私たちはなぜ働くのか マルクスと考える資本と労働の経済学

著者 :
  • 旬報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784845112777

作品紹介・あらすじ

生活のために、会社に雇われ、働くのは当然のことだと、私たちは考えている。しかし、それは本当に当然のことなのだろうか?なぜ私たちは過酷な労働を自ら進んで行おうとするのか、それを可能にしているものはなんなのか-ラディカルに問い直す。資本と労働の関係が分かるキーワード収録。

感想・レビュー・書評

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  • 『資本論』をベースに労働や貨幣、所有について考察する。われわれが労働から逃れられない資本主義社会の仕組みを解体する。俯瞰ができることは勿論のこと、これからの変革についても知見が深まった。

  • 物々交換から貨幣交換になったことで、資本家と賃労働者という関係が成立した。資本家のやることは価値を最大限増大させること、その価値を生む労働力のコスパをいかにあげるかが彼らのキーである。IT化が進めば進むほど労働者は余暇ができるはずであるが、会社での仕事は増える一方。資本主義社会で物質主義が横行する限り変わらない。人間性がどんどん失われていくだけ。
    労働時間を短縮し、賃労働の強制性を弱めるために教育や医療など社会福祉の充実、労働組合による経営権の関与を強化することで、労働者一人ひとりが意識を変えることで改善していく、とのこと。

  • 2017/11/22 初観測

  • 今の自分が読みたい抽象度ではなかったかも。
    もう少し具体的、実践的な話をイメージしていた。

  • 331.6||Sa

  • 用語が多いが巻末に用語集がある。
    「なぜ働くのか」は観念的・文化的理由で語られることが多いが、資本主義システム自体が理由になっているというのは興味深い。
    資本主義システムによって賃金労働者が自ら働くように仕向けられているとわかった。
    入門書的らしい。

  • マルクスや『資本論』を扱う書籍でありながら、200頁以内に収めるというのは相当にむつかしい作業だったのではなかろうか。
    第二章 私的労働と商品に登場する、物象化の概念は出色の出来栄えなので、「マルクス…」と毛嫌いせず第二章まで読んで辞めるか、読み続けるか決めてもらいたい。

  • 展示期間終了後の配架場所は、開架図書(3階) 請求記号 331.6//Sa75

  •  とても論理的、学生に読んでもらいたい本。

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著者プロフィール

佐々木隆治
立教大学経済学部教授
1974年生まれ。専門はマルクスの経済思想、社会思想。日本MEGA編集委員会編集委員。著書に『マルクスの物象化論[新版]――資本主義批判としての素材の思想』(堀之内出版、2021年)、『マルクス 資本論』(角川選書、2018年)、『カール・マルクス――「資本主義」と闘った社会思想家』(ちくま新書、2016年)など。

「2023年 『マルクス研究会年誌2022[第6号]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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