最新戦法の話 (最強将棋21 #)

著者 :
  • 浅川書房
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (294ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861370168

作品紹介・あらすじ

ヘンな序盤急増中!だから、戦法の仕組みとリクツ、教えます。1990年代に入って生まれた新戦法は、それまでの常識を打ち破る性質をもっていました。でも、こうした新戦法は、しかるべき理由があって生まれ、指されているのです。それをできるだけわかりやすく説明しました。ロジカルな戦法入門による、鑑賞の手引。

感想・レビュー・書評

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  • #3163ー220ー457

  • 【感想】
     ごく最近現れた(復活した)戦法の解説に特化した総合定跡書。級位者から有段者まで広く役立てることができるはずです。

     ついでに他の本も紹介します。先崎八段の『よくわかる現代将棋』(NHK出版)は、角交換振り飛車を序盤を中心に広く浅く扱っています。まだ知識の蓄積がない方はこれを先に読んでおき、次に「最新戦法の話」を読むという手順が、ちょうどいいかと思います。
     また、レベルは上がりますが、勝又「消えた戦法の謎」や深浦さんの「最前線物語」も同系統の棋書なので、内容に興味があれば手に取ってみてください。


    【目次】
    まえがき [003]
    目次 [005]
    流行戦法の変遷 [006-007]
    凡例 [008]

    第1講 一手損角換わりの話 009
    (1)なぜ手損するのか
    (2)復活するバリエーション
    (3)先手右玉と相腰掛け銀
    (4)勝率4割の謎
    (5)手損をとがめる
    (6)佐藤康光は現代の升田幸三か
    (7)手損と戦術
    (8)爆発的に進化した

    第2講 矢倉の話 033
    (1)現代矢倉の始まり
    (2)破るのは端である
    (3)穴熊か攻めか
    (4)宮田新手現る
    (5)新たな攻め筋
    (6)矢倉から生まれた思想
    (7)森下システムの復活

    第3講 後手藤井システムの話 057
    (1)藤井システム登場
    (2)急戦モードも搭載
    (3)スレットカードを使え
    (4)模索するシステム
    (5)新型システムの完成
    (6)▲5五角急戦現る
    (7)これで穴熊に組める
    (8)若手棋士を見よ
    (9)室岡新手がブレイクした

    第4講 先手藤井システムの話 095
    (1)一手多く指せる
    (2)スレットカードと新システム
    (3)△6四銀右急戦の復活
    (4)戦法の多様化
    (5)創造前の破壊
    (6)まだまだこれから
    (7)選択肢が増えた

    第5講 ゴキゲン中飛車の話 119
    (1)戦法とスペシャリスト
    (2)ゴキゲン前史
    (3)ゴキゲン旋風
    (4)ゴキゲン化する世界
    (5)超急戦は少ない
    (6)丸山ワクチン
    (7)二枚銀急戦
    (8)終盤力を鍛えよ
    (9)ゴキゲン主義で行こう
    (10)驚きの連続

    第6講 相振り飛車の話 161
    (1)マイナーからメジャーへ
    (2)囲いの進化
    (3)オープニングの変化
    (4)矢倉の要素が加わる
    (5)角換わりの要素が加わる
    (6)トッププロの相振り術
    (7)すべての囲いは相対的である
    (8)「なんちゃって」問題とは
    (9)金無双はなくなる
    (10)角の利きに注意せよ
    (11)パラレルワールド

    第7講 石田流の話 207
    (1)升田と石田流
    (2)棒金なんかこわくない
    (3)早石田がよみがえった
    (4)石田流の楽しみ

    第8講 コーヤン流の話 231
    (1)職人と呼ばれる男
    (2)穴熊には直撃弾をぶちこめ
    (3)コーヤン流の試練
    (4)定跡を創る男
    (5)中田功はみんなの憧れ

    第9講 8五飛戦法の話 255
    (1)誕生秘話
    (2)△5五飛の話
    (3)8五飛戦法の現在
    (4)戦法の記憶
    (5)創始者に聞く

    参考資料 藤井システムの基本手順 283
    (1)3二銀型の基本手順
    (2)4三銀型の基本手順

    あとがき(羽生のミニインタビュー付き) [293-294]

  • 最強将棋の本は面白い

  • この本のレイアウトは、実は将棋世界で現在も連載中の勝又講座と同じです。将棋の戦法を歴史的にも理解できるし、定跡の進化の移り変わりをわかりやすく解説しています。勝又さんだからこそできる詳細まで書き下ろしています。続編も期待しています。

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著者プロフィール

勝又 清和(かつまた きよかず)
1969年生まれ. 将棋棋士・六段. 東海大学理学部数学科卒業. 著書に『新手ポカ妙手選』(振り飛車編, 2013; 居飛車編, 2014, ともにマイナビ), 『実戦に役立つ詰め手筋』(2008, 毎日コミュニケーションズ)等がある.

「2018年 『「次の一手」はどう決まるか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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