものでした。

  • 最後の話だけ他と毛色が違って可愛い。初恋かどうかもわかんない、淡い淡い恋の弔い。この子はこれからラピュタ吹くたびに思い出すんだろうな(u_u)

  • 街の葬儀屋で働く人とその周辺。
    「校閲ガール」の登場人物が主人公ってことで読んでみたが
    あちらとの関連は特になく
    でもそんなの関係無しに面白かった。

    【図書館・初読・9月6日読了】

  • 葬儀屋さんのお話。
    さくっと読むことが出来てよかった。
    葬儀屋とはいえ暗いカンジも無く、働く人の人間模様を描いた物語。
    恋愛、トラウマ、葛藤。
    内容としては読み応えありですが、サラリと読めちゃう。
    ラノベ感覚な感じでした。 おもしろかったです^^

  • ヘビーなテーマながら、恋愛が絡んで甘くなった内容

    人は多かれ少なかれ、病んでいるものです

  • 生きてるうちに、言えればよかったのだけど…
    悲しいお別れを、やさしく見守ってくれるチーム葬儀屋。お葬式のご用命は、真心と信頼の旅立ち・セレモニー黒真珠まで。

    町の葬儀屋「セレモニー黒真珠」を舞台に、アラサー女子・笹島、メガネ男子・木崎、謎の新人女子・妹尾が織り成す、ドラマティック+ハートウォーミングストーリー。

    紹介文より

  • 2013年7月に、読みたいと思って本棚に登録していたのですが、やっと読むことができました(汗

    なぜ読みたいと思ったかというと、表紙と題名です。
    「セレモニー黒真珠」というロゴと表紙絵のマッチングに一目ぼれしました。
    どんな内容なのかは全く知りませんでした(笑)

    タイミングを逃したせいで、なかなか出会うことができずにいたのですが、先日めでたく購入できたので、速読了。

    面白かったー
    やっぱり、私の直感に間違いなかった!
    めちゃくちゃノリは軽いのに、所々にシリアスなテイストがあって、ググッと心を掴まれます。
    軽くて読みやすいので10代・20代の若い女性にもオススメです。

    私の年代位になりますと、結婚式場よりセレモニー会場へ行くことが多くなる。こういう場面に直面することも少なからずあるので、それを職業にしている人たちを見かけることも多く共感ももてました。

    どんな職場でも仕事でも、結局は「人」人柄であったりします。
    一生懸命働き、一生懸命生きる人は幸せになるべき。
    と、思うのです。

  • 過去を抱えた人が集まる葬儀屋。
    お葬式は形ではないんでしょうけど送る側としては精一杯したい、と考えてしまうから詐欺もあったり…考えさせられるだけでなく恋まであって盛りだくさんでした。
    忘れないことが故人にとっては一番の供養。

  • 地域密着型葬儀会社「セレモニー黒真珠」で働く男女のお話。彼らの身の上はなかなかハードだったり、個性的だったりするけれど、とにかくキャラクターが魅力的で一気に読ませてくれた。
    やっぱりメガネ男子好きには木崎くんがたまらない・・・♪
    校閲ガールに登場してくる加奈子ちゃんが木崎くんの妹なのね。校閲:ア・ラ・モードに木崎くんが登場していたとはーー!
    校閲ガールもう一度読み返さねば・・・。

  • 地域密着型の葬儀屋「セレモニー黒真珠」にまつわる人間ドラマ。
    ホトケさんと話ができちゃう(会話が成り立つ訳ではなく、一方的に恨み言が聞こえるだけらしいが)木崎くん。
    まだ二十代なのに、老け顔と落ち着きぶりから四十代に間違えられる笹崎さん(あまりのアニキっぷりで途中まで男性だと思ってました、ごめんなさい)

    葬儀屋だけに、キラキラ明るい話などなかったけれど、不思議と暗い気持ちになることはなかった。

    うん、いいお葬式でした。

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著者プロフィール

1976年神奈川県生まれ。2006年『花宵道中』で女による女のためのR-18文学賞の大賞と読者賞をW受賞しデビュー。『白蝶花』『雨の塔』『セレモニー黒真珠』『野良女』『校閲ガール』シリーズ等著書多数。

「2023年 『百合小説コレクション wiz』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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