私の家では何も起こらない (幽BOOKS)

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著者 : 恩田陸
  • メディアファクトリー (2010年1月6日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (199ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840131650

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私の家では何も起こらない (幽BOOKS)の感想・レビュー・書評

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  • ダ・ヴィンチ増刊「幽」に連載されていたのを一冊にまとめた作品。

    こわい本が読みたくなり、借りたのですが…うすら肌寒くなりました。
    こわいというより不気味な連鎖と申しましょうか。

    米澤穂信さんの「儚い羊たちの祝宴」みたいな雰囲気です。

    カバーや見返しが美しくて、見返し部分の生地があれば
    ぜひ欲しいもんだと思いました。

    丘の上の古い洋館が舞台です。
    空間が密閉されていて、空気が重苦しいです。

    書き下ろしの附記「われらの時代」が驚きって、帯に書かれていましたが
    「何が驚き?」と謎でしたが、考えてみたら
    ちょっと鳥肌が立ってしまいました。

    恩田さん、器用にどんなジャンルでも書けてすごい作家さんだと
    思います。

  • 再読。
    丘の上に建つ古い幽霊屋敷を舞台とした連作短編。
    時々無性に再読したくなる作品。
    過去に起きた事件や屋敷に関わってきた者達の様々な記憶が1つの糸として繋がっていき、死者の歴史を重ねていく。
    うっとりとしてしまうような狂気と味わいがあり、そこはかとない怖さの中にもどこか優しさも感じられる物語。
    生きている人間の方が怖い。
    見方によって印象をがらりと変えるのもこの作品の面白いところ。
    幽霊は思い出に似ているとのくだりがありますが、思い出を連ね、屋敷は丘の上に佇んで行くのだろう。

  • ホラーです。面白かったです!恩田さんの本は装丁も綺麗で買いたくなる。

  • どんな展開が待っているのかドキドキしながら読みました。

    恐ろしい話だったけど、さくっと読めます。

    「俺と彼らと彼女たち」はちょっとユーモラスでした。

  • まず装丁からして素敵。
    中身は幽霊屋敷のお話。

    台所でアップルパイを焼いてジャガイモの皮をむきながら包丁で殺し合った姉妹。

    酷い環境から屋敷に連れられてきて、優しくされたのに最後は食べられてしまい、瓶詰になって地下食糧庫に保管された子供たち。

    連続で老人をオーブンに頭を突っ込んで殺し、屋敷の床下で首を切って失血死した美少年。

    ウサギの穴に足を取られ、転んだ怪我が元で死んでしまったのにそれに気がつかない夫人。

    そして最後に語られます。
    人の死んでいない土地などあるだろうか?どこにでも死者はいる。でも死者は優しい。怖いのは生きている人間だ。

  • 昼食前に読んでしまった。日が傾いてから読めばもっと雰囲気でたな。失敗した。

  • 幽霊屋敷を舞台にホラーだけどどこか懐かしくもやさしくもある物語。私の家では何も起こらないわけがない。凄惨な事件が発生した丘の上にある古い屋敷に残る生者と死者の名残。それは死者の生者への妄執なのか、生者の死者への恐れ、死への恐れなのか。ホラーだけど耽美で、ファンタジーの要素もある短篇集です。

  •  久しぶりに面白い恩田陸に当たって嬉しい。
     ホラーの連作短編、すごく楽しめた。子供を殺して瓶詰めにしたりだとかはもちろん悪い事なんだけど、なんていうか、「悪意」が感じられない透明なホラーって印象を受けた。

  • 映画と違って、怖い本を書くのって難しいと思う。映画は、映像や音を使って怖いと思える雰囲気やタイミングを図り、その場にいる人に共通の怖い思いをさせる事ができる。
    でも、本は違う。読むスピードや場所が違う。読み取り方も違う。だから、この本は読んでて怖かった、と言えるのは想像してしまうかどうかだと思う。
    私は、想像してしまった。
    夜、まだ人の多い電車で読んでいたのに不気味な絵を想像してしまった。
    ホラー映画は映像が怖いから見ないのに、自分の中に勝手に映像を作り上げてしまった。
    完敗である。あーこわかった。

  • 丘の上の幽霊屋敷を舞台にした連作幽霊譚。様々な時代、様々な住人の物語。
    導入の一話目が一番好き。恩田さんらしい雰囲気がよく出ており、文章は淡々としているのに物語世界への吸引力とこれから始まるという期待感がすごいです。一話目のラスト付近の『そう、生者の世界は恐ろしい……だから私の家では何も起こらない』の五行が印象的。今作の名文ですね。
    中盤は少しだれました。連作の一部であることが意識されすぎて一つ一つの作品として楽しみづらいように感じました。中盤では「奴らは夜に這ってくる」がお気に入りです。これは単独でよくできてるし、ミステリっぽいのもアクセントになってる。
    後半は「俺と彼らと彼女たち」が面白い。雰囲気ががらっと変わります。
    不気味さと陰惨さが強く出ながらも、優しく爽やかな読後感を残す不思議な作品。

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