決断の作法

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  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861136511

感想・レビュー・書評

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  • 成果を出すためには、成果につながるアクションの実践が必要です。私自身、自分が期待するような成果を出せない時が少なくありません。これまで私は、思ったような成果をなかなか出せない原因として、「成果のために何をすべきか?が分かっていなかった」と考えていたのですが、つい最近それが誤解ではないか?と感じるようになりました。
    本書「決断の作法」を読んだことが、それに気づいたきっかけです。
    本書の筆者である新将命さんは、J&Jやフィリップスをはじめとする世界的に名高い企業6社に身を置いてうち3社で経営者を務めた、プ新さんは、企業について「人間と違いとても死亡率が高く、誕生後、5年以内に約8割の会社がこの世から姿を消してしまう存在」とお話します。本書を読んでまず私が実感したのは、企業を存続させていくことの大変さでした。
    企業が永く存続させるためのカギとして、新さんは「強い組織構築」と「方向性の明確化」の2つを挙げています。
    しかし、実際に会社が倒産してしまう場合の多くは、組織の構築と方向性の明確化が「上手く実行できなかった」からではありません。「実行に移せない」というのが新さんによる企業が生き残れない要因なのだそうです。
    経営者は企業を舵取りするので、トップの下す決断は会社の決断でもあります。一方で、企業組織は一人ひとり異なる人間が集う集団でもあるため、組織には大小様々な意見や思惑が存在します。故に経営者は、これら多くの意見を意思決定の参考にするにしても、組織の方向性を決める時は必ず最後は経営者自身の責任で決断することが求められるのだと新さんは言います。
    先ほど「上手く実行に移せない」というのは、この決断すべき時に経営者が最後の一歩を踏み出せず、決断できない状態です。決断できないことが会社が生き残れないことにつながるため、会社を成長させる上で「決断力」は不可欠なのだそうです。そして新さんは、経営者にとって不足しているのもまた「決断力」なのだと、ある意味厳しいお話をされます。
    私は経営者ではありません。しかし、新さんのお話しする「決断力」の話を聞き、この「決断力」こそが、先ほど自分が期待するような成果を出せなかった原因の一つであるのではないだろうか?と思いました。「決断力」は自分自身の課題でもあると感じています。
    「成果のために何をすべきか?」はとりあえず分かっていたのかもしれません。しかし、「すべきことをやる」という決断をなかなかすることができず、結果行動量が落ちてしまったのではないか?の反省もあるように思います。
    本書は自分にとって厳しい1冊となりました。しかし同時に本書は経営者でない自分でも成果を上げるためのヒントを多く得ることの出来た1冊でもあります。

  • 変化、成長がなければ企業は終わり
    決断はトップがくだし、責任もトップが持つ
    経営者が必ず決断すべきことは後継者選び
    →引き際と後進
    決断の後に検証する

  • 伝説の外資系のトップ

    自分の決断力の無さにあきれる事が多く、参考になればと手に取った一冊。

    ただ、あくまで社長としての決断力の作法。

    ちょっと私には早すぎました。

    ただ、会社をつぶすABCはこれから使えそうです。
    Arragence
    Bureaucracy
    Complacency

  • ものすごく大事なことを、簡潔に書いている印象を受けた。

    読んでいて「あー、確かにそうだ」とは思うっても、これを一からは考え付けないと思った。
    社会人になってから、またじっくり読もう。これは売らない。

  • ■概要
    最近、お気に入りの新さんの新作。
    経営者が下すべき決断についての考え方、等。

    ■役立つ点
    決断、というのは、日々しているようで、本当に重大な決断というのはそれ程していないような気もします。

    あくまでも経営者視点での「決断」について書いた本ということもあり、イメージが湧くところと湧かないところが。

    今後、経営者になったときに、しみじみと良さが分かるのかもしれません。(はっせー)

  • 決断の本質に切込んだ、新さんの新刊。決断の仲見世は方向性の明確化と強い組織構築。経営者を目指す30代の若手向きの本。対象とする読者がもう少し絞り込めれば良かったかな。

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著者プロフィール

株式会社国際ビジネスブレイン代表取締役社長。
1936年東京生まれ。早稲田大学卒。シェル石油、日本コカ・コーラ、ジョンソン・エンド・ジョンソン、フィリップスなどグローバル・エクセレント・カンパニー6社で社長職を3社、副社長職を1社経験。2003年から2011年3月まで住友商事株式会社のアドバイザリー・ボード・メンバー。2014年7月より株式会社ティーガイアの非常勤取締役を務め、「伝説の外資系トップ」と称される日本のビジネスリーダー。
主な著書に『経営者が絶対に「するべきこと」「してはいけないこと」』『仕事と人生を劇的に変える100の言葉』『他人力のリーダーシップ論』(いずれもアルファポリス)、『経営の教科書』『王道経営』(いずれもダイヤモンド社)など多岐にわたる。

「2017年 『自分と会社を成長させる7つの力』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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