絵図で歩く岡山城下町

制作 : 岡山大学附属図書館 
  • 吉備人出版
4.25
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本棚登録 : 20
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (132ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784860692353

作品紹介・あらすじ

岡山大学附属図書館所蔵の江戸時代の岡山城下町を描いた絵地図を基に、現在の街と比較しながらわかりやすく案内する散策ガイド。

感想・レビュー・書評

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  • 前回岡山城下町を歩いたのは、学芸員の案内の下であったが、今回はこの本をタネに歩いてみた。今日歩いたのは、津山往来といって江戸時代山陽道のほかに岡山城下から倉敷方面に抜ける庭瀬往来と北の津山方面に抜ける津山往来があり、その入り口辺りを歩いたのである。
    シンフォニービルからオリエント美術館の西に下りると甚九郎稲荷がある。この名前のお方が相撲を取って橋を壊したらしい。つまり当時はこの辺りに堀があって小さな橋がかかっていたということを知る。
    現在天神山会館のある辺りは岡山藩の支藩の鴨方藩主の池田信濃守の中屋敷になっていたらしい。
    その周りをぐるりと堀がめぐっていた。その跡が今も公園や道路などになって残っているし、その当時の石垣も残っている。
    この堀から北側の弓町は下級武士のすむところだったらしい。岡山城下は基本的に1945年6月29日の岡山大空襲で焼け落ち、昔の建物、特に江戸時代の面影は見る影もないが、ここがそうだったのだと思って歩くと例えばこの昭和の雰囲気を残した弓道場の存在に気がつき、今は知らないが、この道場主の祖先は下級武士だったに違いないなどと思うのである。
    東に歩くと、津山往来の基点辺りに当る。この辺りに藩の御厩(馬を繋げて置く所)があった。
    出石町。この辺りは材木問屋が今も多い。商人の町だったのである。一つ路地に入ると、戦災を免れたところなので古い家がまだある。
    津山往来沿いに榎本神社がある。当時から商人の信仰を集めたらしく、尾張、摂津、讃岐、安芸、美作などの商人が寄進した玉垣が残っているらしい。1685年の石の手水鉢、1800年の石鳥居や、1860年の石灯篭などがある。
    国道を渡ると、番町に入る。この辺りは下級家臣の居住地。就実学園の道路を隔てた向かい辺りの小路に入ると、古い家も多いし、小道がどうやら江戸時代そのままの面影を残しているようだ。
    津山往来はこうやって旭川沿いに北へ繋がって行ったらしい。

  • 古地図が掲載されているのが良い。
    これをもとに街歩きをしよう。

  • 江戸時代の岡山城下町の古地図を見ながら、現在の市内の様子との対比や歴史について知ることができます。

    [NDC] 291.75
    [情報入手先]
    [テーマ] 令和2年度第4回備前地区司書部会/郷土資料

  • 請求記号・092.5/Ok  資料ID・310005658

  • 毎年秋に開催されている「宇喜☆宇喜フェスティバル」の参考にさせて頂いた一冊。
    江戸期の町並みが中心ですが、歴史ある城下を学ぶことができるお勧め本です。

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著者プロフィール

倉地克直(くらち かつなお)〈監修・執筆〉
1949年愛知県生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。80年から岡山大学に勤務、2015 年退職。現在は岡山大学名誉教授・特命教授。

「2022年 『絵図で歩く岡山城下町 コンパクト版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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