Missing13 神降ろしの物語・完結編 (電撃文庫 こ 6-13)

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  • Amazon.co.jp ・本 (325ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840230384

作品紹介・あらすじ

神隠しの少女、あやめ。神隠しに遭い、戻ってきた空目恭一。その空目を護ることを誓った村神俊也。呪われた血を持つ木戸野亜紀。愛のために友を裏切った近藤武巳。近藤のことをただ慕う日下部稜子。人にあらざるモノ、神野陰之。ひたすらに知識と力を渇望する魔術師、小崎摩津方。呪われた土地に立つ聖創学院。異界の世界を望む魔女、十叶詠子。すべての因果が揃い、そしてかつて神が棲んだ山から、"ソレ"がやって来る-。超人気現代ファンタジー、ついに完結。

感想・レビュー・書評

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  • 2015/09/03
    小学生ぶりに読んだ。
    ラノベは相変わらず字数が少ないので、読んだというより見たに近い印象。
    それにしてもこんな作品よく小学生で読んでたなと今読んでも思う。
    そりゃこんなもの読んだら、中学辺りで爆発的に起こったラノベブームも無視というか軽視しちゃうわなぁ。
    お陰で当時流行っていたキノの旅シリーズや、今日からマ王!シリーズ、あたりはスルーしてしまってる。
    ラノベを手に取るのがおそらく早すぎて満足するのも早かったんだろうなぁ。
    全く捻くれたガキである。

    内容はオカルトじみていて、中二臭いといえば臭いのだけど、人の心の動きが鮮明に描かれていて自分を見てるようでいろんな感情が渦巻く。
    期待すること、期待しないこと、人を好きになること、人を嫌いになること、興味を持つこと、興味を失うこと、何が本当に怖いのかーなどなど。
    そういった事自体が中二臭いといえば臭いのか…。

    これを手に取った小学校の頃は、自分の感情が掴めなかった時期でなおさらこの作品に出てくる人達から気付かされたことも多かった気がする。
    当時わからなくて今だからわかること、逆に今だからわからないことも出てきたけれど。
    感情の整理術は少なからず読書からも得てきたと思う。
    全てではないけど。
    人付き合いや、人とのアレコレは当たり前といえば当たり前だけど人との間で発生し、どうにかしようと奮闘して、何かを得るなり失うなりして完結する。
    とはいえ本も人が書いたものには違いないから、一方的な会話になりがちだけども何かを汲み取る事は出来ると思う。
    おそらく、人との対話の前に、私は本との対話が長かったのかもしれない。

    始まりは終わり、終わりは始まり。
    物語は終わったけれど、どこかで続いてるんだろう最期が淋しいけれど好き。
    私の中の欠けたものは一体何で、果たしてそれは満たされたろうか。

    …とりあえず読後感は間違いなく満たされました!
    ご馳走様でした。

  • 妹推薦のホラー小説の完結編。
    出た当初から借りて読んでたもの。
    エンディングは後味わるーい。でもおもしろこわかった。

    和製ホラー的空間の表現はかなりうまいと思います。

  • たしかラノベ作品では、最初に読んだのがこれです。
    ホラーは苦手ですが、これは夢中で読んだ。

  • ライトノベルらしからぬホラーといった紹介を見て読み始めたがやはりライトノベルだった。
    結局のところ、失われたものばかりで、得られたものはなにもなかったように思う。無理矢理終わらせた感が否めなかった。
    全編通して一番魅力的なのは摩津方だったのでは。そして相変わらず武巳のつかえなさが期待を裏切らない。武巳がうまくやっていれば、もしくは空目と話していれば、ここまで惨憺たる結果にはならなかっただろう。どうしても好きになれない。

  • 招き寄せられる“ともだち”。
    その呼び寄せの儀式、『神降ろし』――。
    儀式の進行を止められない、分裂状態の文芸部の面々。
    “神隠し”の少女。
    願望を果たそうとする“魔道師”。
    ただ嗤う“魔人”と、儀式の主催者“魔女”。しかして、最後の『物語』の結末は。

    空目や村神は分かるけど、詠子のその後や武巳の中のそうじさまはどうなったんだい。
    5~6年内に死んでしまったんだろうか。

    その後が気になる。

  • 遂に最終巻。
    この後のシリーズである断章のグリムも面白かったですが、
    ふんだんにもりっこまれたオカルトの知識と、物語の濃密さではこちらが上かな?
    と改めて感じています。
    最終巻で一番印象的だったのは亜紀なのですよね。
    学校の子たちに、こぞって呪いを映されそうになり、
    近づきたいと慕っていた恭一には「足手纏い」と云われ…。
    分かっていても納得できず、理性で抑え込んでいた物が崩御してしまって。
    そして最終的に、別れを前にしても気持ちを打ち明ける事さえしなかった。
    これは、かえって亜紀の、自分の矜持の尊重を感じられて、好きなシーンです。
    あそこで何も言わずに送り出し、事件が終わったら完全に身を引く…
    その後彼女がどういう人生を送ったのかは分からないけれど、
    もしあの時、恭一への恋慕で硝子の獣を暴走させるような彼女だったら、
    きっと出来損ないに堕ちてしまったんじゃないかと思います。
    最後は恭一が自ら贄になって異界との繋がりを封じますが、
    元々破滅願望に近い物、異界に帰りたいという郷愁のようなものがあって、
    其れが彼を魔王にしたのだと思います。
    魔女には逃げられちゃいましたが、その後も少し気になります。
    そして最後に、主人公の武巳の魂の形…追憶者の意味を知って終わる。

    纏まりも良かったですし、最初から最後までハラハラしながら読めました。
    やっぱりどうしても気になるのが挿絵の件ですが…。

  • この終わり方、人によってきっとさまざまな意見があると思います。
    でも、個人的には、一番しっくりとくる結末でした。
    最初の物語が始まった時から、「こうなるんだろうな」という感じはあったような気がします。
    納得できるかどうかは別ですが、とにかく、なるべくしてなった最後。

  • 再読。
    ようやくシリーズで再読終わり。13冊もあるとなかなか読めないな。
    全滅エンドでは無いもののどっちかって言うとバッドエンドのような気がする……。
    またある程度時間を開けて再読しようかな。

  • Missingの最終巻。

    静かな死と共に終わった。

    主人公・武巳は仲間を捨て、少女を売り渡し結局何を得たのか?と問われれば「愛」だ。唯一の理解者・稜子とのハッピーエンドには嬉しく思う。
    多くのものには悲惨な結末が訪れたが、それぞれのを光の射す方へ進んだ結果で・・・あるべき所に行きあるべき姿になった。


    黒服の芳賀・世界樹に吊るされし魔術師の摩津方・高等司祭の赤城屋など個人的に魅力を感じる。

    13巻ラストで摩津方の武巳への師弟愛には感動した。
    神へ挑戦し、不器用ながらも武巳を信じた摩津方がカッコ良かったぁぁぁ!!!

  • 堂々の最終巻。最後まで、救いが少ないライトノベルです。
    でも、一番の衝撃は空目さんが主役でなかったこと…っ!!

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著者プロフィール

1977年、岡山生まれ。津山三十人殺しの舞台となった津山市出身。二松学舎大学卒。民俗学および魔術に関して知識を豊富に持ち、『Missing 神隠しの物語』で電撃文庫デビュー。著書に『断章のグリム』『時槻風乃と黒い童話の夜』『夜魔』『ノロワレ』『霊感少女は箱の中』シリーズなど。

「2022年 『Missing13 神降ろしの物語〈下〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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