鬼速PDCA

著者 :
  • クロスメディア・パブリッシング(インプレス)
3.74
  • (110)
  • (186)
  • (142)
  • (38)
  • (6)
本棚登録 : 2329
感想 : 189
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784844377498

作品紹介・あらすじ

野村證券で最年少記録を出し続けた、努力を100%結果に変えるフレームワーク。3日ごとの振り返りで、自分もチームも10倍速で進化する。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 【本の内容を短文で】
    PDCAこそ最強のビジネススキルである!計画(←これが1番重要)を立て、実行に移し、その結果を検証して調整する。


    【内容まとめ】
    1.PLANが1番大切!ゴール(KGI)を決め、課題(KPI)を考え、KPIを設定し、解決案(KDI&ToDo)を考える
    2.自分の行動の振り返り(Check)は毎日行なう!!
    3.どの段階でも仮説思考(「なぜ?」「どうやって?」を自分に問うこと)が非常に大切!
    4.ずっとPDCAを回し続ければ、嫌でも1流になれる!!
    5.傷つくことを決して恐れず、どんどん新しい仮説を立てて、臆せず行動に移し、膝小僧が傷だらけになった社員のほうが尊敬される!


    【感想】
    この本の内容を実践できれば、間違いなく一流になれるだろう。
    ただ、問題は実現できるかどうかだ。
    本書に書かれてあることはほとんど正論だ。
    しかし、単純だが「PDCAを回し続ける」というのは、プライベートをほとんど捨て去った仕事人間にならないと中々不可能に近い事だと思う・・・
    読んでいて、「ろくでなしブルース」の四天王、池袋正道館高校の葛西(回遊魚)を思い出した。笑

    どこまで真似できるか分からないが、PDCAを意識することは非常に大切であることは間違いない。
    それを習慣化すれば、プロジェクトの途中で迷子になることも少なくなるし、マネジメントも論理的に行なうことが可能である。

    「KGI設定」「行動の振り返り(Check)」そして「仮説思考」は常に意識してこれから行なおうと思う。
    上記のとおり、「実現できれば絶対に一流になれる」のだから!!

    それにしても、この人の本はとても面白いね♪


    【引用】
    PDCAこそ最強のビジネススキルである!
    計画を立て、実行に移し、その結果を検証して調整する。
    それらを次のサイクルに反映させて、改めて計画・実行・検証・調整を行なう。
    →「計画」が一番重要!!


    ・PLAN(計画)
    →ゴール(KGI)を決め、課題(KPI)を考え、KPIを設定し、解決案を考える

    ・DO(実行)
    →解決案を一段具体化したdoを考え、そのKDIを設定し、さらに具体化したtodoに落とし込み実行する

    ・CHECK(検証)
    →KGI、KPI、KDIを検証し、できなかった要因とできた要因を絞り込む

    ・ACTION(調整)
    →検証結果を踏まえて調整案を考え、次のサイクルにつなぐ。または中止する。


    ☆重要☆
    ・KGI:ゴール達成率
    ・KPI:サブゴール達成率
    ・KDI:行動計画達成率


    ・前進を続けるためのフレームワーク
    PLAN(計画)
    DO(実行)
    CHECK(検証)
    ACTION(調整)

    これを高速、鬼速で回し続ける事で、新たな課題を次々と起こし、メンバーが立ち止まったり迷う時間を減らす!
    鬼速PDCAを身につける事で自分が10倍の速度で成長し、今は高みにいる先輩やライバル企業に追いつく!


    p7
    ・自分の行動の振り返りを毎日行なう!
    多くの人は、年1回か半年に1回…
    週イチでも見事だが、毎日行おう!


    p36
    あらゆるPDCAには、さらにそれを含む上位のPDCAと、それを細分化した下位のPDCAがある。
    →大PDCA、中PDCA、小PDCA


    p40
    思考が止まりそうな時は、「なぜ?」「どうやって?」を自分に問う。
    うまくいかなかったら、その原因を必死に考える。

    仮説を立て、サンプルを取り、分析して、改善するというPDCAをずっとやる。
    毎日欠かさずPDCAを回していれば、数年のギャップなどあっという間に埋められる!


    p50
    【計画】
    →曖昧ではなく、「いつまでにどうなるか」を明確なものにする。計画がしっかりできていれば、無駄な行為を事前に防げる。

    【実行】
    →「計画」の解決案を明確し、それを複数のアクションに分解し、具体的なタスクレベルに落とし込む。なるべく迅速に!!


    【検証】
    課題・計画に対する実行フェーズそのもの、また結果が最適解であるかどうかを、定期的かつ頻繁な検証が必要。
    こまめに検証を行なう事で、実行サイクルの無駄打ちを減らす!

    実行するときは自信満々に、検証するときは疑心暗鬼で。


    【調整】
    ・ゴールレベルの調整
    ・計画レベルの調整
    ・解決案や行動レベルの調整
    ・調整不要

    p62
    ・全体的な流れ
    ①ゴールの定量化
    ②現状とのギャップ確認
    ③ギャップを埋める課題を考える
    ④課題を優先度づけして3つに絞る
    ⑤各課題をKPI化する
    ⑥KPIを達成する解決案を考える
    ⑦解決案を優先度づけする


    ・ゴールの設定について
    ①期日を決める
    ②定量化する
    ③適度に具体的なものにする


    ①期日を決める
    →期日でアクションなど今後のフェーズが変わる
    →期日を決めないと危機感が生まれない

    ②定量化する
    →曖昧にならないよう、数字に落とし込む
    →第三者の内面が対象の定量化は難しい…

    ③適度に具体的なものにする
    →期間の理想は1~3ヶ月後。
    →いくつかのPDCAサイクルを設ける


    p98
    ・ときに思考のリミッターを外す
    →とてつもないゴール設定をすると、その手前くらいまでは余裕でいけてしまう。


    【計画編まとめ】
    ・あなたが達成したい目標は何ですか?
    ・何故その目標を達成したいのですか?
    ・その目標はあなたの現状に対して低すぎる可能性はありませんか?
    ・達成したい目標と現状を比較すると、どのようなギャップがありますか?
    ・そのギャップを埋めるには、どのような課題が考えられますか?
    ・そのうち上位3つの課題は何だと思いますか?
    ・課題を達成できたか、あとから定量的に振り返れるように課題を数値に置き換えると、どのようなものになりますか?
    ・その数値をクリアするためにどのような解決案が考えられますか?
    ・解決案の中で、効果・時間・気軽さの3つの観点から優先順位を決めると、どうなりますか?


    p103
    ・PDCAの速さと深さは因数分解で決まる
    →「いい上司になること」が課題の場合
    「どうやったらいい上司になるか?」ではなく、まずは「いい上司とは何か」と因数分解していく。


    p124
    ・マインドマップで鍛える
    マインドマップはロジックツリーの集合体
    XMindかオススメ


    p136
    実行速度を上げたいのであれば、上司は部下に対して「これをやれ」で終わらせずに、
    部下自身に「どうやってやればいいのか」を判た断できる能力があるか正しく見極め、
    そのレベルに合わせてPDCAが軌道に乗るまで丁寧にフォローする必要がある。


    p162
    ・セルフトークでPDCAを促進
    →掲げている目標を、自分自身に言い聞かせる。


    p180
    ・「時間圧縮」のためにルーチンを見直す
    無駄を省き、タスクの入れ替えも行なって時間がないなら、最後は「時間の圧縮」である
    ルーチンを短縮できれば年間ではかなりの時間を捻出できる。
    →ちなみに1日15分圧縮できれば、年間述べ91.25時間の節約ができる


    p186
    ・検証に失敗する二大パターン
    ①検証しない「やりっぱなし派」
    →週末を振り返りの時間にあてる、あらかじめそのスケジュールを押さえる。

    ②検証しかしない「形から入る派」


    p209
    鬼速でPDCAを回すのはKDI
    行動すれば自ずと課題にぶつかり、できるだけ早くその課題を解決する事で実行力が上がる。
    KPIの検証も、「できるだけ早く」が基本。


    p240
    ・PDCAを鬼速で回す10個のポイント
    1.因数分解で精度の高い仮説を立てる

    2.仮説思考・リーン思考で動く
    →情報が足りなくても、とりあえず失敗してもいいからアタックする。「やれば課題が見えてくる」と発送を切り替える。

    3.常にインパクトの大きい課題、行動から着手する
    →優先度づけの手間を惜しんではいけない。

    4.行動のアイデアが湧いたらすぐにタスク化する
    →DOを思い付いたら反射的にTODOする

    5.行動目標も必ず数値化

    6.TODOの進捗管理は毎日行う

    7.こまめに検証を行う

    8.要因分析時は「思い込み」を外す

    9.次のサイクルに迅速につなげる

    10.小さいPDCAを同時に多く回す


    p262
    批判を恐れているだけの優等生に価値を見出さない。
    むしろどんどん新しい仮説を立てて、臆せず行動に移し、膝小僧が傷だらけになった社員のほうが尊敬される!

  • PDCAに関する基本的なことを抑えつつ、独自の解釈を含めて書かれていることで「何故」PDCAが効果的かを理解することができたと感じている。また実戦に向いた書籍でもあった。


    ○ゴールの設定
    ⑴期日を決める
    ⑵ゴールを定量化する
     →定性的なゴールであっても、KPIの設定など計測可能なものとし、成長具合や進捗具合を測れるようにする。
      この時、出来るだけ頻繁に検証でき、成果が数値に正確に反映されるものにする。
    ※定量化したゴールは目指すべき結果であり、行動の目標でないことに注意。
    ⑶ゴールを適度に具体化する
     →抽象的な目標では、粒度の粗いPDCAしか回せない。そこで長期的な目標のためには1〜3ヶ月後に自分がどうなっているべきかを考える。
    ○ゴールと現状のギャップを洗い出す
     →ギャップを埋めるための課題を考える。PDCAは課題を洗い出すために使うくらいの意識で。
    ・ゴールから逆算すると、自分は何をすべきなのか?
    ・この道を進むとしたら、何が不足しているのか?
    ・前進を加速するために、伸ばせる長所はないか?
    ・あらかじめ手を打っておくべきリスクはないか?
    ・周りで上手くいっている人は、どんな工夫をしているか?
    ○課題の優先順位付けを行う
     →インパクト(効果)、時間、気軽さを基準に3つに絞る。以下の3つで選ぶなど。
    ⑴インパクトの最も高いもの(最低1つ)
    ⑵インパクトが劣っても、短い時間でできそうなもの
    ⑶同列の課題については、気軽さを基準に
    ・インパクト……「これがクリアできたら理想だ」を基準にA〜Cで優先度を順位付けする。
    ・時間……課題をクリアするまでにかかると想定される期間(=工数)のこと。予め設定したゴールの期日を念頭に、インパクトの大きい課題でも、期日が間に合わない場合には除外することも必要となる。
    ・気軽さ……個人であれば心理的障壁の低いもの。会社や組織であれば予算やリスクを考える。
    ○KPI達成の解決案を考える
     →「なぜ現状、そうなっているのか」を要因分析し、解決案を設定する。
    ○解決案の優先順位付けを行う
     →課題ごとに1つずつのKPIについて、最低1つずつ解決案を残す。この時、優先順位は以下の観点から決定する。
    ⑴ 最重要KPIについてはできれば2つ
    ⑵それ以外のKPIについてもインパクト重視で1つ以上残す
    ⑶短時間で終わるものについては、インパクトが弱くても残す
    ○無駄なPDCAを回すことを防いだり、PDCAに自信を持ってリソースを注ぎ込むために上位PDCA(=何故そのゴールを目指すのか)を再確認する。
    cf)OKR=Objectives and Key Results
     ……Googleで採用されている考え方。業務進行の際にチームで必ず目標(= Objectives)を明確にし、あらゆる行動をそれに沿ったものとすること。また目標達成にリンクする最重要な数値(= Key Results)を徹底に追うことを提唱している。
    ○ゴールを因数分解するメリット
    ⑴課題の見落としを防ぐ
     ……課題の見落としが減り、仮説精度が高くなる。
    ⑵ボトルネックの発見がしやすい
     ……現状とのギャップが大きく、それを是正したときのインパクトが大きいボトルネックが浮かび上がってくる。そこに注力する方がアウトプットが増大する。
    ⑶KPI化しやすい
     ……課題が具体的になるほど定量化がしやすくなる。
    ⑷どんなゴールでも実現可能に思えてくる
     ……現状とゴールまでのギャップが、小さなゴールの積み重ねとして理解できる。
    ⑸PDCAが早く深く回る
     ……精度が高まり修正が最小で済むために、PDCAは速く回る。
    ○要素分解は中傷度を上げてから
     →具体的な数字(売上10億円など)を用いないことにより、容易に要素分解が可能。また分解の途中で見つかった大きな課題については、別途下位のPDCAとして独立させる。またこの時、課題となりそうな箇所だけは最低でも5段目まで分解する。
    ○要素分解については「WHYツリー」か「HOWツリー」の2通りがある。
     要因を見つけるときは「何故(できないのか?/できたのか?)」を繰り返し、課題や解決策を見つけるときは「どうやって(構成されているのか?/達成するのか?)」の問いを繰り返す。
     このときMECEを利用することで、必ず課題に辿り着ける。最低でも1段目においてMECEを利用することで、初期段階で精度が下がることを防ぐ。
    ○要素分解の第1段階では「プロセス」、そこから段々「量×質」に移行していく。この時、量は時間のことと簡単に捉えがちではあるものの、「タイムマネジメント」「モチベーション」「ツール」の3要素に分解できる。
    ○実行したかどうかを感覚的に評価するしかないものについては、その日のうちに振り返ることで比較的正確に把握できる。
    ○Doは即実行可能な段階(ToDo)の段階まで分解する。
    ○タイムマネジメントのための手段とその順番
    ⑴捨てる
     →無駄な時間はないか、ゲームやSNSなど減らせる時間はないか
    ⑵入れ替え
     →「重要・緊急マトリクス」を用いて①「重要・緊急」②「重要・非緊急」③「非重要・緊急」④「非重要・非緊急」に分ける。④→③→①の順で入れ替えていく。②は自己の成長に繋がることが多いため、なるべく削らない。
    ※ 「重要・非緊急」領域については仕組み化して日常生活に組み込むか、或いは期限を設けて強制的に緊急領域に移動する。
    ⑶時間圧縮
     →より短い時間で終わらせる方法を考える
    ○KDIの未達は「時間をかけたか」からスタートして原因を探る
    ○KPIの未達は4つの観点から原因を探る
    ・行動が伴っていなかった
    ・行動は伴っていたが不十分であった
     →調整フェイズで保留にしてあるDoを追加
    ・想定していなかった課題が多くあった
     →人、情報、地域、時間・時期、ターゲット、コミュニケーションなどの観点から探る
    ・仮説で立てた因果関係が間違えていた
     →KPIと解決案の関係、解決案とDoの関係、DoとKDIの関係の因果関係を見返す。
    ○出来た要因を突き止める
     →悪いところを直すだけでなく、いいところを伸ばした方が結果的に効果が大きい場合もある。

  • 褒め言葉ですが、この著者は変態的だと思います。さすがにここまで徹底してPDCAを回し続ける事は出来ないなと途中で距離を置いてしまった。

    ただPDCAを設計する、運用するプロセスはとても合理的で参考になった。

  • 研修でPDCAについて学んだときに、私はCとAを混同していることに気づいた。
    より深くPDCAについて知りたいと思って調べたところ、出てきたので読んでみました。

    具体例や数字などが豊富で新しく気付かされる点も多かった。

    PDCAはどこから始めてもよく、まずは本を読んだり、気付きがあったときにすぐにメモを取っておき、その中から一つでもPDCAに落とし込めるようにしていくことが大切。

  • 主に学んだ内容
    ◆具体(事実)
    1. PDCAの5割はP:計画で決まる。
    2. P:計画では、PDCAのゴールを定量化(KGI)し、期日を決めておくことが重要である。ゴールは、1~3か月くらいで達成できるようなものにする。サブゴール(KPI)も決める。
    3. 計画を立てるカギは、因数分解能力を高めることである。
    4. D:実行は、自信満々に。
    5. C:検証は、疑心暗鬼で。
    6. Aは「改善」ではなく「調整」をするフェーズ。

    ◆抽象(本質)
    1. 計画があいまいだと、行動に移せない、検証ができないことになる。
    2. ゴールをはっきりさせることで、現在地とのギャップが見える。定性的なゴールだと、成長度合いが確認しづらいため、できるだけ定量的なものにする。
    3. 因数分解のメリットは下記である。
    ・仮説精度を高められる。
    ・課題の見落としが減る。
    ・ボトルネックの発見がしやすい。
    ・KPI化しやすい。
    ・PDCAが早く深く回るようになる。
    4. 実行では、自分の仮説に自信を持たないと、モチベーションが上がらない。
    5. 検証では、実行とは反対に自分の仮説を疑う。効率的な方法を探すために、客観的に考える。
    6. 改善だけでなく、良いことはさらに伸ばすための伸長案も調整する必要がある。

    ◆転用(行動)
    1. 具体的なゴール(目的地)を決める。
    2. 定量的な短期間のゴールを決め、定期的に見直せるサブゴールも決める。
    3. ロジックツリー使い、5段目まで因数分解する。
    ※Whyツリー or Howツリー
    4. 行動(解決案)の仮説を立てる。アクション(Do)を具体的なタスクまで落とし込み、スケジュール化(ToDo化)する。TODO化をする際は、掲げた計画を「誰が、誰に、いつ、どこで、何を、なぜ、どうやって、どれだけ、いくらで」を表す6W3Hに当てはめる。
    5.「できた要因」と「できなかった要因」を突き止める。
    6. PDCAというと、できていない点ばかりに目を向けがち。自分の良さにも目を向けることも必要。

  • 自分の考えていたPDCAとは次元の違うもので、とても良い勉強になった。
    PDCAとは1つではなく小さなサイクルも同時に回すことで初めて有効であると説明してある。PDCAはPの後から来る突発事態に弱いのではと考えていたが、その認識が改めて勉強不足であったことが認識できた。
    ただ、サイクルとして回すことを考えるともう少し説明して欲しかったと考えている。その点は残念だが、業務の落とし込み方などは大変勉強になった。少しでも業務に活かせれば最高である。

  • 恥ずかしながらPDCAを体感を持って理解していなかった。行動に落とし込み、数値化できる目標を達成していけば、自信がつくかもしれない。結果が良ければそのままになりがちだが、成功した時こそなぜ成功したのか分析するよう心がけたい。
    とにかく実践が必要だと痛感した。

  • PDCAについて具体的かつ実践的に述べられる本。
    しかし、これを実践し続けることができる人はなかなかいないと思われます(笑)
    確かに本書に書かれている事をやりきれば、筆者の様になれるかもしれません。しかしながら、これ、なかなか実践しきるのは難しいかなって思いました。
    PDCAはそれだけ奥が深いっていう事ですね。

    本書は、大きなPDCA、中のPDCA、小のPDCAとPDCAをたくさん回す事が書かれています。
    本書で述べられている事はリーンスタートアップと同じで、ゴールに向けて細かく微修正しながらたくさんのPDCAを回して、前に進んでいくという事だと思います。
    そういった意味でPDCAという名前を付けていますが、いわゆる仕事やプロジェクトの進め方について解説してくれています。

    PDCAについては、Plan、Do、Check、Adjustとして紹介してくれています。
    本書でActionでなくAdjustと言い換えてくれているのは分かりやすい。本書でも言っていますがDoとActionの違いが良く分からなくなる。

    では、忘れないうちに具体的な内容をフォロー
    まずは計画
    (1)ゴールを定量化してKGIを決める
    (2)現状とのギャップを洗い出す
    (3)ギャップを埋める課題を考える
    (4)課題を優先順位づけして3つに絞る
    (5)各課題をKPI化する
    (6)KPIを達成する解決策を考える
    (7)解決策を優先度づけする
    (8)計画を見える化する

    KGIは定量化したゴールでKey Goal Indicator
    KPIはゴールに向けたサブゴールKey Performance Indicator

    次に実行
    (1)解決策をDOに変換する
    (2)DOに優先順位をつけてやる事を絞る
    (3)DOを定量化してKDIを設定する
    (4)DOをTODOに落とし込む
    (5)TODOの新著置く確認をしながら実行に移す

    ここではDOとTODOを分けています
    DOは課題解決のための解決策を実行するアクション
    TODOはDOをタスクレベルに分解してスケジュール設定まですること
    としています
    KGIはどれだけ計画を治一行で来たかを表す指標でKey Do Indicator

    そして検証、振り返り
    (1)KGIの達成率を確認する
    (2)KPIの達成率を確認する
    (3)KDIの達成率を確認する
    (4)出来なかった要因を突き止める
    (5)出来た要因を突き止める

    ここ、出来た要因も突き止めるっていうのは新鮮。
    ダメダメなところだけでなく、うまくいっている理由も分析することで、次につなげられます

    最後、調整
    (1)検証結果を踏まえた調整案を考える
    (2)調整案に優先順位をつけ、やる事を絞る
    (3)次のサイクルにつなげる

    といったPDCAになります。
    本書では、PとDについては、さらに突っ込んで、解説してくれています。
    そして、筆者の会社で使っているツールもダウンロードできるようにしています。

    最後、PDCAを鬼速で回す必要条件として
    (1)因数分解で精度の高い仮説を立てる
    (2)仮説思考、リーン思考で動く
    (3)常にインパクトの大きい課題、行動から着手する
    (4)行動のアイデアが湧いたらすぐにタスク化する
    (5)行動目標も必ず数値化
    (6)TODOの進捗管理は毎日行う
    (7)こまめに検証を行う
    (8)要因分析時は「思い込み」を外す
    (9)次のサイクルに迅速につなげる
    (10)小さいPDCAを同時に多く回す
    と、PDCAを行うために必要な事がまとめられています。

    結局、筆者はここまで様々な事例、事象、ツール、技術をおしみなく提供、公開しているわけですが、やはり、それをやりつづける事がポイントなのだと思います。
    ある意味、これをやりつづける事が出来るのが筆者および筆者の会社の人たちで、それが、ZUUの強みなのかもしれません。

    トヨタのカイゼンしかり、本書のPDCAしかり、愚直にやり続ける事、やり遂げる事、それが一番大事なのだと改めて思いました。

  • PDCAの回し方、各フェーズの意味や行動を徹底的に紹介した一冊。正直なところ真新しい話はないが、本来PDCAとは40,50代の能無し中間管理職が偉そうに語ってるような薄いものではなく、本書の内容のように徹底的に行動とそのフォローをするものだと再認識させられた。要はより短い期間で徹底的にPDCAのサイクルを見直すということ。営業やマーケティング等で成果を出し続けている人たちは実はそんなに斬新なアイディアや行動をしてるわけではなく、シンプルな仕事の積み上げだと改めて考えた。著者は野村証券で好成績だったようだが、地道に何かをやり続ける力(GRIT)のサポートツールとしてPDCAを活用できたらいいと思う。
    実際にこの表に書き出してみなさいなど、読みながら雛形を作れる書き方だと尚良かった。

  • PDCAの下にPDCAがある。階層を意識。
    目標をしっかり数値化する。
    ゴールにたどり着く計画にするには
    ロジックツリーを5段つくる!

    チェックの時は、
    KGIの達成とKPIの達成をみる。

    できない理由だけでなく、
    できた理由もみて再現性を呼びたい。

    DOをTO DOにして、ここを最短で。

全189件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

株式会社ZUU代表取締役。神奈川県出身。一橋大学在学中にIT分野で起業。2006年大学卒業後、野村證券株式会社に入社。本社の富裕層向けプライベートバンキング業務、ASEAN地域の経営戦略担当等に従事。2013年3月に野村證券を退職。同年4月に株式会社ZUUを設立し代表取締役に就任。金融経済メディア「ZUU online」を含む資産運用の総合プラットフォーム運営、月間訪問者数は650万人を超える。金融機関や不動産業界のフィンテック化の推進支援や企業に対して鬼速PDCAシステムを導入する鬼速PDCAエンジニアリング事業を展開。2018年6月、設立約5年で東京証券取引所マザーズ市場に上場。著書に『大富豪が実践しているお金の哲学』『鬼速PDCA』『営業 野村證券伝説の営業マンの「仮説思考」とノウハウのすべて』(クロスメディア・パブリッシング)、『プライベートバンクは、富裕層に何を教えているのか?』(ダイヤモンド社)、最新刊『稼ぐ人が実践しているお金のPDCA』(KADOKAWA)等。

「2019年 『資本主義ハック』 で使われていた紹介文から引用しています。」

冨田和成の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×