私の家では何も起こらない (文庫ダ・ヴィンチ)

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  • メディアファクトリー
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  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840151078

作品紹介・あらすじ

小さな丘の上に建つ二階建ての古い家。幽霊屋敷に魅了された人々の記憶が奏でる不穏な物語の数々。アップルパイが焼けるキッチンで殺しあった姉妹、床下の動かない少女の傍らで自殺した殺人鬼の美少年…。そして驚愕のラスト!ようこそ、恩田陸の幽霊屋敷へ。

感想・レビュー・書評

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  • ホラーは苦手ですが、綺麗なホラーでした。
    世界観が不思議で終始ホワホワした変な気分のまま最後まで読みましたが、読了感はとても満足。

    人の記憶に残らなければ幽霊にすらなれない。
    霊とは怖いだけじゃないのかもしれないと一瞬だけ思えた1冊。でも一瞬だけ、やっぱ幽霊は怖い。

  • ある丘にある家にまつわる連作短編集。
    結構本気でこわいものもあれば、不思議な感じのものもあり読み応えあり。
    大工の話でほっとしたのにー。
    さすが恩田陸。

  • 恩田陸の作品では度々死者、幽霊が登場する。今回は丘の上の家が死者、幽霊が多く存在する場として描かれた。様々な視点から家を通して物語が展開していく様子が面白かった。

  • 幽霊は記憶
    誰も覚えてなければ幽霊にもなれない
    きれいなホラー

  • まだまだ残暑が厳しい今日この頃、これもやはり、個人的・ホラー特集の一環。今年はもうこれで最後くらいかな。でもさすが恩田陸。一つの家をめぐる連作短編集だけど、なかなかにドキドキしながら読めました。そんな怖いものでもなく、ゾクゾクする感じはほとんどなかったけど。

  • ◆静かに忍び寄る、優雅な恐怖の物語◆
    丘の上に建つ古いお屋敷にまつわる短編集。
    ある女性が幽霊屋敷と呼ばれる家に住み始めたが、彼女にはその家の“記憶”が視えていた。床下の動かない少女、殺人鬼の少年、殺しあった姉妹…。しかし、彼女の家では「何も起こらない」。本当に恐ろしいのは、死んだ者か、生きた者か。凄惨な物語の数々ですが、どこか温かさや寂しさも感じられる作品です。背筋も凍る美しいゴーストストーリーを、ぜひ味わってみてください。

  • 読んでいる時は世界に入り込みにくかったが、幽霊は思い出に似ている。読み終えて、ストーリーを思い返すとわかる気がする。


    説明
    内容紹介
    小さな丘の上に建つ二階建ての古い家。ようこそ、恩田陸の幽霊屋敷へ!

    小さな丘の上に建つ二階建ての古い家。幽霊屋敷に魅了された人々の記憶が奏でる不穏な物語の数々。キッチンで殺しあった姉妹、少女の傍らで自殺した殺人鬼の美少年…。そして驚愕のラスト!

    内容(「BOOK」データベースより)
    小さな丘に佇む古い洋館。この家でひっそりと暮らす女主人の許に、本物の幽霊屋敷を探しているという男が訪れた。男は館に残された、かつての住人たちの痕跡を辿り始める。キッチンで殺し合った姉妹、子どもを攫って主人に食べさせた料理女、動かない少女の傍らで自殺した殺人鬼の美少年―。家に刻印された記憶が重なりあい、新たな物語が動き出す。驚愕のラストまで読む者を翻弄する、恐怖と叙情のクロニクル。

  • 家に魅了された人々の記憶が奏でる物語。ようこそお入り下さい、幽霊屋敷へ…。
    不気味な物語が幾つも繰り広げられます。凄惨で恐ろしい、けれども美しいのが特徴で
    想像力をかきたてられ、無性に惹きつけられますね。個々のストーリーも秀逸です。

  • ある一つのいわゆる幽霊屋敷が舞台で、何があってもおかしくない風情の漂う家での出来事の短編。一部の話で1人とか2人とかがが淡々と語っていく形式だったのは良かったです。あと大工さんの話はすごく良かった。それまではすごく怖かったけれどあれは怖くなかったです。幽霊は恥ずかしくて普段は隠れてるとか、どこの家だって幽霊屋敷だとか、そういう考え方いいなあって思いました。

  • 私の家ではいろいろ起こっちゃってる話。ぶるぶる

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著者プロフィール

1964年宮城県生まれ。92年『六番目の小夜子』で、「日本ファンタジーノベル大賞」の最終候補作となり、デビュー。2005年『夜のピクニック』で「吉川英治文学新人賞」および「本屋大賞」、06年『ユージニア』で「日本推理作家協会賞」、07年『中庭の出来事』で「山本周五郎賞」、17年『蜜蜂と遠雷』で「直木賞」「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『ブラック・ベルベット』『なんとかしなくちゃ。青雲編』『鈍色幻視行』等がある。

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