どうする? 放射能ごみ: 実は暮らしに直結する恐怖 (プロブレムQ&A)

著者 :
  • 緑風出版
3.50
  • (0)
  • (1)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 4
感想 : 3
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (168ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784846105013

作品紹介・あらすじ

原発から排出される放射能ごみ=放射性廃棄物の処理は大変だ。再処理をするにしろ、直接埋設するにしろ、あまりに危険で管理は半永久的だからだ。再処理や原発の廃炉は新たな放射能ごみを発生させる。ごみが雪だるま式に増え続けるのだ。そのため、欧米では、原発や再処理の凍結・中止が相次いでいる。"トイレのないマンション"といわれた原発のツケがいま廻ってきているのだ。子孫にツケを残さないようにするにはどうしたらいいのか。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 原発がなぜ「トイレのないマンション」といわれるのか?この本には明快に書いてある。
    それだけではない。原発の核燃料を再処理することの本当の怖さは何なのか、も考えさせてくれる。
    処理という言葉の、気の遠くなるような実態も・・・。

  • 書評を書く仕事を仰せつかったので,一生懸命読んだところです.さて,どう書き上げたものか・・・.

    著者の感情が表に出過ぎてしまっていてちょっと読みにくいのですが,放射性廃棄物の処理処分(安易に“処理””処分”という言葉を使うべきではないのですが)について言及している書籍は少ないので,希少価値はあると思います.

  • 目次
    Ⅰ 放射能のごみとは?
    1 放射性廃棄物とはどんなものですか?  2 放射能は消すことができないのですか?  3 「トイレのないマンション」とは、何のことですか?  4 放射能のごみの後始末は、どのように考えられてきたのですか。  5 放射能のごみの後始末は、今はどう考えられているのですか?

    Ⅱ 六ヶ所村・低レベル廃棄物処分場の将来
    6 低レベル廃棄物って、どれくらい低レベルなのですか?  7 「段階的処分」とは、どんな処分方法なのですか?  8 ドラム缶にも、色んな種類があるのですか?  9 廃炉の廃棄物まで六ヶ所村で処分するのですか?  10 六ヶ所村には、他にどんな施設があるのですか?

    Ⅲ 高レベル廃棄物は不滅の毒物
    11 高レベル廃棄物って、どれくらい高レベルなのですか?  12 「地層処分」とは、どんな処分方法なのですか?  13 地層処分は本当に安全なのですか?  14 処分場は見つかるのでしょうか?  15 処分しないとしたら、どうすればよいのでしょうか?

    Ⅳ 放射能のごみが暮らしに入り込む
    16 「スソ切り」って、どういうことですか?  17 スソ切りをすると、何が起こるのですか?  18 スソ切りをしても、大丈夫なのですか?  19 はじめから規制対象外の放射能ごみもあるのですか?  20 「身元不明線源」とは、何のことですか?

    Ⅴ 核燃料サイクルと放射能のごみ
    21 「核燃料サイクル」から、どんなごみが出るのですか?  22 再処理をすれば、ごみは減るのですか?  23 使用済み燃料は「リサイクル燃料資源」なのですか?  24 プルトニウムやウランも、結局はごみなのですか?  25 「ごみがごみを生む」とは、どういう意味ですか?

    資料 「特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律」(平成十二年六月七日法律第百十七号) 衆・参議院附帯決議

    原子力関係の「安全」って、ほとんど詐欺まがいのやり方じゃないか。
    物理的に無理なものを精神でカバーする事なんてできないし、人間をだませても自然はだまされてくれない。

    今すぐすべての原発を止めるのが現実的でなくとも、少なくともエネルギー政策の中での原発の位置づけを、「エネルギー政策の柱」から「自然エネルギー開発までのつなぎ」に変えて欲しい。
    そうしたら民間レベルで開発も進まないかな。インフラを一部の企業が独占してるのはよくない…と今回の事故で思った。

全3件中 1 - 3件を表示

著者プロフィール

1947年、東京生まれ。東京外国語大学ドイツ語学科中退。78年以来、反原発運動全国連絡会が発行する『はんげんぱつ新聞』の編集に従事。原子力資料情報室の共同代表でもある。『新版 原発を考える50話』(岩波ジュニア新書)、『エネルギーと環境の話をしよう』(七つ森書館)、『原発は地球にやさしいか』(緑風出版)など著書多数。

「2011年 『増補新版 脱原発しかない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

西尾漠の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×