半分の月がのぼる空 Looking up at the half-moon (電撃文庫 は 2-16)

著者 :
  • アスキー・メディアワークス
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本棚登録 : 2155
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840224888

作品紹介・あらすじ

いきなり入院した。僕にとってはちょっと早い冬休みみたいなもんだ。病院には同い年の里香って子がいた。彼女はわがままだった。まるで王女さまのようだった。でも、そんな里香のわがままは必然だったんだ…。里香は時々、黙り込む。砲台山をじっと見つめていたりする。僕がそばにいても完全無視だ。いつの日か、僕の手は彼女に届くんだろうか?彼女を望む場所につれていってあげられるんだろうか-?第4回電撃ゲーム小説大賞金賞受賞の橋本紡が贈る期待の新シリーズ第一弾、ついに登場。

感想・レビュー・書評

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  • 1~8巻とビジュアルノベル、画集、DVD付属の短編三篇を丁度読み切ったため記録。
    初めて読んだのはどうやら中学2年の頃らしい。中学校の、図書館にあった。
    その頃は1~8巻だけしか読んでいなかったため、今になってビジュアルノベルと画集も読み切った。

    本当にこの本が好きな人は、是非伊勢に行ってみて欲しい。文庫本片手に伊勢市内を回ると、かなり忠実で楽しい。

  • 映画を観たことがあり、原作も気になったので読んでみることに。話がこれからどういう方向に行くのかはまだ分からないけど、作品の雰囲気は伝わってきた。気になることは、入院患者なのにここまでやれるかな、とか。まぁラノベとして読むとそこまで違和感も無いかな。
    きっと、とても真っ直ぐな青春ものなんだと思うけど、設定が設定だから、切ない雰囲気になっていくんだろうなぁ、、主人公の外に出たいという願望が、彼女に会うことで全部跳ね返ってくる感じはすでに切ない。

  • 最初この作品が話題になっていた頃、
    気になっていたくせに読まなかった。

    ヘタレな男の子が可愛い女の子に囲まれ、癒やされたの、やれ身体がどうだ可愛いだ、そんなお話ばっかりでうんざりしていた頃だった。

    これも気の弱い男の子が可愛い子に甘ったれる話なんだって思い込んでいたから。

    この病院の壁の色がわかる。
    窓から見える風景も。

    消灯した病院のモーターや機械の音が
    すごく怖いことも、知ってる。

    悪くなってる予感がある時、誤魔化しても怖いのも。よく知ってる。

    3日前まで笑っていた人が、初めて自宅に戻り
    死んでしまったのを送ったこともある。

    長期入院の時、たまに無理やり取った外出許可で髪を切り揃えて、編みこんでもらった。

    その頃好きだった人に、見てもらった。

    可愛いと、思われたかった。
    別れてしまったけど、その時は。

    手術の予後より、髪を編みたかった。パジャマじゃない姿を、久しぶりに見せたかった。

    君はそんなに長くは生きないって、あっさり言われてから、まだ私は生きている。

    病気は、ゆるく私を弱くしていく。

    こんな恋は、反則だ。
    出来るわけ無いことも書いてある。

    だけど、それでもいいと思う。

    病気だって、恋はするだろう。
    希いだって持つだろう。

    だから、ホントらしく見えないことがあってもいい。

    あの頃より私と付き合ってる病気の数は増えて
    たぶん手術もしなきゃだめで。

    だからかな?

    里香には、生きててほしいな。
    裕一くんにも。

    ああ、恋人の声が聞きたいな。
    私を呼んでくれるだけでいい。

    寂しいな。

    だけど、私は里香じゃないから、わがままなんて言っても、どこへも届かない。

    自分で回収することができるワガママなんて。
    今、誰にも遠慮しないで泣いてられることだけだ。

    つくり話だって、いい。
    私を泣かせてくれたから。

  • この作品に限ったことではないが、橋本さんは人間を描き出すのが非常に上手い。
    特に思春期男子の青臭さ、無力さ、それ故の悔しさ等々……あっさりとした文章ではありながらも、非常に強い説得力があると思う。
    また、キャラクターが生き生きとしているのも非常に良い。最近のライトノベルにありがちな、語尾の違いで無理やりな書き分けをしたりだとか、コメディ系でもないのにバカみたいに強すぎる個性の人物を出すのは技量の低い作家のやることだ。その点、橋本さんはリアリティーを保つ範囲で見事にキャラを立たせている。それぞれに魅力もある。
    そして、何よりも素晴らしいのは話の展開・まとめ方だ。
    全八巻からなるこの物語は、蛇足や物足りなさを一切感じさせない。初めからこの構成・巻数でやると決めていたみたいにすんなりとはまっている。
    誰にでも薦められる、恋愛ものライトノベルの代表的な名作だと思う。

  • 『<a href="http://mediamarker.net/media/0/?asin=4840123659">ナルキッソス</a>』と基本設定、途中までの展開は同じ (出版年からしたら逆か)。ただ、こちらはシリーズ物なのね。ナルキッソスは救われない話でしたが、さて、次作を買うべきか...

  • 私の青春。入院して、抜け出したくなる。

  • 話の内容がスッと入ってきて、消費カロリーも低く、あっという間に読み終わった。
    病院が舞台のボーイ・ミーツ・ガール。

  • 「僕たちの両手はなにかを掴むためにあるんだ。」

  • 高校の図書室に半分の月がのぼる空のシリーズがあり、手に取って読んでみたら自分好みのストーリーであり、とても面白かったです。

  • 唯一未だに本棚に置いてある中学生の時に買ったライトノベル。とても思い入れのあるシリーズです。

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