猫泥棒と木曜日のキッチン

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著者 : 橋本紡
  • メディアワークス (2005年8月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840231589

猫泥棒と木曜日のキッチンの感想・レビュー・書評

  • あとがきにもあるんだけど、親が子を捨てる物語で、子が親を捨てる物語。

    突然いなくなってしまうことを受け入れてしまうようになってしまったみづき。

    捨てられ、死んでしまった猫を埋める時、今まで出なかった涙が溢れてしまう。
    止めようもなく溢れてしまって…。

    日常の嫌なことや、嬉しいことをほっこり書いてあって、好きだった。

  • タイトルから、もっとほっこりした話を想像していたが、読み始めると意外にもヘビー。

    青春の爽やかさや透明感が、そのヘビーさに混ざり合った話なのだが、それが私の中ではうまく消化できず、読後感は好みではなかった。

    親に捨てられた主人公の高校生みずきの、淡々とした様子と逞しさに驚きを感じる。
    みずきの母や同級生の健一くんなど他の登場人物たちも、家庭内暴力、生活を一変させるような怪我などを経験しており、その置かれている状況の厳しさの割にみなそれを淡々と受け止めすぎている感じがした。
    作者は、それを諦めや割り切りを知り過ぎている逞しい生き方として描きたかったのか。それとも何かが足りなくても強く生きて行くことができるということを描きたかったのか。

    若い世代の読者のほうが共感できる内容かもしれない。

  • 10年前に描かれた本である、ということを考慮に入れないといけない。15歳のころ。いのちを大切に、ということ、家族の絆、ということが声高に言われ、社会はきっと薄暗かった。それは今もほとんど、変わっていないのだけれど。

  • お母さんが家出した、わたしたちを置いて。お父さんはずっと前にいなくなった。けれどもわたしは大丈夫。弟のコウちゃんと二人で生きていく。友だちの健一君だって応援してくれる。そんなある日、わたしは道ばたで「絶望」に出会ってしまった―。失くした希望を取り戻すために、拒まれた願いを実現させるために、高校生・みずきの戦いと冒険が始まる。生きることへの励ましに満ちた物語。
    ---------------------
    橋本紡さんらしい、透明感と切なさが染みる内容。
    母親が出て行き、弟とふたりの私が、取り乱すことなく毎日を生きて行く。空気感を持った主人公は大好物だ。

  • これをさらさら読めるという気持ちは、わからない。
    単純に私の経験してきたことがヘビィだったから、
    だから読み進める事が出来なくなっただけかもしれない。

    タイトルの童話めいた印象に比べて、内容はつらい。

    40代の出奔した母親・DVを平気でぶつけた義父。
    出て行った彼らをあてにしようもなく、子供だけで
    生きている高校生、みずき。

    彼女に片思いしている、負傷でサッカーを断念した健一。

    彼らはどういうわけか、轢死している猫達を、みずきの
    家で埋葬している。

    命が壊れる描写。
    暴力が振るわれる瞬間。

    それを描きたい小説ではないのに、生々しすぎて
    こころの底にみずきが抱えた痛みが、迫りすぎて。

    読んでいて吐いた。
    拾ってきた子猫を介抱するところで止まったのだが
    おそらく助かるまい。

    お話の主軸としては、そこが大事なのではない。
    そこを主人公たちが越して、恋しあっていく状況を
    丁寧に描きたいのだろうに。

    そこまで読み進める事ができなかった。

    時に恋は、万能の力を生む。

    でも

    恋でどうにかなる問題ではないようなことを
    ここでは描いていると思うのだ。

    読み進めれば、もっといい読後感があったのだろう。

    これをフィクションとして読めるということは、ごく普通の
    日常を読者の方が過ごしていらっしゃるということだ。
    私のような読者は珍しいだろう。

    あまりいいレビューではないが、この本が小説として
    ダメだということでなく、私に合わなかったというだけだと
    申し上げておく。

  • 青春ものにしては面白かった。もっと大人の主人公の話が個人的に好きだけど。
    2人は最終的にくっつかないんじゃないかなとも思う

  • サクサク読めた。
    所々に気付かされる言葉がある。
    あとがきを読んで頷いた。
    2014.3.21

  • 2014/2/14 図書館より

  • 読みやすかったしまあまあだったけどあんまり心には残らない話。すぐ忘れると思う。

  • 好き。
    日常だけど、自分とは少し違う世界。
    でも、分かるよ、たぶん…

  • みづきと健一くんとコウちゃん。
    母親が出ていってから、この3人はまるで家族のように暮らすようになる。
    そんな時、自分を変える何かをみづきは道路の脇で見つけた。

    静かな文体で綴られる、酷くも優しい世界のお話。

  • みずきと健一とコウちゃんのお話。

    この作家さんは初読みだけど、
    すごく読みやすい。
    他のも読んでみたいなと思った。

  • 主人公の性格とか惚れる彼とか中々ファンタジックだと思う。それによって好き嫌いが分かれそう。料理がおいしそう。

  • 「お母さんが家出した」
    けれど、みずきは弟のコウちゃんと、友達の健一君と一緒に変わらず生活を続けていた。
    何かが欠けているようで、それでも変わらない日々
    母がいなくなったことをまるで気にしていないみずき
    そんなみずきが出会った一匹の猫は、
    小さな小さな子猫だった


    「これは、親が子を捨てる物語です。そしてまた、子が親を捨てる物語でもあります。」
    あとがきで、橋本さんはこう語ります。
    確かにテーマは重いかもしれませんが、物語に親子関係からくる重さはありません。
    子どもの強さを教えてくれる物語です。
    いつまでも親に守られているばかりが子どもではない。
    親がいなくとも、子どもたちは勝手に生きて、
    教えてもらわなくとも、自然と悟る。
    子ども故の危うさもあるけれど、
    それは大人も変わらないことです。
    子どもたちの強かさ、そして、命と向き合うことが感じられる物語です。

    みずき達と同じくらいの年代(中高生くらい)の方におすすめしたいです。

  • 突然、母が家出した。

    17歳のみずきと、“種違い”の弟・コウちゃんとの2人の生活が始まる



    表紙のほんわかさに惹かれたが、結構重い内容でびっくりした。
    17で、これだけしっかり生きているのは、やはり何か足りないのではないか...たくましすぎる

    メインの話ではないのだろうけど、猫おばさんとの決着があっさりと着いてしまったこと、健一君のこととか...素直に受け入れ難いこともあって
    複雑な気持ちになる話だった。

  • 読みながら映画の「誰も知らない」を、思い出した。
    あとがき読んで納得。

    映画よりはほのぼのしてるけど、主人公のヒトとしての強さが異常。

  • 正直、すんなりと物語に入っていけない部分が多かった。

    設定は高校生(17歳)なんだよな!?と、首をかしげたくなるほどの幼さが原因かも…。

    ただ、最後まで読んでみて、「子どもってそんなに弱いか?」という作者の疑問、「子ども=絶対の弱者」という見方への問題意識をテーマに書きたいという作者の意気込みは感じとれたように思う。

    どういう事情があれ、猫を泥棒することで解決させるのは納得がいかない。
    思春期の大人でも子どもでもない微妙な時期の年代という設定で、だからこその幼稚さゆえの行動としても、犯罪OKは無いだろうと、どうしてもそれだけは気になった。

  • 設定がヘビーなのに、まるで陽だまりみたいな読後の感触。親を捨てた子と、突然世界が変わってしまった子の不安定な、でも明るい家族の話。

  • 最近はこういう小説が流行っているのだろうか。
    家族の誰かの喪失や不在―そして、その中で生きる残りの家族達を扱う。
    「さくら」や先日読んだ「幸福な食卓」も似たような雰囲気を持つ小説だと思う。

    しかし、親に捨てられる(と言うよりも一定期間のネグレクト)ことを苦痛に思わずに生きる、みずきは逞しいし無理をするのではなくしっかりと前を見据えるその姿は格好良い。

  • ■書名

    書名:猫泥棒と木曜日のキッチン
    著者:橋本 紡

    ■概要

    お母さんが家出した。あっさりとわたしたちを捨てた―。残された
    わたしは、だからといって少しも困ったりはしなかった。サッカー
    を奪われた健一くん、将来女たらしになるであろう美少年の弟コウ
    ちゃん。…ちょっとおかしいかもしれないが、それがわたしの新し
    い家族。壊れてしまったからこそ作り直した、大切なものなのだ。
    ちょうどそのころ、道路の脇であるものを見つけて―。
    (From amazon)

    ■感想

    この作者さん物語の中では、かなり秀逸なお話だったように思います。

    このお話は、主人公、弟、彼氏、お母さんと出てきますが、基本的に
    全員、何かしらが欠けています。
    (勿論、完全な人間なんて一人もいないので、それぞれ何かかけている
    のですが、その割合が大きく、それぞれの年齢からして、重い何かが
    かけています。)

    この作者さんのお話は、基本的に、こういう人物たちが多いように思い
    ます。

    欠けているからこその行動と、想い。

    また、お互いに相手の欠けているものを理解できなくても、それはそれ
    で良くて、"理解できないけど、そばにいるよ"というメッセージが投げ
    かけられているお話だと思います。

    この"理解出来ないけど、そばにいる"というのは非常に重要だと思います。
    人間なんて、お互い100%理解出来るわけないし、その中で共存していくに
    は、この気持ちや能力が必須だと思うからです。

    これは、あるいみ無償の愛と呼ばれているものに近い気がしますが、それ
    より、もう少し乾いた感じの距離感で、相手に触れるという事だと思い
    ます。

    こういうのを文章で言うのは、やはり難しいですが、人間がやるべきこと、
    どうあがいてもやらなければいけないコミュニケーションを、暖かく描いた
    物語だと思います。

    理屈ではなく、感情で動く物語です。

    ■気になった点

    ・人生ってそんなもんだ。
     笑い話になるようなくだらないこと、あきれるようなタイミング
     で色々なものが壊れてしまう。そして、壊れたら二度と元には戻ら
     ない。

    ・ちょっとした巡り合いで、命さえも無残に消えるのだ。

  • お母さんって何でもできる人のように思う子供が多い。
    っていうのが私の考えだったけれど、
    この家族は、親と子の役割というか、立場というかが全然違う。
    主人公のみずきちゃんの行動がちよっと不思議だけど、
    わからなくはないな〜
    とっても楽しく読めたお話でした。

  • 読みやすいなあ。子供がおとなをさらうって思い付かなかったので新鮮

  • やさしい作品だと思います。
    優しい口調で、
    みんな辛い面を持っているんだけど、どこか前向きで。ドロドロしていなくて。

    読みやすいと思ったらもとはライトノベルの作家さんなのですね。

  • ほんわか、ほっこりする話。
    いい話ではないんだけど、なんか…いい。

    この人の後書き、好きだなぁ。

  • 読みやすい。
    ただ、すごく不思議な人間だな。
    猫ってあんな簡単に捕まるのか…

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