トーマの心臓 Lost heart for Thoma (ダ・ヴィンチブックス)

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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840128674

感想・レビュー・書評

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  • 原作は未読。森さんの小説としても違和感ないと思う。

  • ……やっぱり、「なんで日本なん?」て聞きたい。ギムナジウムの少年達がお正月でお弁当って(´Д⊂ヽ

  • なんでいまさらオスカー視点なんだ? というのが一読後の印象

    森さんがオスカーのファンで、彼を書きたかったというのは判るんだけど、オスカー視点には「訪問者」があるんだもの。名作ですよ。書くのなら、その「訪問者」を越えないとオスカーである意味はない気がするんだ。なんとなく「訪問者」の幼いオスカーを「トーマの心臓」に連れて来たような感じが拭えなくて。オスカーが少年たちの中で1歳年上というのは大事な立ち位置だったとおもうので余計にね。
    原作とは違うものだから、森さんの解釈なんだからと言われてしまえばそれまでなんだけど……っていうか、だったらこのタイトルで小説を書くな……と、思ったりするのよ。

    原作へ思い入れは、マントルをえぐって地核に達するほど深いもので、点数はおのずと激辛になります。

    「トーマの心臓」へのオマージュ的な作品といえば、わたし的には篠有紀子さんの「アルトの声の少女」に勝るものは今のところないと思っているのでね。

  • 太平洋沖地震があってから2週間がたち、少しずつ落ち着くためにも読書を再開。

    森博嗣の近年のインタビューにて、本人が書くのを楽しみにしているとおっしゃっていたのがこの作品。
    BL好きの友人が騒いでいたイメージしかなかったので正直どうなのだろう…という気持ちも大きかったのですが、最初の大きな掴み方やミステリアスな部分までぐいぐい引き込まれてしまい、結局寝る前に少しずつ読み進めようという計画が、気づけば朝の5時に朝日を浴びながら読了していました…。
    これが森マジック。

    スカイ・クロラで発揮されていた独特の透明感ある文体がとても本作品にマッチしていて読み心地がよかったです。
    文章理解力がないのか、ユーリがされた仕打ちが何なのか…という部分が、自分が考えている内容であっているのか(わざと読者に任せたのかなとも思うのですが)分からず、トーマが自殺した原因は、主人公の父親が母親に対して抱いた感情と一緒なのだろうか…などと読み込み切れていない部分が多く若干自分の中で消化不良。
    もう一度読み返してみたいですね。

    恋は実ることはなく、結局ユーリは好きだったのかどうか分からずに、淡い淡い恋物語も「犠牲」の一部となって皆前に進んで行ったのか。
    多かれ少なかれだれしもが抱いている心の問題、自分ももっと向き合っていかなければならないな…とザラつく自分の気持ちの部分も大いにざわめきました。

    読了後に何かを得られる作品はやはりいいですね。

  • いつもの森作品と変わりなく、妙に達観して冷静に物事を分析する登場人物が演じる、森版「トーマの心臓」でした。

    ノベライズを描く際にも、理系分野を専攻している生徒に置き換えてしまうとは、一貫しているというか、それしか描けないというか、なんとも・・・

  • 森さんのトーマの心臓・・・!! 夢の共演な感じです。 
    「どうしてこんなに綺麗な心が育つのだろう」 オスカーもだよw

  • なんとまぁ親和性の高い二人。森さんがもとさん大好きなのは知ってたけど想像以上でした。
    スカイクロラ平気な人は楽しめるかと。

  • 矛盾した気持ちとか、独りで強がって、でも誰かと居たい、誰か探してる。
    そんな儚さがすごく理想の少年像です。
    http://feelingbooks.blog56.fc2.com/blog-entry-503.html

  • 宗教の心理的縛りという根底にあるものが無い日本への舞台変更、生徒にニックネームをつけるという陳腐さが主題を薄めてしまったように思う。

    原作はキリスト教について予備知識を得た後再読し、トーマの深い愛に心を打たれた。

    完璧な物語の漫画のノベライズはそれ以上にならない。
    そして挿し絵にも違和感。

    あの時の絵は、物語は、本人にも誰にも再現は出来ないのだ。
    少年時代が遠く過ぎ去るしか無いように。

  • 2011年1月20日 読了。

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著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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