楽しいみんなの写真 -とにかく撮る、flickrで見る。ソーシャルメディア時代の写真の撮り方・楽しみ方

  • ビー・エヌ・エヌ新社
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本棚登録 : 226
感想 : 28
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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861007545

感想・レビュー・書評

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  • 団地萌えであり工場萌えでありジャンクション萌え…土木萌えの先駆者とでもいうべき?大山顕さんが「写真について」書かれた本、というので読みたくなった。

    共著のいしたにまさきさんの書かれた1章より、大山さんの書かれた2章のほうが、タイトルにマッチした内容だと思った。
    もちろん、1章も十分におもしろいんだけど、最初に読ませる話題としては、ちょっと重かったんじゃないかな?という印象。
    1章のflickrの成り立ち等についてはもっとさらっと触れる程度でもよかったと思うし、すでにある程度までflickrを使っている自分からすると、「ああ、そういうことあるある」的な部分が割とあって共感はしたけど目新しさは少なめで、目から鱗という状況ではなかったせいだと思う。

    2章の大山さんのワークショップの話の方は、実録なだけに読んでいてもワクワクして、「こんなワークショップなら関西でも是非やってください!」「参加したかった!」みたいな羨ましさが炸裂した。
    写真好きな誰かと「別に好きじゃない」お題を出し合うとか、それだけで楽しそうだなぁ。瞬間写真とか、大変そうだけどおもしろいなー。行ってみたかったなー。

    3章目の各著者の東日本大震災体験と写真へのリターンは興味深かった。そういえば、私も一時期はインクジェットでプリントした写真を山のように交換した。時期的に、そのうちの大半は水に濡れると滲んで使い物にならなくなるだろう。データでももらってあるから、この本の助言にしたがってそのうちflickrにアップしておこうと思う。
    座談会の内容もまたおもしろく、お二人の会話はもっとボリュームを上げてほしかったくらいの内容。できれば付録として別冊にしてもよかったくらいではないだろうか。

    他のブクログのレビュワーさんが書かれていたように、構成的には2章→1章→3章の方が、より「みんなの写真」にふさわしかったと思うし、各著者のねらいも伝わったのではないだろうか。
    でも、1章にある「デジカメというマーケット」は非常におもしろかった。flickrのExif集計をこういう目で見ると、確かにそこには脚色なしの生のデータが現れる。今後は自分も機種やレンズ選びの参考にしたい。

    読む順を2章→1章→3章とするなら、かなりの良著。
    「自分探しを禁止して好きじゃないものを撮った写真」をflickr(あるいはInstagram)にアップしたくなること請け合い。
    そして、コラムにでてきた「とれるカメラバッグ」が欲しくなってしまった…。

    大山ワークショップの「自分探し禁止」「べつに好きじゃないものを撮る」、これは自分でも実践してみようと思う。
    (でも本気で関西でもやってほしい。めちゃくちゃ参加したい。)
    また、自分が撮りたい写真、自分が好きな写真について、考え直す機会を得た。
    これからはもっと「好きに」写真を撮ろうと思う。


    ここからは余談になるが。
    私は道歩きの時に、あちこちの花壇や庭とか街路樹の根元に誰かが咲かせた花を撮るのが好きなんだけど、それもやっぱり「好きなものを撮ってる」わけで、とりたてて好きじゃないものに注目する、という撮りかたは、まさに目から鱗だった。
    確かに、好きなものを撮ろうとすると、どこからかなぜか「格好良い写真」であるべきみたいな、変な縛りを自分に課してしまう。そうすると、だんだん写真を撮るのがしんどくなる。これは、大山さん的にいうと「誰かに見られたときに褒めてもらえる写真を目指してしまうから」だと思う。

    ただ、大山さんも文中で述べられているように、写真を撮るという行為は、近年あまり歓迎されていなかったりする。
    私も同じように、女性でも人様の家の素敵な瓦屋根を撮りたくても躊躇する。呼び鈴を押して出てきた人に「お宅の瓦が桃の形をしていて素敵なので、写真を撮らせてほしい」と頼んだところで、怪しさはあまり目減りしないだろう。(その時は内緒で撮ってしまった。)
    ましてや男性なら「住人が怒って飛び出してきた」や「通報された」体験は、個人ブログ上でも話題としてさほど珍しいことではないように思う。
    そういった時に、「集団で写真を撮っている」姿は、一種の免罪符のような役割を果たすというのは正しいと思った。サークルとして写真を撮ってます、という状況は、陸上部員がロードやってます、というのと同じくらい、部外者にとっても「わかりやすい」のだろう。
    いずれにしても、写真を撮る行為に過剰な罪悪感は必要だろうか?という問いは、デジタル時代の著作権の問題とともに、もっと多くの人の目に触れるべきテーマだと感じた。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「過剰な罪悪感は必要だろうか?」
      絵になるなって言う風景に遭遇してもカメラを持たない私は、そう思うだけでやり過ごしていましたが、撮られる側に...
      「過剰な罪悪感は必要だろうか?」
      絵になるなって言う風景に遭遇してもカメラを持たない私は、そう思うだけでやり過ごしていましたが、撮られる側に居る方にしてみれば、、、難しいですね。。。
      この本は読んでみようっと
      2012/05/15
  • 半分はflickrを使って、みんなに見せて、みんなの写真も見て、楽しみませんか?というテーマ。
    ソーシャルメディアなどで、多くの写真を見る機会があるが、そんな写真の多くはプロが撮ったのでは無く、普通の人が普通に撮った写真であることが多い。
    本書では、そんな普通の人がもっと写真を楽しむためにどうしたらいいのかの提案の一つとして、flickrという回答を持ってきている。
    写真は流通したがっているという本書を読んで、自分もflickrのアカウントをプロにしようと思った。

    半分は楽しく写真を撮るための方法論。
    「別に好きじゃないものを撮る」というワークショップについて。方法としては面白いと感じだ。

    また「東日本大震災と写真」というテーマも書かれている。
    写真をクラウドに上げる意味。震災当時、ソーシャルに流れた写真から伝わったこと。被災地でのプリントされた写真の復旧。
    このテーマで別に1冊本を書いて欲しい。

  • 写真を「撮ること」に対して、かなり考え方が変わる本。
    仲間の中では写真好きな方だが、それでもイベントの時ほど普段は撮らない。
    出来るだけ撮って、公開する。これは続けていきたいと思った。

    そしてやっと、Eye-Fiが欲しくなったw

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  • 面白かったです→感想文はブログで 

  • 良い写真を撮ろうとするな、自分探しをするな、何かが起きているとき僕らは写真を撮るべき等、なるほどと思う部分もあるが、それらが書かれた後半三分の一以外は当たり前のことが書かれていて、あまりピンとこなかった。

  • 携帯やデジカメで誰でも気軽に写真が撮れるようになり、SNSで写真を多くの人に見せて共有する。
    そんな時代で楽しく写真を撮るための一つの回答を提示してくれる本。

    フィルムカメラの時代、インターネットのない時代と比べてみれば、写真もまったく違う意味合いを持つものになってきてるんだなとあまり考えていなかったことを考えた。
    撮った写真がどこでだれがどう評価するかわからない。
    だからまず公開することに意味があるんじゃないという呼びかけは、気負わず気楽にやれる感じがしていいな。

    「自分探し禁止」「よい写真禁止」というのはやってみようと思う。
    「興味のないものを撮る」「瞬間写真」もやってみたい。
    「誰かになりきって撮る」というのは難しいテーマだけど面白い。

    写真を撮るのがあやしいとみられるといったことなど、いろいろ面白かった。
    flickrは完全に倉庫になっているから、もう少し使い方を考えようかな。

  • iPhoneを無くしたときやPCを買い換えたとき大量の写真データを失って、外部サーバへクラウドとか信頼できるWebサービスを探してたタイミングで出会った本 写真はもっと気軽に撮って流通させた方が長く残るだろうし他人が別の価値を見出すこともあるって
    一番面白かったのが大山顕さんのワークショップ 「瞬間写真」「他人になりきって撮る」 特に「別に好きじゃないものを撮る」では選んだ被写体の定義があやふやになっていく様子が可笑しい
    いい写真とは何か?自分が撮ったいい写真て結局摸倣じゃない?そもそも写真家でない自分が「いい写真」を撮る必要があるのか?
    携帯にカメラが付いて誰でも何も考えずに写真を撮れる時代、写真の本なんて初めて借りた
    仙台市民図書館

  • ちょっといろいろ考えてきた所だったので(よい写真・音楽・絵画って何)買ったけど読んでなかった(^_^;のを引っ張り出してきた。
    考えすぎないということなのかもしれない。
    あとはたくさん撮ってたくさんの人に見てもらえるようになるというのがよいんだろうな。

  • 面白かった!もっとflickrを活用しよう。

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著者プロフィール

Webサービス・ネット・ガジェットを紹介する考古学的レビューブログ『みたいもん!』管理人。著書に単著「ネットで成功しているのは〈やめない人たち〉である(技術評論社)」など共著も多数。

「2017年 『マストドン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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