冥談 (幽BOOKS)

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  • Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840132350

感想・レビュー・書評

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  • なんだか、よくわからない、不気味だが怖くはない話を集めた短編集。
    作られた怖い話は、しっかりとオチがついているものだが、実際はこのように、オチなどなく!なんだか不思議で気持ち悪いものだとは思う。が、それが面白いかというと、そうでもないような。

  • 生と死のあわいをゆく、ほの暝い旅路―これぞ真骨頂!著者の「核心」に迫る、怪しき短篇小説集。(帯)

    庭のある家

    凬の橋
    遠野物語より

    空地のおんな
    予感
    先輩の話

  • 短編集。好みだ。

  •  読了から少し時間がたって感想を書いています。
     幽談の第2弾です。独特の世界観というか雰囲気が私は好きなシリーズです。
     この感想を書く前に軽く読み返してみたのですが、やっぱりぞっとしました。
     特に「冬」というお話が1番怖かったです。穴からいつも覘いている誰か。小さいときは「反対の部屋から誰かが覘いているんだ、この部屋はそういうものなんだ」と当たり前に思っていたが、大きくなるにつれて湧いてくる疑問。
     幼い頃によく読んでいたこわいお話の本。今はもう内容を覚えていないけど、怖い感覚がよく似ている。あの頃活字の本が苦手でしたが、ああいうお話は好奇心が勝ってがんばって読んでいたなと思い出しました。
     京極さんの作品は読むたびに色んな気持ちにしてくれます。私はこれからも何度も何度も読み返していくことでしょう。

  • 身近な存在であるものを怪談話にした物語。静かに語りかける物語の一節一節に、じわりじわりとくる怖いものを感じさせる。その中には、暑い場所が一気に涼しくなるかのような、吹きすさぶ冷涼感がある物語の背景であったり、実在するように見えて実在しない異質なものや世界観を感じたり、一度、怖くも怪しげな雰囲気に飲まれてしまうとそこから脱しても、まだ余韻が残っているかのようにまとまりつく、怖さがある。遠野物語から見えてくる、新たな遠野物語の世界と独特の雰囲気がより怪しげな世界へ誘うかのようであった。

  • 2017年5月22日

    装幀/坂野公一(welle design)

  • 怖い話の短編集。
    京極氏らしい話。
    夏の夜に読むのがよいと思い読了。

  • ちょっと怖い短編集。

    京極さんの作品はやはり昭和物がいいですねー。
    友人の家に行ったら「実はさっき妹が死んだ。医者を呼んでくるから留守番していてくれ」と言われる。

    友人が出て行ったあと、死んだはずの妹にもてなされるというお話。庭の椿の赤々とした色が目に浮かぶほど対比が鮮やかで美しい。

  • 「場所」と「記憶」にまつわる怪異譚を集めた短編集の印象。怖いか、と言われるとそうでもない。
    所々気味が悪く、所々切ない、そして全体として
    とらえどころのない感じである。

  • こっちに向かってきたり危害を加えてこなくても、怖いものは怖い。またそれを怖く書ける人が怪談作家なんだな。

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著者プロフィール

1963年、北海道生まれ。小説家、意匠家。94年、『姑獲鳥の夏』でデビュー。96年『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、97年『嗤う伊右衛門』で泉鏡花文学賞、2003年『覘き小平次』で山本周五郎賞、04年『後巷説百物語』で直木賞、11年『西巷説百物語』で柴田錬三郎賞、22年『遠巷説百物語』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『死ねばいいのに』『数えずの井戸』『オジいサン』『ヒトごろし』『書楼弔堂 破暁』『遠野物語Remix』『虚実妖怪百物語 序/破/急』 ほか多数。

「2023年 『遠巷説百物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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