- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784860112431
作品紹介・あらすじ
随筆、エッセイ、手紙、詩、ポエム、投稿…戦前から現代までの「女子本」で出会った、文章と人生のリアリティ。「書く」女性たちの切実な声を共感をもって甦らせる、類のない読書エッセイ。
感想・レビュー・書評
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明治から昭和にかけての「書きたがる女たち・女の子たち」を丁寧に追った一冊。 書く=自分を発信すること、って、わかるよぉ~~~~。(大汗)
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それぞれの時代にそれぞれの思いで書かれた“女子”の文章。
読みながら、同族嫌悪ですっごく恥ずかしくなったり、
ねぇ、そんなに尖がらなくてもいいんじゃない?と肩をたたきたくなったり、
うんうん、私もそう思ってた!とキュンとしたり(っていう言い方も恥ずかしいんだけど)
書きたがる男たち、という特集が別にあったとしたら、と思ってみると、
(ないよね。その ないっていうことが、この本ができる背景だと思う。)
女子がなんでそんなに作文したがるのか、という歴史や性向など、もちろん一概には言えないんだろうけど、頷けるところが多かった。
女性の地位向上を願う明治の女性だったり、
つれない男に面々と恋心を綴るラブレターだったり、
(しかし、複数の女性からの恋文を丁寧にスクラップしていた男って何??? 怒!!)
雑誌の投稿欄でお洒落やお気に入りのグッズ・場所などについて語ったり、
折々の思いを10代特有のロマンチシズムでつぶやく“ポエム”だったり、
主婦が家庭の中の自分の孤独を見つめ、合評会で批評しあったいわゆる作文だったり、
大橋歩、安井かずみ、落合恵子、などの時代を先取りした、生き方そのものがカッコいい女性たちのエッセイの読者として、
という面も含めて、
女子はいかに自分の思いを形にしたかったか、することによってどんなに救われたか、
がよくわかる。
これは自分のことに照らし合わせても、もちろん、実感なんだけど。(#^.^#)
今はまたちょっと事情が変わって、
ネットのおかげで男女の区別なく自分を発信できるわけで、
それはそれでまた面白い話になりそう。(#^.^#)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
有名無名の女性たちの心をさらけ出した文章。古今問わず。
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途中までしかいけんかった、けど初っ端の大橋さんの話から、大好きなマガジンハウスのオリーブの話とかかなり、面白かった!続きはまた気が向いたら読む!
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writing
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文章を書くために闘ってきた女性たちが
たくさんいたのだということ、
そのおかげで私は
今、ここに立てているのだ。 -
エッセイやコラムはもともと好きだ。けれどこの本ではママへの手紙だったり、雑誌への投稿だったり、主婦の考えだったり、ラブレターだったり、そういうなんでもない普通の人たちの文章に強く惹かれた。面白いなあ。いまの“娘さん”はあんな手紙を書くかしら。
そんななかでも左川ちかの詩の放つパワーといったら。難解なのに圧倒的。すごいなあ。 -
女性が「書く」ということについて思いをはせる本。女性性から「書く」ことの本質に迫る本という方が正しいかな。
わくわくしながら読めた。 -
近代ナリコさんには、こんな切り口もあるんだ!といつも感心させられます。
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大橋歩さんの昔の芸風にべっくりしたわ!とってもガーリーだったのね。あたし的には、「二十歳の原点」とか硬派女子もまぜてもらいたかったと思ったりもしちゃったのよ。でもおもれかったわ。