世界史劇場 第一次世界大戦の衝撃

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著者 : 神野正史
  • ベレ出版 (2014年7月7日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784860644000

世界史劇場 第一次世界大戦の衝撃の感想・レビュー・書評

  • 第一次世界大戦については、日本の歴史の授業では殆どやらないのではないでしょうか。いろいろ理由はあると思います、学習する時期が年度の終わりに差しかかっていて、現代史は全体的にやる余裕がない。日本が活躍した場面や、大きな被害を受けたことがなく、それ以降の太平洋戦争やその前の、日清日露戦争に時間が費やされる等です。

    社会人になって好きな分野の本を読むようになっても、第一次世界大戦に焦点をあてて本を読む機会があまりありませんでした。最近、神谷正史という河合塾の講師がわかりやすい現代史に関する解説本を書いていることを知り、これが2冊目です。

    この本では、第一次世界大戦がいかに、欧州を中心とした世界を変えたかがわかりました。総力戦という言葉がキーワードですね。古代から続いていた、戦争が軍人や彼等を管理する、王・貴族だけのものから、国民全体を巻き込む「総力戦」になったのがポイントですね。

    それを理解したことで、なぜ戦争被害が大きくなったのか、その現実を目の当たりにして、なぜそれまでの意識を変えて、国際連盟をつくろうとしたのかが分かってきました。

    以下は気になったポイントです。

    ・セルビアがオスマン帝国に大敗を喫した戦い(コソヴォポリエの戦い:1389.6.15)は、セルビア国民が喪に服す「国恥記念日」であった、オーストリア皇太子がセルビアにやってきた日は、カトリック教圏(オーストリア)では、グレゴリウス暦だったので6月28日であったが、ギリシア正教圏(セルビア)ではユリウス暦であり、正に記念日(6月15日)であった(p31)

    ・第一次・二次バルカン戦争(1912-13)は、第一次世界大戦の前哨戦とも言われるが、これは、オスマン帝国の衰退こそが生み出した戦争である(p58)

    ・第一次世界大戦には、1)開戦当初から同盟国(ドイツ・オーストリア・ハンガリー)、2)中立から同盟に参戦した国(ブルガリア、トルコ)、3)当初から協商側(英仏露セルビア、モンテネグロ)、4)中立から協商側(ポルトガル、ベルギー、イタリア、ギリシア、ルーマニア)5)最後まで中立(オランダ、ルクセンブルク、スペイン、アルバニア、スイス)がある(p52)

    ・三国協商は存在しない、露仏協商(1891)、英仏協商(1904)、英露協商(1907)の総称にすぎない。これに対して三国同盟とは、フランスと敵対していたドイツが、イタリアに接近、フランスを仮想敵国とする軍事同盟(1881)で、オーストリアも加えて1882年に生まれたもの(p64)

    ・戦力=兵力2乗、という法則を見つけ出した。西軍10、東軍6の場合、東軍が全滅するまで戦うと西軍が残る数は、兵力計算の「10-6」ではなく、戦力計算の「10^2-6^2=64」となる(p74)

    ・古今東西、戦いをいうものは、まともに正面から突撃するのは「愚将」のすることで、「名将」は、つねに敵の裏をかき、虚をつくモノである(p79)

    ・参謀総長の小モルトケは、主力軍(西部戦線右翼)、陽動軍(西部戦線左翼)、東部戦線軍に、きれいに均等化してしまい、もともとシュリーフェン伯爵が考えていた、主力軍に帝国陸軍の4分の3を割くという各個撃破作戦は影も形もなくなった(p87)

    ・国体とは、「国家の基本的な政治体制」であり、帝制・王制・共和制等がある、日本は「帝制」である。大日本帝国は無くなり、いままでに6つの帝国が消えた(1917ロシア、1918ドイツ第二、1918オーストリアハンガリー、1922オスマン、1974エチオピア、1979イラン)が、日本は現在でも、れっきとした「帝国」である。(p114、118)

    ・最初から「利権争い」を目的として戦っていれば、これ以上戦ってもお互いに益がない、と思えば... 続きを読む

  • 第一次世界大戦の背景、経過、結果を
    ドラマチックに分かりやすく描いている。

    河合塾・神野の「世界史劇場」シリーズは
    傑作だと思う。

    受験生は必ず読んでおくべきである。

  • 面白いし、読みやすいんだけど、筆者の思想が偏りすぎ。

  • この本にも書かれているように、第二次世界大戦のことを知るためには、第一次世界大戦から一連の流れを知ることが不可欠。
    この本では、わかりやすく、本質的な歴史の流れをきちんと捉えています。

  • 第一次大戦のことは、実はあまり良く知らなかったのでまずはざっくりとこの戦争がはじまった経緯と、展開をおおまかに知るためにこの本を買いました。
    著者は河合塾の講師だそうで、著者写真としてはスキンヘッドでサングラスの怖い人風の人が写ってます。
    内容はわかりやすくて、私の目的に合致したよい本ですね。

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世界史劇場 第一次世界大戦の衝撃はこんな本です

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