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この作品に関連する談話室の質問
この作品からのみんなの引用
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科学の中で一つの理論体系が成熟してくると、すべての現象をその理論体系で説明できるものと考え、新たな考えを排斥する風潮が広がります。生物学者も社会の中に生きる一つの個体ですから、周りの人間がみなそのように考えていると、自分が見た現象を最初からその枠組みの中で考えるように仕向けられます。また、そうしないと研究を認めてもらえないので、そうしない者は生き残ることができず、ますます思想の固定化が進みます。しかし、説明できないものはどうしても説明できません。
― 182ページ -
それぞれの陣営は、自分たちは間違っていない(ということは相手が間違っている)と信じ込んでいるように思えます。科学者といえども人間なので、一度信じてしまうと自説を他者の説と公平に見ることは困難になってしまうのかもしれません。
― 106ページ -
いまはなんの役に立つかわからない様々なことを調べておくことは、人間社会全体のリスクヘッジの観点から見て意味のあることです。
― 78ページ
みんなの感想・レビュー・書評
アリ社会に一定の割合で存在する働かないアリは、いったい何のために存在し、どうやって発生しているのか。非常に興味を掻き立てられる問いだが、答えは案外と常識的。著者によると、働かないアリがいるのは「仕事にとりかかる反応の速さ(反応閾値)に差があるから」であり、「突発的な仕事(予測不可能性)に対応するため」だという。それって「働かないアリ」じゃないじゃん、とツッコミたくなるような結論だが、真の意味での働かないアリ「チーター」については「ある種のアリのコロニーにはフリーライダーがいるが、増えすぎるとコロニーは崩壊するので蔓延ることはない」と語るのみで、存在意義は触れられない。正直、働かないことにロマンを求めて本書を手にとった人間からすると肩透かしを食らった感は否めない。刺激という点では物足りなかった。文章は平易で読みやすく、雑学的なおもしろさはある。
「個」ではなく「群れ」という視点で考える進化。 たとえばタイトルのアリには反応に個体差があり、必要な仕事にとりかかるまでの時差がある→いつも働くアリと、忙しい時期にだけ働くアリが出てくる。 なるほどといえばなるほどだけど、私は生物学の常識を知らないから普通にそうだよねと思うだけだった。ヒトではよくあることだし。 交尾して多様性を確保したりクローン生殖で同一性を保持したり、虫をかいている部... 続きを読む »
蟻や蜂は、巣の中の仕事から始まり、最後に巣の外に出て活動するようになる、しかしそれぞれの閾値があり、頻繁に働く個体と、忙しくなる状況に応じて働くようになる個体があり、それがバッファとなりうまく運営できているらしい。
その閾値があるため全体の2割の個体は、働かないらしい。
その働かない個体を除くと、残った中の2割が同じようにかなくなるらしい。
しかし、みんな一斉に休む事が出来ないと言う制約条件では、その一見無駄に感じる2割が実は大切な役割になるらしい。
会社の仕事の仕方についても、考えさせられる。
本書のタイトルが『働かないアリ<にも>意義がある』ではなく,『働かないアリ<に>意義がある』であることに注目して読んでみました。 考えてみれば,アリたちの社会はとても不思議です。人間には言葉があってでさえ,仕事の分担などでうまくいかないこともアルのに,アリたちはどのようにして,エサを探したり巣を直したり女王の世話をしたりするのでしょうか? だれが,どうやって分担を決めるのでしょうか? 進... 続きを読む »
社会性生物であるアリを中心に社会性生物の生態、進化などを解説している。
単純な事実だけでなく、筆者の推測する理論などもあり面白い。
社会性生物学と言う分野があることを初めて知った。また、生物学にまだまだ、未知の領域があることも知った。
アリの生態に興味がなくても十分楽しめます! いつもいつも忙しいと言っている方、ちょっとくらい休んでもあんがい大丈夫です。むしろそれは、世の中に必要なサボりだったりしたり…しなかったり?
アリやハチなどの社会性生物は、上司のいないコロニーで効率的に仕事をしています。
しかし、効率を求める社会の中に見られる怠惰な連中の正体。
人間と虫の社会は根本では違うのですが、そこから学ばされることは多そうです。
一般人からは軽視されがちな基礎研究に触れることのできる一冊。
ふむふむと思いながら読み進むうちに、最終章「その進化は何のため」では、なぜか感動しました。新書では珍しいことです。力強い著者の研究哲学を感じます。
進化論の「自然選択のもとでは適者生存」。この適者は「何に対して適しているものが適者なのか」が定義できない。これは誰にもわからない。だからこそ、世界は面白いのかもしれません。
自然科学系の本は余り読みませんが、よく読んでいるブログの方々数名が取り上げていて、気になっていた本でした。
働かないアリと人間社会を照らし合わせて読むことができます。
冒頭の1&2章だけを読んでも収穫あり。働き者ばかり集めたアリのコロニーよりも、適度にお調子者がいるコロニーのほうが、長期的に見れば生き残っていく可能性が強い。なぜか? ――ヒトの社会に置き換えて、ユニークな組織論として読んでも面白い示唆を与えてくれる。
読み進めていると なんでこんな本書くんだろうと ふと思ったが
最後は納得する事ができた。
専門的な所は 完全に理解できなかったけれど
人間として 一見無駄に思える事に 喜びを見出すことが
重要だという 意見には同意できる。
個人的には 震災後の 著者の見解にも興味がある。
夫に紹介してもらった本。アリと人間の集団行動が比較されていて面白い。「働かない働きアリがいるのはなぜなのか」「おバカさんがいたほうが集団がうまくいくのはなぜか」「なぜフリーライダーは淘汰されるのか」等、人間も身につまされるアリの生態について書かれている。高校の生物を思い出しつつ読みました。
面白かったです。人間じゃない生物の謎って面白い。
理系って色んなことするなって思いました。
虫が嫌いなのでちょっとむずかゆかった(笑)表紙もじっと見るとリアルで…むずかゆい
一定割合の働かない働きアリがいて、
それがゆえに集団がうまくまわっているという話は面白い。
が、それより後の部分は「かもしれない」「だと思う」
みたいな話ばかりで興ざめ。
本当に科学の本か、という。
まあ相手が生き物だけに完全に分かる事はないのかもしれないけど、
「ダンゴムシに心はあるのか」を読んだ直後だけに
事実を積み上げて論証して行くプロセスの甘さが目につく。
本当は、むりやり内容を水増しされたんじゃないかなって感じる。
それくらいクオリティにムラがある内容。
アリの7割は休んでいるという事実に納得。確かに職場で働いているのは3割がいいとこだ。現在働かないアリ状態になっている自分が言うのだから間違いない。だが、働かないアリがいないような余裕のない組織には明日はないのかもしれない。
中学生から読める本です。
「働かないアリに意義がある」よりも、もっと楽しい刺激が満載された本です。組織論の参考になる内容も満載です。いい本だなあ。
なかなかおもしろかった。効率を追求しすぎると余力がなくなりとっさの対応ができない。無駄とか余裕に意味がある。教科書を読むときにそこに何が書かれていないかを読みとる。なるほど。
読み物として結構楽しめました。
人間のように高度な思考を持たず、与えられたプログラムのように反射的な行動しかできない昆虫が、いかにして効率良く「社会」をつくり生きているのか…
一言で言えば、if文と反応閾値で行動を振り分けるプログラムなんだなあ、って感じです。昆虫もコンピュータも、単純な反応しかできないものの動かし方は変わらないんだな、なんて。。

働かない蟻はただ単にサボっているのではない。




