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世界史劇場 ナチスはこうして政権を奪取した

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著者 : 神野正史
  • ベレ出版 (2016年7月8日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (291ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784860644819

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世界史劇場 ナチスはこうして政権を奪取したの感想・レビュー・書評

  • ヒトラーが台頭した理由。それはドイツだけでなく、それを取り巻く第1次世界大戦後の世界関係(複雑な利害対立)を、糸をほぐすように読み解かないとわからない。それがよく理解できました。

  • 第一次世界大戦から第二次世界大戦までの世界の動きをドイツを中心に解説。1919年からの20年間を5年ごとの4期に分ける捉え方が理解しやすくて、神野節歯切れがいいですね。パリ講和会議で日本が提議した人種差別撤廃要求から廃案までの流れに触れていますが、我が国が太平洋戦争に至る素因のひとつです。また、米仏同盟案をパリ不戦条約に拡大、無力化した米国の手口は、日英同盟の末路と同じですね。独裁者は、一瞬の隙を突き、支配します。

  • 請求記号:234.07/Jin
    資料ID:50084163
    配架場所:図書館1階東館 め・く~る

  • 以前、ヒトラーは酷いこともやったけれど、彼は当時のドイツ国民に正当な方法(選挙)で選ばれて、大統領に信任されて首相にまで上り詰めた、という本を読んでいたので、ナチスが政権をとったという解説については、ある程度理解していました。

    この本で私にとっては初めてだったのは、第一次世界大戦に負けたドイツ(及びその同盟国)がどのように賠償金を決められて、天文学的と言われた賠償額が最終的にどうなったのかについて、書かれていたことでした。

    この本を読む限り、フランスの振舞いが、ドイツを追い詰めってしまったと思いますが、それほどまで、フランスはドイツを恐れていたということも理解できました。

    ナチスはヒトラーが党首になってから、トントン拍子に覇権を握ったとばかり思っていましたが、紆余曲折があったのがよくわかりました。初めて神野氏の本を読みますが、流石、現役予備校の講師だけあって、わかりやすく面白い解説ですね。調べたら多くの本を既に出している様です、他の本も是非読みたいです。

    以下は気になったポイントです。


    ・第一次世界大戦の講和会議には、敗戦国(独・墺・洪(ハンガリー)・勃(ブルガリア)・土(オスマン))は呼ばれていない(p17)

    ・国際連盟は、預けられた地を適当な国(旧宗主国)に統治を委任して、野蛮人たちが自立できるように導くということから、植民地から、委託統治領と名を変えた(p25)

    ・国際連盟は、英・仏・伊・日の常任理事国と、耳(ベルギー)・希(ギリシア)・西(スペイン)・伯(ブラジル)の非常任理事国で発足した(p39)

    ・いくつかの国の代表が集まり、一定条件下で合意されると「採択」、署名すると「調印」、国民の信任を得ると「批准」、条約が動き出すと「発効」、締結とはこの流れを曖昧に表現している(p42)

    ・敗戦国の代表は、パリではなく、別の場所(ドイツ:ヴェルサイユ、オーストリア:サンジェルマン、ハンガリー:トリアノン等)に呼ばれた(p46)

    ・オーストリア帝国は、国土の88%、人口の85%を失ったばかりか、経済基盤・地下資源の豊かな地域を悉く失った。(p64)

    ・リトアニアは、海を持っていなかったので、メーメルを強引にドイツから剥ぎ取った。ポーランドもポーランド回廊と、ダンツィヒを得た(p67)

    ・イタリア国王は、古代ローマに倣って、あくまでも「1ケ年の時限権力」として、独裁権(得票率25%を得た最大政党が議会の3分の2を得る)を認めた(p91)

    ・ムッソリーニは教皇と「ラテラン条約」を結んだ、イタリア政府はバチカンを独立国家として認める代わりに、教皇は政治に介入しない(p101)

    ・ドイツへの賠償金額は、1320億金マルク(変換返済額:60億、期間:30年、金換算:47310トン)、フランス:52%、イギリス:22%、当時の賠償金額は50億金マルク程、大戦だと考慮しても、120-150億程度だろう(p144、147)

    ・ドイツはソ連と、ラパッロ条約を1922年に締結、国交自由化(初のソ連承認)・相互に賠償請求権放棄・軍事訓練地の提供(p150)

    ・ドイツ政府は、ルールの石炭・鉄鋼の生産が停まっているのに、「ストで働かない労働者」にも給料を払い続けた。社会が価値を生んでいないのに紙幣だけを増産したので、紙幣価値が下がり物価が上昇する(p164)
    ・市民にとって地獄だった超インフレは、農民にとっては追い風、借金はチャラ、農作物が重要な価値を持ったから(p170)

    ・北ドイツ(ルター派)のプロシアに、南ドイツ(カトリック)が併合されたと考えていた人もいた(p171)

    ・1923年11月、新札レンテンマルクを発行し、1兆分の1に通貨を切り下げた(p... 続きを読む

  • 河合塾講師、神野による世界劇場。

    このシリーズは、秀逸。


    ナチスが政権を握る過程を、
    他国の動きを絡めて、多面的・多角的に考察しており、
    教養本としても、受験傍用としても活用できる。

  • 米国は国際連盟軍を創設したかったが、イギリスが反対し、フランスが折衷的に連盟陸軍をフランス主体とすることで賛成したため、結局はついえた。

  • 題材は面白いけどいうほど分かりやすくはない。

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世界史劇場 ナチスはこうして政権を奪取したの作品紹介

まるで劇を観ているような感覚で、楽しみながら世界史の一大局面が学べるシリーズ。なぜ、当時世界で最も民主的と言われたドイツのワイマール憲法下で、ナチス独裁政権が誕生したのか? 本書では、ヒトラーの生い立ち、イタリアの全体主義にも触れつつ、第一次世界大戦直後から全権委任法成立までの欧米の歴史を描きます。歴史が“体感できる”“見える”解説とイラストで、独裁の成立過程の実態に迫ります。

世界史劇場 ナチスはこうして政権を奪取したはこんな本です

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