灼眼のシャナX (電撃文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 1083
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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840231428

作品紹介・あらすじ

暗き夜に、異変が渦巻いていた。時は十六世紀初頭。所は神聖ローマ帝国。一つの、大きな戦があった。決して人の史書に表れることのない、"紅世の徒"とフレイムヘイズによる、秘された戦い。その中心には、紅蓮の煌きを髪と双眸に宿す女がいた。淑女と言うには印象が苛烈に過ぎ、女傑と呼ぶには挙措が高雅に過ぎる、絢爛な豪華。-これは、もうひとりの『炎髪灼眼の討ち手』の物語である。巻末には、いとうのいぢによる大ボリュームのラフスケッチ集を収録。高橋弥七郎が放つ、渾身の第10巻。

感想・レビュー・書評

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  • 今回は、本編のストーリーは一休みして、アラストールのかつての契約者だったマティルダ・サントメールの最期の戦いが、物語の舞台となっています。アラストール、ヴィルヘルミナ、メリヒムが天道宮で「完全なフレイムヘイズ」を育てるようになった経緯が明らかにされることになります。

    強力なフレイムヘイズとして知られた少女ティスを失った「冥奥の環」アシズは、二人の愛を成就するために使命を投げ打って、存在の力を集め始めます。そんな彼のもとに「徒」が結集し、[とむらいの鐘](トーテン・グロッケ)という一大集団に育っていきます。彼らの企てを挫こうとするフレイムヘイズの中心にいたのが、マティルダとヴィルヘルミナでした。

    マティルダ、アラストール、メリヒム、ヴィルヘルミナの四角関係、アシズとティス、モレクとチェルノボーグなどの、さまざまな愛のかたちが描かれているところも読みどころの一つですが、やっぱりマティルダのカッコよさが際立っています。

    なお、巻末にいとうのいぢさんによる「ラフスケッチ集」が収録されています。

  • 400年前の過去回。当然、シャナも悠二もほぼ登場せず。の割りに、物語としては、ちゃんと展開させようとしたとは思うけれど……。敵味方の新登場キャラクターの性格や行動様式、相互の関係が余り示されないまま、どんどん話が進んでいき、しかも、単なる格闘戦や軍団戦のみならず、囮戦、展開が錯綜する潜入戦が多く含まれ、やや読者を置いてきぼりにしているのではとの感は残る。途中でわけが判らなくなり(恋のベクトルを含む)再読したのは、読み手(つまり私)の記憶力やイメージ想起力の低さによるのか……。悲しい。

  • 5巻も過去の話だけれど、10巻はそれ以前の先代が主役の話。
    読み終えて、ああなるほどと全体的な話の流れが分かってきたね。

    10巻だけでみるといきなり登場人物が様変わりして場面があちこちに飛ぶから読みにくい。
    内容としてはキャラそれぞれの「愛」が絡み合って面白かったんだけどね。

  • 表紙かわいい!!
    けどシャナ出てこない・・・。

  • 灼眼のシャナを全て読み終えての感想ですが、10巻が一番面白かったです
    1、2巻を読んで主人公たちが好きになれない理由から続きを買うことをやめてしまった人には、この10巻をお勧めします!

  • 先代の討ち手の話。普段の物よりキレがあってとても面白かった。

  • (ストーリー)
     シャナに乞われて歌を歌うヴィルヘルミナ。アラストールは、その歌詞を聴いて泡を食う。それには、彼自身の恋の思い出が、絡んでいたのだ……。紅世の徒との戦いに赴いて、そして自らをアラストールに捧げて死んだ、マティルダの思い出が……
    (感想)
     アラストールが天罰神だという設定ですが、西洋を舞台にしているのに、多神教的だなーという印象でした。でもやっぱりマティルダが死ぬシーンは、泣いちゃったっす。
     籠の鳥も解放されてよかった。愛情が及ぼす二つの道、どちらも立場が違えば、もしかしたら逆の道もあり得たのかな、という印象を持ちました。
     この話のテーマは、愛なのですね。読後感もどっさりあって、満足しました。

  • 十六世紀初頭。先代『炎髪灼眼の討ち手』の物語。読み応え抜群。
    フレイムヘイズ集団、[とむらいの鐘(トーテン・グロッケ)]の多数の個性的な人物達による秘された戦い。
    巻末コーナーにはマティルダのイラストとラフスケッチ集も収録。登場人物の外見の特徴や神器を文章と共に掲載している。

    主な新キャラクター
    ・”仏の雷剣”タケミカヅチのフレイムヘイズ『紳威の結い手』-ゾフィー・サバリッシュ
    ・”破暁の先駆”ウートレンニャヤ・”夕暮の後塵”ヴェチェールニャヤのフレイムヘイズ『極光の射手』-カール・ベルワルド
    ・”髄の楼閣”ガヴィダ
    ・”天壌の劫火”アラストールのフレイムヘイズ『炎髪灼眼の討ち手』-マティルダ・サントメール
    ・”甲鉄竜”-イルヤンカ
    ・凶界卵”-ジャリ
    ・”巌凱”-ウルリクムミ
    ・”棺の織手”-アシズ
    ・謎の少女-ティス
    ・”大擁炉”-モレク
    ・”闇の雫”-チェルクボーク
    ・囚われの少女-『小夜啼鳥(ナハティガル)』

    プロローグ

    1 大戦
    2 要塞
    3 迷路
    4 両翼
    5 遥かな歌

    エピローグ

  • 灼眼のシャナの外伝的な話で、シャナの前の炎髪灼眼の討ち手の物語です。
    この巻で、虹の翼メリヒムが天道宮でシャナを鍛えることになった詳しい理由も明らかになります。
    十六世紀初頭にあった大きな戦、紅世の徒とフレイムヘイズの間に起こった戦いの話です。外伝なので本編は全然進まず、シャナも最初の方に少しでるくらいで、面白くないと思う人もいると思いますが、結構重要な話とかもあるので、理解していくためにも読んでおきましょう。

  • 初代『炎髪灼眼』のストーリ。5巻でちりばめられていた伏線が明らかに。マティルダやヴィルヘルミナ達が大暴れする濃い展開と、まっすぐで純粋な心にぐっとくる展開。シリーズ中で一番好きな作品だった。ただ、大戦という割りに軍団戦シーンが少なかったのは少々残念。

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著者プロフィール

電撃文庫『灼眼のシャナ』著者

「2015年 『カナエの星(3)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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