イリヤの空、UFOの夏 その1 (電撃文庫)
- アスキー・メディアワークス (2001年10月5日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
- / ISBN・EAN: 9784840219440
作品紹介・あらすじ
「6月24日は全世界的にUFOの日」新聞部部長・水前寺邦博の発言から浅羽直之の「UFOの夏」は始まった。当然のように夏休みはUFOが出るという裏山での張り込みに消費され、その最後の夜、浅羽はせめてもの想い出に学校のプールに忍び込んだ。驚いたことにプールには先客がいて、手首に金属の球体を埋め込んだその少女は「伊里野可奈」と名乗った…。おかしくて切なくて、どこか懐かしい…。ちょっと"変"な現代を舞台に、鬼才・秋山瑞人が描くボーイ・ミーツ・ガールストーリー、登場。
感想・レビュー・書評
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2001年の作品だからか作中には携帯電話が出てこない。携帯電話がでこない夏休みというか夏休み明け。どこか一緒に出かけるためには事前に連絡をしないといけない。そんなころがあったのだと思い返した
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夏というのは光に溢れているのにどこか哀しい。
その哀しさが匂い立ってくるような作品。
世界は戦争をしているらしいが街は平和そのもので、何と戦っているのかよく分からない世界で出会う、ごく普通の少年とかなり変わった少女の話。
描かれる日常がくだらないほどに、青春であればあるほどに、少女の置かれている状況の悲惨さが際立っている。うまいなあ。
そして真実に近づくにつれ露呈する少年の無力さと幼さ、人間の汚さが本当に、哀しい。
ちなみに一番好きなセリフは「しいたけ」。 -
何度読んでも面白い最高の作品の一つ。
一巻ではイリヤとプールで出会い、学校でひと悶着あり、デートに出かける。要約すればこれだけなのだが、秋山瑞人の圧倒的な文章の力ですべてのページが面白く読める。
日常描写のデティールの細かさ、ラフな表現、切り詰めた単語の羅列、ゆったりと美しい詩的な表現、映画的な構成を使ったストーリーの進行。全てが圧倒的であり、唯一無二の秋山世界を作っている。 -
明るくて、楽しくて、その年だけの夏の切なさ
ボーイミーツガールの決定版 -
饒舌が長い
主人公が饒舌なのは構はないが、何事も反応がいちいち長たらしい。さすがにウンザリしてくる。いくら思春期男子でもこんな思考はしない。誇張しすぎである。主人公が饒舌な小説は往々にしてあり、森見登美彦などもさうだ。
SF面は、高橋しんの最終兵器彼女が前例にあり、目新しくはない。
まあ凡作程度だらう。 -
表紙から静かな染み入る様な話かな、と勝手に思い込んでいたら、結構ドタバタな感じ。
次巻以降はどうだろう? -
小説というよりはマンガのノベライズみたい。ライトノベルとはよく言ったもんだ。しかしこれ、続き読んだらおもしろくなるんだろうか…。読むのに時間かからないからその2までいってみるか?
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セカイ系SFライトノベル/ とにかく艶めかしくもくすぐったい文体が痺れる/ ライトノベル業界数少ない天才/ そして数少ない秋山完結作/ 秋山がいなかったらラノベなんて読まなかった/ 舐めてみる? 電気の味がするよ/ おっくれってるぅ――――――――――!!