餃子バンザイ!

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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784860112868

感想・レビュー・書評

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  • 2016/7/14読了。
    読み始めて思ったのは、「何という内容の薄い本だろう」ということだった。表紙には「餃子ガイドエッセイ」と銘打たれているのだが、ガイドでもエッセイでもない。お店に入って食べたという出来事を報告しているだけで、紹介されている個々のお店や餃子の印象が残らない。何だこの素人本は。
    途中で読むのをやめたのだが、翌日の昼飯に迷わず餃子を選んだ自分にちょっと驚く。その晩に続きを少し読み、翌日の昼も別の店で餃子を食べた。次の日は家の近所の店で晩飯に餃子を食べた。
    これはいったいどういうことか、この本はいったい何なのだ、と不思議に思って考えてみたのである。
    まず、掲載店を食べログで検索していて気付いたのだが、この本の著者は餃子をいっさい批評していない。食べログにレビューを書き込む素人たちに共通する嫌らしさ(ブクログにレビューを書き込んでいる僕の嫌らしさにも通じるものだ)、それがまったくない。まずいとか他店と比べてどうだとかいう話がないのはもちろんのこと、おいしかったと書くにしても、おいしかったとしか書かない。「うまいまずいを批評する能力があるグルメな私」「うまいまずいを批評する権利があるお客様な私」の気配がゼロだ。読んでいて嫌な気持ちがしないのである。
    この本は単に、餃子を食べた人の話を聞く、という体験を提供するものでしかない。だが餃子についてはそれで十分なのではないだろうか。そうかこいつは昼飯に餃子食べたんだな、餃子ってうまいよな、俺も餃子食べたいな、よし明日は餃子だ、会社の近くのあそこの店の餃子うまいんだよね。この本は掲載店の餃子の魅力を伝えるというよりは、読者の脳内の餃子のイデアを呼び起こす働きをしている。これはプロの仕事だ。
    ちなみに本文内には著者が自分で描いたキャラクターが埋め草イラスト的に登場するが、これもいい仕事をしている。

  • 暑い夏にラーメン&餃子、チャーハン&餃子、焼きそば&餃子、それに瓶ビールか生ビール、こたえられないですね(^-^) 夏に限りませんが(^-^) 今柊二 著「餃子バンザイ!」、2016.6発行。名店・老舗、首都圏、全国、チェーン店の区分で紹介されています。名店は蒲田、神保町に多いんですね。首都圏では拙宅の近く「ぎょうざの満洲」がエントリーしてましたw。チェーン店では、日高屋、バーミヤン、餃子の王将、リンガーハットなどが紹介されています。店の地図や電話番号は記載されてないので行く前にチェックが必要かも。

  • 餃子好きだけど普段食べられない。
    ふと入った古本屋にあったので、美味しい餃子リサーチのために立ち読み。
    字は多いし写真は少ないしお店の情報もあまり書かれてなくて、餃子の思い出を共感するには描写が好みではなく…
    お店を探すなら違うタイプの本、ガイド本などを読むほうがよいと思いました。

    食べ物の好みは人それぞれ、文の好みも人それぞれ。
    こんな長文を読む時間があるなら、近くの店に自分で食べに行きます。
    餃子食べたいです。

  • いつもどおりの文体といつもどおりのかたよりっぷりで、いつもどおり楽しめました。

  • 餃子を無性に食べたくなる一冊。私にとってはご飯のおかず。

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著者プロフィール

1967年生まれ。横浜国立大学卒。定食評論家。
庶民の味、市井の食文化に対する飽くなき探求心から国内外各地をめぐり、安くておいしい定食とそれを提供する店の調査・研究をおこなう。
主たる著書に『定食学入門』(ちくま新書)、『定食と文学』『定食と古本』(本の雑誌社)、『ファミリーレストラン「外食」の近現代史』(光文社新書)など。二児の父。

「2015年 『定食ツアー 家族で亜細亜』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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