世界史劇場 アメリカ合衆国の誕生

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著者 : 神野正史
  • ベレ出版 (2013年11月21日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784860643751

世界史劇場 アメリカ合衆国の誕生の感想・レビュー・書評

  • 一か月ほど前(2016.9)に図書館でみつけた、予備校の先生である、神野氏によって書かれた「世界史劇場」シリーズの一冊です。今回のテーマは、アメリカ合衆国の誕生です。

    アメリカの歴史は、私は、実のところあまりよくわかっていません。イギリスから独立したとか、南北戦争があった程度です、それから数十年経つと、いつのまにか世界のリーダーに君臨しているといった程度の知識です。

    百年程度前までは、新興国の一つに過ぎなかったアメリカが誕生するまでに何があったのかを知りたいと思っていましたが、歴史を専門に勉強する機会のなかった私には、この本を読んだことはとても良い経験でした。

    歴史というものは、つくづく勝者によって、都合のよいように作られる、ということを実感しました。ただ、これはアメリカだけに当てはまるのではなく、日本も含めた世界中の全ての国に言えることだと思います。

    以下は気になったポイントです。

    ・最初(1587)に上陸させた分遣隊(115)は、次(1590)にやってきたときには影も形もなくなっていた(p27)

    ・タバコ農園で一旗揚げるつもりが行き詰ったので、知識が豊富なインディアンの娘(ポカポンタス)と結婚することでノウハウを得ようとした(p49)

    ・1619年にアメリカ大陸初の、植民地議会が開催、奴隷制導入も同じ年(p52)

    ・13州は、3つの植民活動から生まれている、ヴァージニア植民地から生まれた5州(メリーランド、ヴァージニア、ノースカロライナ、サウスカロライナ、ジョージア)、ニュウーイングランド植民地(マサチューセッツ州東海岸にピューリタン入植)からうまれた4州(マサチューセッツ、ニューハンプシャー、ロードアイランド、コネチカット)、ニューヨーク州を中心とした4州である(p56、84)

    ・当時の教皇がヘンリー8世の離婚に反対した本当の理由は、王妃キャサリンが、スペイン王室の王女だったので(p72)

    ・予定説を認めてしまうと、教会やキリスト教という宗教そのものの存在価値がなくなるので、殆どの神学者はこれを気が付かなかったことにしていたが、カルヴァン派は、キリスト教史上初めて、これを主張した(p80)

    ・ニューイングランドは、本体のマサチューセッツから、ローズアイランド・コネチカット・ニューハンプシャー州が分離した(p89)

    ・1630年以降、北米東海岸は、北部(プリマス):イギリス、中部(ネーデルランド):オランダ、南部(ヴァージニア系):イギリスに分かれていた(p102)

    ・ニューネーデルランド、および、ニューアムステルダムは、新しいヨーク公の町という意味で、ニューヨークに改められた(p103)

    ・ニューヨークから、ニュージャージー、ペンシルバニアが分離し、ペンシルバニアから、デラウエアが分離(1704)した(p115)

    ・バージニア南部を切り離して、名づけられたのが、カロナイナである。北部には自営農民、南部には大地主がいたので、利害対立が起きて、ノースカロナイナとサウスカロライナに分裂した。サウスカロライナの南部を切り離したのが、ジョージア植民地(1732)である(p117)

    ・フランスは、ヌーヴェルフランス、と呼ばれていた土地を実効支配していたわけではなく、ビーバー毛皮の独占貿易を行う勢力範囲としていただけである(p139)

    ・1765年のイギリスの国家収支は、債務が国家債務の13倍、その利子だけで歳入の半分で破たん寸前であったので、砂糖法・印紙法等を制定して新税をかけた(p146)

    ・紅茶の代わりにコーヒーを飲もうとしたが、コーヒーも高いので、薄めて飲めばよいだろうとして生まれたのが、アメリカン・コーヒー(p155)

    ・ワシン... 続きを読む

  • インディアン自身、「ネイティブアメリカン」という表現をあまり好きでない。インディアンで良い。
    ごく初期の探検地、ロアノーク島。(エリザベス時代)
    ロアノークは縁起が悪いということで少し北のジェームズタウンに(ジェームズ1世)

  • アメリカの独立戦争は信仰の自由と絡めて美化されていますが、実態はいかがでしょう。建国の歴史を辿りながら、建国精神の裏にある欺瞞性を暴いていきます。インディアンの人たちが、ネイティブアメリカンと呼ばれることを拒む理由も分かりました。分かりやすく伝えるために一方的で誇張された表現になっていますが、伝えたい本質は理解できました。

  • 中学、高校、大学と歴史について、熱心に学んだことがなかったので、ぜひ学び直したいと思い、いい本を探していました。
    そこで、本書(「世界史劇場」シリーズ)を見つけました。

    イメージ図(地図)があるので、大変わかりやすく、読みやすかったです。
    「世界史劇場」シリーズの他の本も読んでみたいと思いました。

  •  河合塾の先生による、アメリカ大陸の「発見」から植民地建設、イギリスとの対立、フレンチ&インディアン戦争を経て独立戦争、独立宣言、合衆国憲法が出来るまで。この本を読めば、「今まで学校で習ってきた『歴史』がどれほど『勝者が語る歴史』だったかを思い知らされることにな」り、「『過敏反応(アナフィラキシー)』を起こすか、『心眼』が啓かれるか」(p.4)という本。
     確かに歴史は後世から振り返って構築されるものだから、どこからの視点でどこに重きを置いて語られるかによって、全然異なったものになるということは分かっているつもり。けど、随所で「アメリカ=白人の国=悪、野蛮…」の図式が強調されすぎているような気がする。言いたいことはとても分かるけど、そこまで強調しなくても、というような感じで、好き嫌いは分かれるかもしれない。まして「これが真実だ!」のように言われると、週刊誌じゃあるまいし、と思ってしまう。
     各章のはじめには地図と「てるてる君」というキャラクターが活躍する「パネル」が用意されていて、そのパネルを参照しながら読んでいく形式。パネルで全体像を把握しながら読み進めていくのは分かりやすいし、後でパネルの絵を思い出すことで頭にも入りやすい構成になっていると思う。ページ数の割にすぐ読めてしまった。アメリカ史の続きのバージョンができたら読んでみたい。(14/05/18)

  • アメリカがいつも掲げる「正義」の裏と表を知るためには、この国ができたときを振り返る。
    きれい事だけでない本当の歴史。
    わかりやすい内容で、インパクトは強烈です。

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