夜回り先生のねがい

著者 :
  • サンクチュアリ出版
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本棚登録 : 233
感想 : 27
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861139055

作品紹介・あらすじ

すべての子どもたちに想いがとどきますように。夜回り先生が痛みとともにつづった、渾身の最終章。

感想・レビュー・書評

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  • 夜回り先生すごい…。こんなにうまくいくのかなって思う部分もあるけれど、教育者として理想的なひとなんだろうな。

  • 内容は以前読んだ本と被っているものいくつかあり
    いいんだよ
    ありがとう

    270820

  • 大人へのメッセージも含んだ最終版。
    率直かつ分かりやすいメッセージ。

  • 遅ればせながら、水谷先生の御本を初めて読みました。

    印象に残ったのは、夜回り先生の情熱よりも、その人間らしくドロくさい苦悩ぶりでした。たくさんの子どもと関わり、救いの手を差し伸べ、いっしょに悩み、すぐに行動して、その子どもの存在を脅かす大人たちに敢然と立ち向かう夜回り先生は、いつも気丈なようでいて、実は自身が救ってあげられなかった子どものことをひたすらに想い、悩み苦しんでいた、と…。
    これは子どものことにかかわらず、福祉や医療の専門職にとっては、いつまでもつきまとう苦しみです。おおくのひとびとの暮らしを守れたことに誇りを思っていいはずなのに、たったひとりのひとの暮らしを守れなかったことをいつまでも悔やみ続ける。あの夜回り先生も同じキモチを抱えているんだと知って、おこがましくも何だかとても近しい存在に感じられたのでした。

    この本が最後の執筆作になるということで、水谷先生の声を聞く機会がひとつ減ってしまうのは残念ですが、いつか講演会などでお話を直接お聞きしたいと思いました。

  • 子どもたち同様疲れきった大人を救う人間になれたらいいな

  • 「夜回り先生」シリーズの最後の著書。
    サインしてもらった本は宝物です。

    今回は子どもを傷つけた大人を憎んできた先生が
    子どもに「言いたいことを言ったら、彼らを許してあげてください。」と語りかけています。

    財布をとった生徒の話に心打たれました。

  • 読みながら、泣きました。

    子供は社会を写す鏡、と言われます。
    大人も社会も病んでいるんですね。

    水谷先生は常に子どもの側に立ち、大人を攻撃し続けてきた、と自ら仰います。でも、ある母親からのメールで、実は大人も苦しんでいると知ったと書かれています。

    そして、この本は子どもへ、そして大人へのメッセージも詰まっていると思います。


    「 大人も子ども、誰だって本当は人を傷つけたくなんてない。
     人は本来、みんな優しいものです。
     目の前でお年寄りがカバンの中身をぶちまけてしまったら、とっさに駆け寄り拾ってあげるでしょう。幼い子が道で転んで泣いていたら、そっと手をさしのべて抱き起こしてあげるでしょう。・・・その場に自分しかいなかったら、まさに自分が必要とされれば、みんな進んで人を助けようとする。そういう素晴らしい心を、本当は誰もが持っているんです。
     そんな優しさを忘れてしまうほど今、社会は憎しみにあふれています。・・・あらゆる場所に憎しみが連鎖し、互いを傷つけ合っているんです。」

    この連鎖を断ち切ろう。
    そのために、水谷さんはこう語りかけます。

    「いいんだよ。
     昨日までのことは、みんないいんだよ。
     生きていてくれさえすれば、それだけでいい。
     今日から人のために優しさをくばって、
     人のために生きてください。」

    心を開いて、人に優しさを配っていこう。
    少しずつでいいから。

  • 夜回り先生の実録最終章。
    (といいながら、このあとにも本を数冊出版しているような)

    夜回り先生は、子供をたすけようとしたが、
    すべての子供を助けられたわけではないことが書かれている。
    そこに人間関係の難しさをみることができる。

    こんなに難しいことにでも、立ち向かっていく夜回り先生は
    「先生」と呼ぶ以外に他の呼び名があるだろうか。

  • 「いいんだよ」っていい言葉だね。

  • 普段大人がしている事は更正ではなく只のエゴなんじゃないか。
    水谷先生の様な人がまた、生徒を救ってくれることを願います。

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著者プロフィール

水谷修(みずたに・おさむ) 1956年、神奈川県横浜市生まれ。上智大学文学部哲学科を卒業後、83年に横浜市立高校教諭となる。2004年9月に退職。在職中から子どもたちの非行防止や薬物汚染防止のために「夜回り」と呼ばれる深夜パトロールを行っているほか、メール・電話による相談を続け、全国各地での講演活動も展開している。

「2021年 『たかがニュース されどニュース』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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