- Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
- / ISBN・EAN: 9784861523489
作品紹介・あらすじ
広大な宇宙のなかの、そのうちのひとつの星の地の上で、
はじまりについて思いを馳せる。
地は天を移す鏡。鏡を写す写真。天と地をつなぐもの。
闇が底をつくと光がやってくる。
私的な日常風景を切り取り、つなぎ合わせ、普遍的な生命の輝きへと昇華させる写真表現によって同時代の高い評価を獲得してきた川内倫子。特定の時間や場所を記録する写真の束縛から解き放たれた瞬間瞬間の光景には、光と闇、生と死、現在と過去が交錯し、容易に言葉に置き換えることのできないイメージの純粋さは、見る者のさまざまな記憶や感情を呼び起こします。
新作シリーズ《あめつち》《影を見る》では、地球上の数々の事象を通して、作家の感覚と直感は、より大きな世界へと向けられていきます。
本書では、新作2作のほかに2011年に発表した近作《Illuminance》、イケムラレイコ(アーティスト)、鶴岡真弓(多摩美術大学芸術人類学研究所所長)との対談や、インタビューを収録。
また、特別にりんこ日記2012Ver.と、2009年にgallery trax(山梨)で1ヶ月だけ展示された小冊子も収録。
木村伊兵衛写真賞を受賞してから10年、節目を迎える川内倫子とその作品に迫ります。
ブックデザイン
葛西薫、増田豊(サン・アド)
感想・レビュー・書評
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2015/08/15 読了
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貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784861523489 -
倫子先生の視点、とっても好きだわ。
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りんこ日記2012もついているし、展覧も良かったけれど、こちらも良かったです。(12/7/2)
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タイトルの個展の会場で購入し、翌週にゆっくり読み進めました。作品の背景や、新書以降の日記で日常をかいまみることができます。もう一回直接見に行きたくなりました。
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本屋さんで1ページ目を開いた瞬間、鳥肌がたちました。
野焼きの風景からはじまる広大で神秘的で映像的な1枚1枚からは、場所性や時間軸をまったく感じさせない。それでもどこかで見たことのあるような懐かしさや安心感を覚えます。
「抗えない時間の流れから自由になれる、自分の時間や記憶に対するオブセッションから解放される。写真を撮る理由は、そんなところにあるということがやっと最近分かった」という自己分析がとても印象に残りました。
自分が今やっていることの「特性」と、やりたいことがマッチングしたときの最高の状態。
あーなんかいいなー。
色んなことに向き合うとき、この言葉を思い出すことにします。