むすんで、ひらかないで (ローズキー文庫)

著者 :
  • ブライト出版
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本棚登録 : 41
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861236358

作品紹介・あらすじ

好きな人がいた。たぶん、相手も同じくらい自分のことを好きな筈だった。律は消えてしまった同級生を忘れられずにいる。笑顔を演じる優等生、葛水久弥。綺麗な仮面を脱いで自分に見せてくれる、欲のある素顔が愛しかった。平凡な律を必要としてくれている感じが嬉しかった。手首を結んで、少しだけ身体も重ね合った。けれど、久弥は高校2年生の夏、唐突にいなくなった。あれから6年、同窓会の報せに彼の名前を見るまで、律の時間はとまってしまっていた。再会を果たす律だけれど、久弥の気持ちがどこにあるのか、わからないままで-。

感想・レビュー・書評

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  • 想いは通じ合ってたはずなのに、突然姿を消してしまった彼と6年ぶりに再会して、、、というお話。

    学生時代の話もガッツリあるので、全体的には爽やかで青春しているイメージなんですが、過去の出来事で特殊性癖に目覚めて白い紐に興奮する律に読んでるこちらもゾクゾク興奮した!
    ある意味ギャップ萌えでした。後半、攻め視点もありオマケの後日談もホッコリできました。

  • 高校時代両想いだったはずの久弥が理由も言わずに消えたあとも、彼のことが忘れられず引きずってきた律が、6年後同窓会で再会するところから始まるセンシティブなストーリーでした。
    再会したことで、学校生活では完璧で眩しく感じていた恋の相手の素顔がだんだん見えてきて、なぜあの時突然いなくなったのか律が理解できるようになるまでが描かれています。
    大人っぽく見えても、実は久弥もただの悩める弱い少年だったのに、律には自分より立派に見えてしまって、そこに気づけなかったんですね。でも懐いて寄り添ってくれる素直な律に、久弥はものすごく救われていたんだろうなと思いました。
    そんな大好きな相手の幸せを奪ってはいけないと思いつめて、しかも自身もいっぱいいっぱいの状況から逃避するようなかたちになって、結局律に辛く切ない思いをさせることになってしまった久弥です。

    再会後、どうにかして久弥ともう一度やり直したいと願う律のやることなすことが全部かわいかったです!
    はやる気持ちがとんでもない言動になったりするのが赤面なんだけどww
    紐のことも切なくて、ビニール紐見ただけでドキドキするとか不憫すぎてwめちゃくちゃキュンキュンしました。さすがにそんな律くんをHENTAI扱いなどできないです…!

    「ひかる糸」で、久弥視点で彼の孤独と律に対する心情が描かれていて、うるっとさせられてしまいました。
    チャコのことでも泣けました。
    これからはつかんだ幸せを二度と離さないで生きていって欲しいと思いました。
    幸せになれそうな二人ですよね。チャコもいるし、律は明るくて天然だから…!Hも絶対ソフトSMで楽しむんだろうなと確信w

  • 心がほんわか温まるストーリー。著者さん2冊目の作品ということで、これからの作品がとても楽しみです♪

  • 新人さん2作目。再会もの。受が、ある日突然姿を消した攻に再会することから始まる物語。攻と再会し、嬉しさのあまりおかしな言動をする受に最初引く。でもそれにはちゃんとした理由があり、過去を紐解くうちに受のそうした言動が何故なのかわかるようになっている。
    攻の張り詰めたような不安定さに、おそるおそる触れようとする受が、不器用ながらも一途で一生懸命で胸に詰まらせられると同時に、そうなる攻の事情も丁寧に描写されていて、受への執着も含めて攻もまた愛おしく感じられた。
    物語自体は地味だが、デビュー作と同じく情感あふれる描写で、キャラクターの心情がじわじわと迫ってくるお話。前作が好きな人は間違いなく買い。私は好き。じっくりと腰を据えて物語に浸りながら読みたい。

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