ぼくのスミレちゃん

著者 :
  • 旬報社
3.73
  • (5)
  • (3)
  • (6)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 40
感想 : 6
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本
  • / ISBN・EAN: 9784845107476

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 題名と宇野亞喜良さんの絵と色彩から、少年少女の幻想的な恋愛物語だと思っていたら、老夫婦のおばあちゃんがちょっと遠くなってしまっているお話だったとは。
    「ちょっと遠くなっている」ってどこか良い表現です。認知症を発症してるんだけど、この言い方だとマイルド。でも、第三者は使えなくて、身内しか使えないなとは思います。他人が「軽い」「重い」って言えることじゃないから。
    おじいちゃんも、おばあちゃんも、お互いの言ってることがわからない、と思う。目が合わなかったり、苛々しつつも寂しく感じつつも、隣りにいる。ぼくのスミレちゃん。
    今江さんの同封あとがき?の、このお話の要素になった谷川俊太郎さんのご両親のお話や同名のシャンソンのお話も良かったです。

  • 幻想的な話に吸い込まれて行く。ゆっくりとした物語の中に快い気分で入っていける。

  • 4-8451-0747-3 45p 2002・5・25 初版1刷

  • 夢のなかは現実。
    現実は仕舞い込んで夢の中へ。

    ワタシにとっては新鮮な作品だった。

    (2009/1/11)

  • 年老いてだんだんと記憶が曖昧になってゆく僕のスミレちゃん。過去と現在を行きつ戻りつ、小説?詩?不思議な構成と幻想的なさし絵とで魅せる老夫婦の物語。この本を読むと、愛する人が自分の事を分からなくなってしまっても悲しむことはないんだって思えます。

全6件中 1 - 6件を表示

著者プロフィール

1932年、大阪生まれ。『海の日曜日』(実業之日本社)でサンケイ児童出版文化賞と児童福祉文化賞、『ぼんぼん』で日本児童文学者協会賞、『兄貴』で野間児童文芸賞、『ぼんぼん』三部作で路傍の石文学賞を受賞(いずれも理論社)、他に『子どもの本・持札公開』(みすず書房)、『まんじゅうざむらい』(解放出版社)、など多数。絵本では、『でんでんだいこいのち』(片山健・絵/童心社)で小学館児童出版文化賞、『いろはにほへと』(長谷川義史・絵/BL出版)で日本絵本賞を受賞。他に『なんででんねん天満はん—天神祭』(童心社)、『龍』『いつだって長さんがいて…』 (いずれもBL出版)、など多数。

「2007年 『ひげがあろうが なかろうが』 で使われていた紹介文から引用しています。」

今江祥智の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×