夜魔

著者 :
  • メディアワークス
3.72
  • (103)
  • (74)
  • (182)
  • (12)
  • (0)
本棚登録 : 771
感想 : 95
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840232494

作品紹介・あらすじ

その男は「陰」を引き連れて現れた。「君の願望は-何だね?」人の噂に聞いたことがある。この都市に棲むという魔人の事を。曰く、暗闇より現れ、人の望みを叶えるという生きた都市伝説。夜より生まれ、永劫の刻を生きるという昏闇の使者-。彼は夜色の外套を身に纏い、陰と共にそこに立っていた。鬼才・甲田学人が描く幻想奇譚。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ◆罪科釣人奇譚
    ◆繕異奇譚
    ◆魂蟲奇譚
    ◆薄刃奇譚
    ◆魄線奇譚
    ◆現魔女奇譚
    以上6つの短編集であるが、全てに夜色の外套(マント)を身に付けた魔人・神野陰之という人物がどこかしらに現れる。

     妹にすすめられて読んだが、どうやらこの話の後に続くという「Missing」という連続ものの小説を読まないとおもしろさが半減してしまうらしく、何も知らない私は全てが中途半端のように思えた。基本的にはやっぱりホラー?表現は結構リアルなので、怖い方の小説だとは思う。が、「世にも奇妙な物語」でいうタモリさん、「アウターゾーン」でいうミザリーのポジションとしか思えない神野陰之の目的も、時々出てくる十叶詠子という女の子の存在も謎のままでこれだけだとすっきりしない。かといって「Missing」を読んでみたいという気持ちにもならないなぁ。

  • 体が痛くなるホラーだった。

  • 人の命が魚に見える。同調しました。

  • 甲田学人さんの、人の感覚を揺さぶる緻密な描写が、作品の内容自体の怖さもあいまって、読んでいる人に現実味帯びた恐怖を感じさせます。
    特に「痛み」の描写が、読んでいるだけで、その痛みを感じているかのような錯覚を覚えます。
    怖いお話、ですが、どの作品も、一度は考えるような身近な痛み、恐怖を描いていて、感覚を揺さぶられる作品です。

  • Missingに出てくる魔女と神野が絡む奇談。
    痛いし不思議だし、甲田学人そのもの。

  • さらりと読めた。
    人の目を持つ金魚(?)のイメージが美しい。

  • もしかして、という気持ちはありましたが、半分当たりでした。
    短編集すべてに、『魔女』が出て『闇』の名前が出てきます。
    思ったより、すざまじい描写はなかった…ですw

    これは多分、あちらを読んでから読んだ方が楽しい、かと?
    楽しい、というよりは、役割が分かっていい、という
    程度のものかもしれませんが。
    よくある、より一層お楽しみになられます、という感じでしょうか?

    基本、落ちが何とも言えない状態になってます。
    しかしこの2人が関わってる時点で、そんな感じもするので
    予想通り、と言っても間違いではない、気がします。
    どれもこれも、1人で夜読まないで下さい、仕様です。
    思いだすとちょっと…。

  • 読みやすい。怖いけれど独特の世界に引き込まれて一気に読めてしまった!

  • 6編からなる短編集。

    全てにMissingで出てきた詠子と神野が出てきます。
    二人が出会ったお話しも入ってました。

    どれも怪奇的で面白かったですが
    一番好きなのは『罪科釣人奇譚』。
    鏡の中に泳ぐ魚といぅ発想が好きですね。

    でも勿論それだけでは終わらない・・・

    一番痛かったのは『薄刃奇譚』。
    最初の方で読むの止めようかと思ったくらい痛い!
    もぅ痛さしか感じない。
    鳥肌が立つくらい表現が生々しいです><

    でもこれでこそ甲田作品!!

  • 表紙の雰囲気が好きな感じだったので、手に取りました。甲田さんの作品は始めて読みましたが、ぞわぞわ鳥肌の立つ感じ、嫌いじゃないです。
    くまのぬいぐるみの話のぞぞーっと背筋を這うホラー感と蟲の話の身体を蠢く様が特に良かったと思いました。Missingも読んでみようと思います。

全95件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1977年、岡山生まれ。津山三十人殺しの舞台となった津山市出身。二松学舎大学卒。民俗学および魔術に関して知識を豊富に持ち、『Missing 神隠しの物語』で電撃文庫デビュー。著書に『断章のグリム』『時槻風乃と黒い童話の夜』『夜魔』『ノロワレ』『霊感少女は箱の中』シリーズなど。

「2022年 『Missing13 神降ろしの物語〈下〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

甲田学人の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×