出版状況クロニクル

著者 :
  • 論創社
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784846008611

感想・レビュー・書評

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  • 出版危機とは、近代出版流通危機に他ならない。

  • 一概に何が悪いと決めつける危険はあるにせよ、CD同様、書籍も大きく衰退の時代に入っているもちろんTUTAYA、ブックオフとて安泰ではない。この状況を出版業界を長く眺めてきた著者からの視点に記録という意味では一読の価値あり。でも、怖い!

  • 2011 4/26パワー・ブラウジング。筑波大学図書館情報学図書館で借りた。
    非常勤先の先生がすすめられていた本。
    ここ数年の出版がらみの動向を再確認しておくのによいか、と思い手に取った。
    もとはWebにアップされていたもののまとめ。

    冒頭でこのクロニクルは「出版敗戦の記録であると同時に、出版危機を否応なく浮かび上がらせる言及、つまり痛みを伴う出版クリティックとして書かれている」(p.iii)とあり、とてもインパクトがあるのだが、中身もそのとおりである。
    「クロニクル」とある通り、1-2章は2007.8-2009.3の出版、取次、書店に関係する出来事を時系列順にひたすら並べ、著者のコメントをつけ加えていく形。第3章は対談形式をとっている。
    そしてそのクロニクル部分は赤字、休刊、廃刊、破産、倒産、廃業、再編のラッシュ!
    まさに敗戦記録。
    敗戦・退却戦で絶望的な状況にありながら理知的に対応する展開にフェティッシュを覚える身としてはたまらない・・・のだが、問題は、これがフィクションでもなんでもないことと、現在起こっていること、そして自分が深く関係する出版という業界での出来事であることである。

    続刊もあるしWeb連載も続いているので引き続き読む。

  • 1299夜

  • 分類=出版業界。09年5月。論創社ホームページに連載中の記事を元にしている。

  • 【メモ】
    期待して読んだのだが…微妙かも。

    もちろん、「出版状況」については非常によく分かる内容だったのですが、結局はブックオフとTUTAYAのせい!!(のように)論じているのがあんまりついていけなかったです。

    ちなみに素晴らしい評論がこのブログにあるので掲載してしまいます。
    http://d.hatena.ne.jp/chakichaki/20090507

    あと、
    「やや飽きっぽい女性」だとか、図書館に対するコメントとかの書き方について、微妙にそれらに関わっている人間なので、「やや」読んでいて不快感を示してしまった。
    無料貸本屋論争はもういい加減にしてほしい。

  • 府立にもあり

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著者プロフィール

1951 年、静岡県生まれ。早稲田大学卒業。出版業に携わる。著書に『新版図書館逍遥』(論創社)、『書店の近代』(平凡社)、『〈郊外〉の誕生と死』、『郊外の果てへの旅/混住社会論』、『出版社と書店はいかにして消えていくか』などの出版状況論三部作、インタビュー集「出版人に聞く」シリーズ、『出版状況クロニクル』Ⅰ~Ⅵ、『古本探究』Ⅰ~Ⅲ、『古雑誌探究』、『近代出版史探索』Ⅰ〜Ⅶ、『新版 図書館逍遥』『私たちが図書館について知っている二、三の事柄』(中村文孝と共著)(いずれも論創社)。訳書『エマ・ゴールドマン自伝』(ぱる出版)、エミール・ゾラ「ルーゴン=マッカール叢書」シリーズ(論創社)などがある。『古本屋散策』(論創社)で第29 回Bunkamura ドゥマゴ文学賞受賞。ブログ【出版・読書メモランダム】https://odamitsuo.hatenablog.com/ に「出版状況クロニクル」を連載中。

「2024年 『出版状況クロニクルⅦ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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