北斎漫画 〈全三巻〉 第一巻「江戸百態」 (青幻舎ビジュアル文庫シリーズ)

著者 :
  • 青幻舎
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感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861522802

感想・レビュー・書評

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  • 江戸時代のベストセラーかつロングセラー。もちろんいわゆるマンガではないけれど、そのご先祖様のようなところはある。北斎は本当に凄い人だったと改めて感嘆するも良し、江戸時代の空気を感じて当時の暮らしを妄想するも良し。

    「本書では、『北斎漫画』の原本を絵手本として再構成し、三巻に仕立てた。
    第一巻では「江戸百態」として、市井の人々の姿や風俗、生活用具や建物などの江戸の日常を描いた図版を総集。第二巻は「森羅万象」として動植物、名所・名勝といった自然風物を描いた図版、そして第三巻目では北斎の想像の世界や故事を描いた「奇想天外」で締めくくる」

    あとの2巻も楽しみです。

  • どの絵も食い入るように見てしまうので、ついつい読み終えるのに時間がかかるのは仕方が無い。
    躍動感あふれるポージング、現代の私たちが学ぶことのできる江戸時代後期の生活。
    そしてかつての日本人がどれほどあっけらかんとしていたかも垣間見える。
    近所の人たちから旅の人たち、あやかしや動物、あらゆる動植物、建物・風景、道具、乗り物。色々な物を見ては描き、家を移っては描き、出かけては描いていたのだろう。
    興味が尽きることはなかったのだろう・・・などと勝手に思う。

  • 素晴らしいの一言!!
    日本にこんなアーティストがいたことは誇り。
    時代の壁も越えて、楽しめる絵ばかり。
    自然・道具・家屋の描写もその細やかさに溜め息が出るほどだが、なんといっても人間達の表情の豊かさ!
    皆やわらかく、体温や感触、威勢のいい話し声まで聞こえてきそう。
    ぐだぐだしてる人がかなり多くていいw
    あと表紙にもあるが、変顔シリーズがかなりお気に入りですw
    江戸時代にも変顔はあったんだね…
    ビデオやカメラもない中で、これだけ人間の動きを詳細まで再現できていることに、驚きを隠せない。
    その晩年の名の通り、画に狂い、画を愛した人だったのでしょう

  • 表紙にもなっている、「縦」・「横」は最高です。男が鏡を見ながら、顔を縦長にしたり、横に引きのばしたりして遊んでいるだけ。ただそれだけなのに、一度見たら忘れない。そんな味のある絵の塊です。

  • ヒット作。葛飾北斎の狂気の全てがここに。圧倒的な画力、そして量にビンビンだ。

  • 誰がなんと言おうと北斎。

  • 北斎の画集が文庫版になったもの。全三巻。
    この画集の初版が1814年というのがすごい。描かれてある内容も、市民、妖怪、建築などありとあらゆるものを描いている。そしてどの絵も味わい深い。
    人の跳躍の一瞬の描写、力士がぶつかり合い力が均衡している描写、不動の風景の描写、どんなものでも鮮やかに描ききれるということを体験できる本だと思った。
    そしてこの本は漫画と題打っているが、厳密なストーリーは無い。一ページで絵がほぼ完結している。しかしそれを類型化、分類することで、一つのストーリー、タイムラインを持って漫画のように見ることができるのがすごい。

  • 北斎が弟子たちの教本として作ったものが一般大衆にも受け、一躍人気になった北斎漫画。
    その中の一部をこの本に掲載している。

    本書は主に人を中心として描かれた絵をまとめており、当時の生活感や世界観を覗くことが出来る。

    北斎は死ぬまでに3万点以上の作品を制作したと言われており、その絵に対する執着は狂っており、自分に描けないものはないという感じがこの本から溢れ出ている。

著者プロフィール

1760?1849年。江戸後期の浮世絵師。代表作に『富嶽三十六景』『北斎漫画』他、多数。世界的に有名な日本を代表する画家で、とくにヨーロッパ印象派の発生にも多大なる影響を与えた。

「2017年 『北斎漫画[肉筆未刊行版]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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