- Amazon.co.jp ・本 (451ページ)
- / ISBN・EAN: 9784840230926
感想・レビュー・書評
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第一部の敵は空からやってきた塩の塊だったけど、今回は、巨大エビ!?エビって・・・
ガシャガシャキシャーって、海から出てきて、もんのすごい速さで陸を移動して、人を食らうエビ。ぎゃあー,怖い。エビのハサミで、人の腕とか足とかちょん切られるし。ぎゃー。
県警と自衛隊の間にも軋轢というか、テリトリー争いというか、出張る順番というか、とにかく暗黙のルールみたいなものが、こんなに存在していることを初めて知った。
機動隊とはいえ、重火器は使えない。使えるのは、盾とガス弾くらい。自衛隊が出れば、一発で撃滅できるのに、出動命令が出ない。そんな中で、烏丸さんが下した決断がすごかった。これ、事件解決後に叩かれただろうなあ。かつての管総理のように・・・
しかし、今回も夏木さんと冬原さんのコンビはいいオトコたちだった。直情型の夏木と、策士型の冬原。そして子どもゆえの残酷さを存分の発揮させる子どもたち。彼らが相模レガリスこと巨大エビのせいで、潜水艦にとじこめられた6日間。どきどきしました。
夏木三尉があまりにも自分をごまかすのでハラハラしたけど、そこは森尾望の女子側の底力と冬原さんのえげつなさでカバー。
私は、どちらかというと、冬原さんのような仕事の仕方がしたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
想定外の事態の中、子ども達は一体?最後スカッとした。
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空の中を読んだ後にこの本を読みました。個人的には、海の底が面白い。
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未知の巨大生物に立ち向かう海上自衛隊員と陸上の警察組織のヒューマンドラマのコートを着て、中身は、潜水艦内での子どもたちと海上自衛隊員の群像劇ですね。
有川作品に不可欠のロマンスも織り交ぜられているが、とても爽やかで清々しい気持ちになります。
どうして有川作品には、言動の乱暴な人々がよく登場するのでしょうか?
そしてその誰もが温かく優しくて人間味あふれるのです。
高知の方の気性なのかな? -
おもしろかった。
が・・・・ジュブナイルものかと思っていたらパニックものだったよ、ぎゃ~~~~!!っと
人喰い巨大エビ(あれ?カニだっけ?)に悲鳴。
冒頭の夏木と冬原のやりとりに、お、おもしろそうっと読み進んでいたら、突然の惨劇に、か、かりるんじゃなかった、っとメッチャ後悔。
ふつーに殺されるのならまだいいんだけど、喰われる、とか怖すぎなんですけど!絶対映像化はしないで欲しいわあ。
が、ここまでよんだら、事態の解決までよまないと、気持ちわるい、悪い夢みそう、と、睡眠予定時間を1時間オーバーして最後まで一気よみ。
はあ、一応、エビどもは撃退できてよかったーー。
つーか、機動隊のみなさんかっこよすぎなんですけど!!命張ってんなー。(泣)
撤退までが任務です、とか、現場、どれだけ誇り高いんだ!そして、艦長~~~~!!
なんかもういろいろ衝撃的でした。
そして自衛隊でてきたらあっという間に駆逐です。
いやー火力が違うね。
こーゆー非常事態にえてして上の動きっては鈍いもんだが、1人、2人、頭の固まってない人がいるとやっぱ違うよなー、と烏丸さんに思う。頑張って上に行ってね。
自衛隊、ねえ。まさに今、集団的自衛権が大問題、つーかもう結論ありきで進んじゃってるけど、
実際のところ、どうなんだろうなあ。
確かに、手も足も縛られてる組織ではあるんだろうケド、
あんま自由に動けるようになるとそれはそれで問題ありそうだしなあ。現場の判断で動けるように、とかいうレベルなら必要なような気もするけど・・・・。
うーん、分からんっ。でもとりあえず、政治家が絶対大丈夫っていう時は疑ってみる必要あり。
んで、最後はあまあまなハッピーエンド!
なーるほど、だから忘れてくださいって言ったのかあ。
いやあ、あの場面まで全く気がついてませんでした。
望ちゃん、あの時点で既に覚悟決まってたってこと??
いやあ、結構刷り込み型恋っぽいけど、5年の間に他にいい人現れなかったのかなあ。あ、いや夏木にとっては幸せなことなんだけどさ。
夏木と冬原ってまんま堂上と小牧だなーっ図書館戦争
原作は読んだことないんだが、思う。
そして、あっちも刷り込み型恋っぽいよなーそーいや。
明石さんと滝野さんの動機腐れ縁コンビがメッチャツボだった。1度や2度ではない、他の無茶な出動についてのお話が読みたい。 -
特撮ヒーロー物の世界かな(笑)夏木さん青いね〜とか思いながら読んでました。冬原さんと夏木さんのコンビ最高でした(^^♪
多分望ちゃんも冬原さんと同じタイプですけど夏木さん良いんですか?(笑)尻に敷かれるの決定ですよ(笑) -
はじめて読んだ有川さんの本を、文庫本で再読。怪獣と戦う機動隊のメインストーリーに、閉じ込められた潜水艦の中の、子ども達の日常的な人間関係の話を挟み込む塩梅がとてもうまい。現在のような「日常×日常」路線ばかりではなく、またこの作品や図書館戦争のように、「非日常×日常」路線の作品に帰ってきてほしいなあと強く思った。エピローグにおける子どもたちの成長具合や、現在のベタアマ路線のさきがけのようなエンディングも良かった。このくらいにほろっとやるのがやっぱりいいんじゃないかなぁ。
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期待を裏切らない有川さん・・って、すごい!これだけの展開を、飽きさせずぐいぐい引っ張るパワーにのせられて、睡眠時間削られました。
「それにしてもなぜ毎回、怪獣にベタな青春だの恋愛だの混ぜんのよ、と思われる向きもあるかと思いますが、私にこれ書くなってのは息するなってのと一緒なのですみません」
いやいや、それにやられます!!(笑)
やっぱり非常事態には国は日和る。そして報道は邪魔をする。でも、冬原や夏木、明石や烏丸のような”平時にいびつ、でも有事に必要な人材”がしっかり動いてくれる・・・いろいろあっても最後にはちゃんと印籠が出てくる。これが読後の爽快感を呼ぶのかな~。
大人だけじゃないな、まとめ役の望や補給長となった茂久、圭介もそれぞれにそれぞれの働きをしたんだ。
実は、世の中そんな風にまわっているのかも。我が家の子どもたちだって三人三様・・それぞれに役割を与えられて、この世に生を受けているんだ、きっと。お勉強も運動も出来て、性格もよくて、・・・そんな優等生を望みがちだけど。んー深い。
自衛隊三部作・・「空」「海」をまったく順序がバラバラに読みまして。「塩」を早く読みたいけど、やらんといかんことが山盛ですっ! -
図書館の本
内容(「BOOK」データベースより)
横須賀に巨大甲殻類来襲。食われる市民を救助するため機動隊が横須賀を駆ける。孤立した潜水艦『きりしお』に逃げ込んだ少年少女の運命は!?海の底から来た『奴ら』から、横須賀を守れるか―。
これは海のそこから来たやつらと人間の戦いの形をとって描かれているけれど
本当は、日本の構造と戦う自衛隊と警察の機動隊の物語が隠れていた。
戦えない自衛隊が戦える武器を持ち、戦える機動隊が戦うための武器を持たない。
そして米軍の顔色を見ながら、官僚が無理難題を押し付ける。
自衛隊の立場はっきりさせてあげたくなりました。
普通に冬原&夏木と子供13人の潜水艦での生活が、みんなを成長させていくさまが見える。
望と翔はこの事件がなければ愛情を取り違えたまま大人になり、ほかの子供たちも真の自分の価値を見つけるまで長い時間がかかってしまったのだろうと思う。
「眼下の敵」を見たくなった。
それにしてもグロテスクでとても前半は読むのに苦労しました。
なのにラストのあのすがすがしさ。有川節全開だった気がします。