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この作品に関連する談話室の質問
この作品からのみんなの引用
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幽霊にいちばん似ているのは、「思い出」ではないかと思う。思い出。なんとも長閑な顔をしている、なんとも恐ろしい言葉。個人的で、主観的で、決して他者と共有できない、そのくせ誰もが知っているような気がする、生温かくて居心地のよさげな言葉。けれど、「思い出」を解体していくと幻想の過去が別の顔を見せ、見知らぬ過去が現在を圧倒する。
― 196ページ -
世界にはどれだけの人がいるのかしら?五十億?六十億?生きてる人がそれだけいるのなら、亡くなった人はもっともっとたくさんね。その人たちはどこに立っているのかしら。どこに棲んでいるのかしら。
世界はいよいよ積み重なっていく。あたしたちは果てしなく上書きされていくのね。世界はみなあたしたちになる。世界はみな幽霊になっていく。いよいよあたしたちの時代だわ。
ようこそ、私の家へ。
たくさんの記憶が積み重ねられた、あたしたちの家へ。
― 185ページ -
連中は、蒼ざめた顔で親父の話を聞いていたが、互いに顔を見合わせた。どうやら、俺たちがこの家を壊すと思っていたらしい。が、ぞろぞろ引き揚げていくところを見ると、話は通じたようだ。それ以降、俺たちの作業は捗った。なにしろ、住人が協力的だったからな。それに、さすが、住んでる時間は連中のほうが長いんで、あちこち気になっていた箇所を教えてくれた。
大女二人は台所に詳しく、床下の収納庫とオーブンはそっくり取り換えた。おかげで、最初に感じた饐えた嫌な匂いは消えた。
― 160ページ
みんなの感想・レビュー・書評
タイトルとジャケットが気になって借りてきた。
’’何も起こらない’’家での不穏な出来事たち。
「この世に幽霊屋敷じゃない屋敷なんてあるのかしらって。」
・・・ないかもしれない。
とある幽霊屋敷にまつわる凄惨な事件や出来事を綴った短編集。
中にはいまいちよく分からない話もあったが、この世界観にどっぷり浸かりながら読めた。
中でも怖かったのは「這う者」のお話。確かに生きている人間の方が残酷で怖いかもしれないと思った。
文庫化したらぜひ欲しい作品。
この家、あたししかいないのに、人がいっぱいいるような気がする・・・・・・
ようこそ、丘の上の幽霊屋敷へ。恩田陸が描く、美しく不穏なゴーストストーリー。
小さな丘の上に建つ二階建ての古い家。この家は、時がゆっくり流れている。幽霊屋敷と噂されるその家にすむ女流作家は居心地のよいこの家を愛している。
血の海となった台所、床下の収納庫のマリネにされた子どもたち・・・・・・いったいこの家にはどんな記憶が潜んでいるのだろう。幽霊屋敷に魅了された人々の美しくて優雅なゴーストストーリー。恩田陸が描く幽霊屋敷の物語。ラストには驚愕の書き下ろし短編が
いくつかの短編で構成されている。
最初読み始めて
「いきなり何か起こっとるやないかっ」
とツッコミを入れてしまった。
ゾッとするような話もあるが、
面白いため図書館で見かけると
つい借りて何度も読んでしまう本です。
幽霊屋敷と呼ばれる家にまつわる話。その家では幾つもの怪異、凄惨な事件が起きてきた。形式としては章ごとに話が完結するが、それぞれの中で別の事件が語られ、円環している。好み。幽霊屋敷ではない家は存在するのか?確かに人が死んでいない家、人の思い出や記憶が残っていない場所など無いだろう。そうするとこの世界は記憶=幽霊で溢れているわけで、つまりはあらゆる場所が幽霊の存在する場所と言えるのかもしれない。
装丁から世界観から詞のような言葉の選び方まですごく好み!Coccoのうたに出てきそう
しかし附記と大工さんのおはなしはいらなかった。むりやり何か落としどころを見つけなくても世界観それだけで素敵だし、それを最後まで壊してほしくなかった
かなりグロイ。
そしてきもい。
恩田陸の暗黒面全開といった感じ。
話がつながっているんだが
どれが初めで終わりかがハッキリせずに
永久ループな世界を作り出しているところがすごい。
自室で一人、日暮れに椅子に座ってゆっくり読み進めるのが似合う本です。
主観ですが。
この本には人の名前がほとんど出てきません。
名前という記号を与えられない登場人物はなんともふわふわとした不確かさに包まれています。
話が変わると語り手も変わりますが、別の話の中で語られる元語り手や登場人物が本当に彼らだったのかははっきりとしません。
似てはいますが確証はないのです。
ところでO氏って男性なのでしょうかね?
ある屋敷にまつわる、連作短編。
主人公は各話で違いますが、ところどころリンクしていたりして読みやすいです。
忌まわしい過去にはかなり残虐なもの、猟奇的なものもありますが、登場してくる幽霊には陰惨なイメージはあまりないです。
私が読んでいて恐怖を感じたのは、生きている人間の方です。
一人称で進んで行って、気を許して読んでいたら、突然のどんでん返しに背中が冷やっとする事が何度もありました。
いまいち意味の分からない話もあったし、派手な怖さもないのですが、やはり恩田陸の文章の世界に浸りきる事が出来ました。
図書館で借りましたが、いつか自分で購入して読むかも…
大風呂敷を広げる暇がなかったのか、よくまとまった一冊。でも附記は余計な気がする。一つ前で終わったほうが綺麗にオチていたと思うんだけど。
『私の家では何も起こらない』読了。
装丁が好みで手に取りました。
丘の上に建つ“幽霊屋敷”にまつわる短編集。
静かでゾクッとした。
カニバリズムや殺人の話ばかりの中、“俺と彼らと彼女たち”はちょっと違う感じで一番好きかも。
160Pの彼らがとても可愛い。
169Pのラストの文に納得。
日参してるサイトのオーナーさんの読書紹介が面白そうだったので読んだお話。面白いです。(^^)
恩田氏のホラーはどこか他の作家さんとは違う恐ろしさがあって好きです。
いろんなストーリーがあって、なかなか読むのを止められない作品でした。
身も凍るような怖さを味わえる物語…かと思いきや、想像とは全く違っていて、むしろ優しい物語たちでした。残酷なエピソードが無いとは言えないのだけれど、その描写さえをも美しく感じさせるような、氏の紡ぎ出す独特の雰囲気が、とても良いです。
物語に共通するのは舞台になる「家」だけで、それぞれがひとつひとつの独立した物語なのに、続きが気になる!次が読みたい!と思わせる不思議な感覚でした。
もっとドタバタでメルヘン、ハートウォーミングな話を勝手に想像していたが、恩田陸さんに限ってそんなことはなかった。
サクサク読めるが、ぞわりと、くる話。デジャヴは幽霊、思い出は幽霊という言葉の意味をよくよく味わいながら、日常生活を振り返ると、より一層背筋がぞくぞくする感覚がする。
久しぶりの恩田陸でした。
幽霊屋敷と噂される小さな丘の上に建つ二階建ての古い家。
時がゆっくり流れているこの屋敷に住む女流作家は居心地のよいこの屋敷を心の底から愛している…。
幽霊屋敷に魅了された人々の美しくて優雅なゴーストストーリーです。
久々に読んだ恩田陸さんの本。恩田ワールドにどっぷり浸かりながら、一気に読んでしまった。背筋がスッとするこの感覚がたまらない。

怖いのに読むのをやめられない、というなんとも不思議な本でしたね(笑)
こんなふうに私の家にもたくさんの幽霊がいるんじゃないかって気になってしまいました(;^ω^)
私は『俺と彼らと彼女らと』が一番...





