アリソンIII〈上〉 ルトニを車窓から (電撃文庫 し 8-10)
- メディアワークス (2004年3月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
- / ISBN・EAN: 9784840226295
感想・レビュー・書評
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ベネディクトとフィオナが活躍した第2巻から、およそ4か月後の物語です。
ベネディクトの招待を受けたアリソン、ヴィル、フィオナの3人は、戦争が終わって敷設されたロクシェとスー・ベー・イルを結ぶ豪華鉄道の旅行に出かけることになります。ルトニ河に浮かぶレストキ島でアリソンたちはベネディクトと再会を果たしますが、スー・ベー・イルに向かう途上で列車の車掌たちが何者かによって殺される事件が起こります。
残された脅迫状から、犯人の目的は、ロクシェとスー・ベー・イルの戦争中に危険な商売で私腹を肥やしたとうわさされる富豪テロル氏を恐怖に陥れ、最後に殺害することらしいと判明します。ほかの乗客を危険から守るため、ストーク少佐、テロル氏とその警護にあたっているイーエン、そしてアリソンたちは、列車を切り離して先に出発することになります。しかしテロル氏やストーク少佐には、何か今回の事件に関わっているような気配がありました。
次の第3巻〈下〉が解決編なので、まだ物語の全貌は見えてこないのですが、とりあえず出足は好調です。アリソンの父親の過去が今回の事件に絡んでいるのも、読者のいろいろな予想をかき立てる仕掛けになっています。事件が起こるまでの助走がやや長いのですが、個人的にはこのくらいのペースがちょうどよいと感じます。贅沢をいえば、三分冊になってでも、アリソン×ヴィルだけでなくベネディクト×フィオナの方の絡みについてもう少し読んでみたかった気がします。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
感想は下巻にて。
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上巻まるごと使っての序章。
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冒頭からえっ・・・という感じで物語が始まって
大陸横断鉄道を豪華列車で旅行している最中に・・・
という物語の仕立てで第1巻・第2巻とは明らかに趣が異なる
ミステリー仕立ての完結編。
これまでの特徴だった飛行機のフライトシーンはないものの
キャラクターはお馴染みのメンツだし、
二転三転する展開は飽きさせない作りにはなっている。 -
アリソンシリーズの三部作目。
”英雄さん”の正体も、アリソンのお父さんの件も、いろいろ伏線張ってるなーと何度読み返しても感心してしまう。
あとは電車に乗り合わせたマダムの正体が分かった時は驚いたなぁ。 -
とりあえず、最初の記述に驚き。
え?リリアって誰??ヴィルが?え!?と混乱しまくり。
本編はいつものようにテンポ良くいい意味で時雨沢さんの書き方だなぁ、と。
しかしこんなとこで終わらせるなんて…! -
リリアとアリソンが会話している冒頭から、列車まで通して面白い。
フィーの変装中の挿し絵が欲しかった。 -
(2007-02-27読了)
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長編アリソンシリーズ第三弾。今回は上下巻セットで一つの話
そしてアリソンとしては完結する。分割されているために
ページ数が少なく下巻まで読まないと話がわからないので
リアルタイムで購読していた人は不満もあったかもしれない。
今回はミステリー小説のような書かれ方をしている。
豪華列車での旅行を楽しむいつものメンバー。
その最中に乗客が次々と殺されて…。
序章の意味を理解するためにも
上下巻一気に読むことをおすすめします。