本当の大人の作法 価値観再生道場 (ダ・ヴィンチブックス)
- メディアファクトリー (2013年3月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (196ページ)
- / ISBN・EAN: 9784840151269
作品紹介・あらすじ
上から目線、揚げ足とり、バッシング-。さまざまな「言葉」が氾濫するソーシャルメディア時代、人と人が本当につながるために必要な大人の知的作法とは?-。
感想・レビュー・書評
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3人の対談をまとめたもの。
・悪意は嫉妬からくるもの。嫉妬する人は「あいつは俺と条件は変わらないのにいい思いをしている」という風に相手と自分を同化していることがある。「似ている・近い」っていう感覚は危険。
・定型圧力の凄まじさ。あの中に自分の欲しいものがあるに違いない!よりは情報の中に欲しいものを見つけた方がまだ個性がある。
・愛と敬意は逆のもの。相手のことを知らないという前提であれば謙虚で寛容になる。完全に理解(同化)した気になるのは怖い。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
思想家・内田樹、精神科医・名越康文、そして作家・橋口いくよの三人による『ダ・ヴィンチ』連載の鼎談を書籍化した一冊。(内田センセイの「思想家」という肩書きは初めて見たが、大学教授を退官されたからなんだな。)様々な話題に切り込んで、普段思っていても言葉にできないようなことを巧みな表現で表してくれるのは、気持ちいい。
取り上げられているトピックであちこちに出てくるのは「上から目線」「揚げ足とり」が頻繁に起きるソーシャルメディア上での言葉の使い方。内田センセイをして「ネット上の言葉がもつ断定性・攻撃性をどう抑制するのか、という問いに適切な処方を見いだせない」と言わしめる状況に、鼎談のトーンも一段と上がる。言われるまで気づかなかったが、内田センセイはブログとツイッターでは、一人称や語尾を使い分けている。これは確かにひとつの有効な対処方法なのだが、三人の鼎談ではそれを大きく飛び越えた「ツイートは五・七・五で」という意見まで飛び出す。しかも、それは冗談どころか説得力十分とくる。
そんな達人たちが繰り出す金言は、留まるところを知らない。おそらく科学的な根拠などないのだろうが、「言葉を飲み下す」「知性は贅肉のようについてくる」「愛の反対語は敬意」などなど、読めばいちいち頷いてしまう。その中でも、ワタシにもっとも響いたのは「男は老いてガランドウになるといい風合いが出てくる」という言葉。これには大いに納得。(大ブーイングが起きるのを承知のうえで敢えて言うと)ワタシ自身、脂っぽさが抜けてきてラクになってきたのは、きっとこのガランドウ化が順調に進んできている証左なんだろう。 -
期待外れ
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良い
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2017/03/13
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テーマごとに読んだ。なるほど、世の中をそんな風にも見ることができるのかという発見がある。3人のテンポが心地よい。
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914.6
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雑誌「ダ・ヴィンチ」での対談を書籍化した第二弾。三者三様のキャラクターで語る「大人の知的作法」。名越さんが終始興奮気味なのが微笑ましい。「ウチダ先生、こうですよね!?」みたいに食いつくと橋口さんが「それは、こういうこともありますよね」と落ち着いて受け、内田先生が「それはつまりね」と締める。あたたかい関係性が心地よい。いつもの内田節をちょっと軽やかに薄めた、ドリンカブルなライトビールのような一冊。とはいえしっかりとしたボディも感じます。
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今まで自分の中でモヤモヤしていたこと、わからなかったけれどほったらかしにしていたこと、そこに真っ直ぐに向き合って下さるお三方の会話が心地よい。テンポ良い文章はもちろんのこと、わかりやすいようでどこか不思議さを感じさせる例え話に引き込まれる。帯の何倍も価値のある中身に思えた。むしろ、帯はいくらかチープな印象を受けた。