キノの旅 (5) the Beautiful World (電撃文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
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本棚登録 : 4199
感想 : 156
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840220132

作品紹介・あらすじ

そう-。この世界は美しく、そして輝いている。ボクの心を落ち着かせ、なごませてくれる。辛いことを忘れさせてくれる。それが、ボクの心がおかしくて、狂っていて、壊れていることの証明だとしても…。それでもボクは、そう思えることを幸せに思う。思える今を大切に思う。さあ-。ボクはこれからもこれを見続けよう。ボク以外の世界中の人が、これを美しくないと吐き捨てても。そう思うことが、これ以上ないほどの間違いだとしても。ボクが、これを美しいと思うかぎり。人間キノと言葉を話す二輪車エルメスの旅の話。短編連作の形で綴られる、大人気新感覚ノベル第5弾。

感想・レビュー・書評

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  • 箸休めには最高。淡々として簡素な文章は読みやすいし、短編ひとつひとつの主題も分かりやすい。自己完結するのではなく、結論を読者に委ねる形なのも、相変わらずバランスが良くて好き。

    「英雄達の国」の、物語としての説明が一切ないシンプルな戦闘描写はこれぞキノの旅!という感じ。後でちゃんと説明してもらえることが分かってるからこそ楽しめる。

    どの国も変な方向に振り切れちゃってるけど、現実はそうもいかないから複雑なんだよなあ、とこのシリーズを読むたびに思います。

    ■夕日の中で・b
    ■あの時のこと
    ■人を殺すことができる国
    ■店の話
    ■英雄達の国-No Hero-
    ■英雄達の国-Seven Heroes-
    ■のどかな国
    ■予言の国
    ■用心棒
    ■塩の平原の話
    ■病気の国
    ■夕日の中で・a

  • このペースが好きだから飽きない。

  • 人を呪わば穴ふたつ... ってことかな。

  • 注:残酷・暴力的な描写が(少ないが)あるので、学校図書として置くかどうかは慎重に(例:人間の頭部に銃弾が当たり、顎から上だけが吹っ飛ぶ、脳が飛び散る等)

    内容:
    「「ひとつの国に滞在するのは3日間」というルールで様々な国を訪れる旅人キノと、その相棒で言葉を話す二輪車のエルメス。キノたちが訪れる国は個性豊な人たちが暮らし、キノと様々な形で出会い、そして別れていく。」
    ベストセレクション、コミック・アニメもあり。

    第5巻
    「美しいと思うから 美しいと思う」-Have I Ever Seen the Beautiful World?-
    発売日:2002年1月25日
    登場人物:キノとエルメス、シズと陸、師匠と弟子

    目次
    ●プロローグ「夕日の中で・b」
    ●第一話「あの時のこと」
    ●第二話「人を殺すことができる国」
    ●第三話「店の話」
    ●第四話「英雄達の国 -No Hero-」
    ●第五話「英雄達の国 -Seven Heroes-」
    ●第六話「のどかな国」(シズのお話)
    ●第七話「予言の国」
    ●第八話「用心棒」(師匠のお話)
    ●第九話「塩の平原の話」
    ●第十話「病気の国」
    ●エピローグ「夕日の中で・a」
    ●あとがき

  • 4-8402-2013-1 c0193¥510E.

    電撃文庫 し-8-5.

    キノの旅 Ⅴ

    著者:時雨沢恵一(しぐれさわ けいいち)

    発行所:株式会社メディアワークス
    発売元:株式会社角川書店

    2002年1月25日 初版発行
    2003年12月25日 14版発行

  • 連続で読むと、キノが段々とドライさを増していく印象がある。少ーしだけ感情というか人間味が窺える初期が好み…気のせいかもしれないけど。

  • 作品のなかで、いく先々で「旅人さん」とよばれる旅行者は、たぶん放浪者だ。王子だったシズのプロフィールが、この巻(前までの巻を読んでね)までにある程度わかっているけれど、途中で入れ替わりのあったキノは、旅人になろうとして旅人になっている。つまるところ今あったところを捨て、旅にでる。旅にでるための代償は小さくはない。そして、旅にでる、ということは、当面の目的にはなっても、目的の最終地点ではない。だが、自分探しというほど簡単でもなさそうだ。物語は読みやすいが、積み重なってだんだんと輪郭がひととおりの話ではないのだ、とわかってくる。キノが、旅の途中で立ち寄る国や、出会う人もユニークという以上にどこか生々しさを感じることがある。

  • 2020.3.22 読了

    相変わらずのキノの旅の話。

  • キノのドライな性格がいいですよね。

  • 第2話「人を殺すことができる国」は、堅苦しい言い方をすれば、リアリズムの観点から見た平和を描いた話だと言えるかもしれません。結論はなく、読者に対する問いかけだけがぽつんと置かれているようで、もっともこのシリーズらしい一編だと思います。

    第4話と第5話は、どちらも「英雄達の国」というタイトルになっています。偉大な「英雄」達の物語を記憶する国と、そんな故国に帰ることができなかった「英雄」の姿を描いています。

    第9話「塩の平原の話」は、少し説教臭さが強いように感じましたが、本巻はどちらかというとこういうテイストの話は少なく、結論の出ないような悲哀を湛えたエピソードが多いような気がします。

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著者プロフィール

2000年『キノの旅 the Beautiful World』でデビュー。アニメ『ソードアート・オンラインII』の銃器監修も担当。

「2023年 『ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンラインXIII ―フィフス・スクワッド・ジャム〈下〉―』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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