狼と香辛料 (6) (電撃文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
3.65
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本棚登録 : 1663
感想 : 78
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840241144

作品紹介・あらすじ

ホロが口にした、旅の終わり-。ロレンスはそれを説き伏せ、ヨイツまで共に旅を続けることを決める。二人は、エーブを追いかけてレノスの港から船で川を下る。途中、船が立ち寄った関所では、厄介ごとに巻き込まれている様子の少年の姿があった。ロレンスは、図らずもその少年・コルを助けることになる。そして、訳ありらしいコルの故郷の話や、船乗りたちの噂話を聞くうちに、二人はヨイツに関する重要な言葉を耳にしてしまい-。絶好調の新感覚ファンタジー、シリーズ初の、船での旅の物語。

感想・レビュー・書評

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  • 狼と香辛料シリーズ6巻。前巻ラストで次は波乱含みの展開になるのかしら、と思っていたらわりかし穏やかな展開でした。この二人にとってはアクシデントですら、旅の終わりを伸ばせる言い訳になっているのかな、という感じです。相変わらず面倒くさい二人だ……。悪い意味ではないのだけれど。

    ホロの故郷に帰るという明確な目的があって、その旅の道中でいろいろな事件に巻き込まれていくというこのシリーズ。4巻あたりまではそういうシリーズの大きな目的はありながらも、各町での事件は一話完結形式で終わっていたのですが、前巻の5巻から、巻数をまたいでより大きな陰謀の気配が強くなってきた気がします。

    この6巻でも次巻への含みとなる、硬貨の取引をめぐってのきな臭いやり取りが見えてきて、より大きな展開が待っていそう。そこにホロの故郷の問題も絡んできて、これまで以上に読み応えある展開が期待できそうです。

    今回は次の展開へのつなぎの巻という印象が強かったけど、二人の関係性の深化は強く感じました。お互いを思い合って、それが空回りしたりして、そこらへんのいじらしさがなんとも笑える、というかキュートでした。そんな二人の間に新キャラも登場し、二人の関係性の変化にもより期待したいところです。

  • まさかの三人旅へ。

  • 蛇足もいいところ。内容が薄く、単行本になるようなものではない。
    起承転結の起だけで終わってしまっている感じ。。

  • ロレンスは、エーブのあとを追いかけるというホロの主張にしたがいます。ラグーザというひとのいい船乗りの船に乗って、二人はレノスの港から川をくだっていきますが、途中の関所で教会法学を学ぶ学生のトート・コルという少年に出会います。

    旅路をともにすることになったコルとの出会いと、彼の口から語られた「狼の足の骨」についてのうわさ話が紹介されて、このあとにつづく展開への布石がととのえられたという印象です。この巻では、いつものようにロレンスとホロのことばの駆け引きが中心ですが、続巻への期待が高まります。

  • レノスの町でエーブとの取引から降りたロレンス。しかしホロは、エーブを追いかけ利益を取り戻せと言う。それは旅の終わりを引き延ばすための言い訳のようだった。
    船に乗り、南に向かうため川を下るロレンスとホロ。
    しかしひょんなことで川下りの途中、ロレンスは証書詐欺に遭った少年・コルを拾うことになる。成り行きでコルに物を教えるうちに、ロレンスの頭には彼のような弟子がいたらという考えがよぎるが……

    前回の内容を濃く受け継いだ続刊。
    そして今回もまた少しの謎を残したまま次の巻へと続いていく。
    船旅ということもあり、これまでと雰囲気が違って新鮮だった。

  • 新キャラ登場
    狼、船に乗る

  • エーブを追って川を下る途中で少年コルが旅に加わる話。
    銀貨が減った理由について謎明かしはしないんだね。
    なんかで読んだ記憶があるのだけど、漫画では語ってたとかかな?

    きっとホロはこの話にあるように、昔にも楽しく踊ったりしたんだろうな。

    足止め食らって話はあまり進まず。
    むしろ二人にはそれが時間を稼げる結果となっていいんでしょう。

  • 前回の大騒動から一転、万難を排して追っかけると思っていたがゆっくりと時間が流れたね。
    舟での川下りは勝手に移動してくれるから話し合ったり、考えたりと穏やかな時間だった。
    途中でちょっとトラブルに巻き込まれ掛けたけど、そのお陰で新たな旅仲間も増えた。取り敢えずは旅を続ける事にして、強行軍するみたいだから次巻のお楽しみか…
    [more]
    コルは根は真面目で人の話をよく聞き、よく働く、確かに弟子にできればいいよね。
    ただ、不退転の意思で達したい事があるから、他の職業につく事はまず無いだろうな。少し世間慣れすればかなりの割合で大成できそうだよね。
    最後の故郷の伝承を体現する物に遭遇できた事は相当に嬉しいのかな?

  • 狼と香辛料 (6) (電撃文庫)

  • あらすじを見たら「エーブを追いかけて…」とあったから、お!続きをやるんだ、ワクワク。なんて思っていたらイチャイチャやってるだけでした。商売の話が少なく、キャラクター達が楽しそうにやっているだけでも、それなりに楽しんで読める。そのくらいの愛着は湧いているのかな、と思ったり…。ただ、ハラハラしながら読んだ巻と比べると、やはりサラッと流し読み気味だったかな。
    新キャラがそのまま定着するのはビックリした。てっきり二人旅が続くと思っていたので。まだまだシリーズは長いから、コルがどう影響してくるのか楽しみ。
    シリーズ全体で見ると必要なんだけど、単体で見るとボリューム不足(話の濃さ的に)、そんな巻だった。

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著者プロフィール

第12回電撃小説大賞《銀賞》を受賞し、電撃文庫『狼と香辛料』にて2006年にデビュー。

「2023年 『新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙IX』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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