桃子

著者 :
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  • Amazon.co.jp ・本 (1ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784845106608

感想・レビュー・書評

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  • 手塚治虫の『奇子』みたいな話だな(全然違う)。
    いや、全然違うんだけど、何だろう。
    淫靡で背徳的、
    閉鎖的な陰湿、
    厳格の中の猥雑な乱れ、
    それでいてイノセンスな美しさが、
    ことごとく奇子を彷彿とさせるのかな。
    遠野物語っぽくもある。

  • それは本当に恋なのだろうか。
    自分がいなければこの子はダメだと思ってしまったのではなだろうか。
    それは庇護欲だったりしないのだろうか。
    でも、実際のところ、恋ってなんなんだろうか。
    和尚さん、話聴くのがお仕事じゃないのかな。
    例え弟子でも、身内でも、ちゃんと話を正面から受け止めてあげてよ。
    誰が悪いなんていいたくないけど、今回の件は、和尚さんの責任超重いと思うよ。

  • 恋とは恐ろしいものです

  • のう、お客人。あなたも困った方だ。よっぽど好奇心が強いとみえる…。
    という和尚のセリフから始まる物語。

    寺に預けられてきた7歳の少女桃子。
    彼女と親しくなり、結婚して寺を出て行きたいと言い出す若き修行僧。
    和尚に反対されたまま3ヶ月がすぎ、桃子が親戚に引き取られていく朝、桃子はタクシーに乗る寸前に白い鳥となり、飛び立っていく。
    一方修行僧は頭に謎の青い花が生える。
    半年後に白い鳥は寺に戻ってきてその花の上にとまる。
    そして今も鳥は青い花の上にいる。咲き誇るその花と対照的に、やせ衰えうつろとなってしまった修行僧の頭の上に咲くその花の上に。


    読者の好奇心を煽る書き出しは良かったが、
    内容は、やりっぱなしという印象。

  • 「恋をお忘れですか。」

  • 久しぶりに読み返す。7歳の桃子と19歳の僧侶、天隆の恋の話。最後にお話がジャンプする。きれいに凄まじい。ときどき読みたくなります

  • 江國さんの原点であるデビュー作。
    恋の絵本。
    こどもでも本気の恋愛するのです。

  • 桃子は 女 なのだ
    人を愛する、ということは、こういうことなのか

  • 恋とは情念かもしれない。
    とてつもなく怖いかも。
    それでいて限りなく甘い。
    抗えない、逃げられない、という感じ。

  • 絵が独特で。 ラストのあの青と白はある種 妖艶。
    桃子おそるべし。

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著者プロフィール

1964年、東京都生まれ。1987年「草之丞の話」で毎日新聞主催「小さな童話」大賞を受賞。2002年『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』で山本周五郎賞、2004年『号泣する準備はできていた』で直木賞、2010年「真昼なのに昏い部屋」で中央公論文芸賞、2012年「犬とハモニカ」で川端康成文学賞、2015年に「ヤモリ、カエル、シジミチョウ」で谷崎潤一郎賞を受賞。

「2023年 『去年の雪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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