氷の海のガレオン/オルタ (ピュアフル文庫)

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著者 : 木地雅映子
  • ジャイブ (2006年11月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (217ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861763557

氷の海のガレオン/オルタ (ピュアフル文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 『ほんとのこと』が書いてある恐ろしい本。

    ある人にとっては福音書になり得るだろうし、ある人にとっては黙示録のようなものかもしれない。
    思春期に読むのと、大人になってから読むのとでは読み方が変わってくるだろう。

    『氷の海のガレオン』
    斉木杉子(さいきすぎこ)。十一歳。
    この響きのいい、古風な名前のセンスが理解できるような子供は、ひとりもいない。そう思っている孤高の存在。
    詩人のママと、職業は「ムーミンパパ」と言って憚らないパパ。
    兄の周防(すおう)と弟のスズキ。
    畑と図書館と大きなナツメの木「ハロウ」がある家。

    自分の子供の成長とともに、また読み返すことになるかもしれない物語。

    『オルタ』
    物語というよりも育児日記のような感覚。


    世界観は嫌いではないし、感覚も言いたいことも分かる。
    なんだかもやもやするのは、その「閉じた」感じ。
    でも、時間が経てばまた読み返すかもしれない。

    自分の子供には「自由であろうとすること」からも自由であってほしい。

  • 読み終わったからいらない、と処分を頼まれた一冊。
    もしこの作品を中学生の頃に知ったならば、もっと楽に当時を生きられたかも知れないなぁと感じました。
    「西の魔女が死んだ」にも同じような思いを抱きましたが、こちらのほうが強くそう思えました。

  • 思春期の閉塞感が丁寧に描かれていた。生々しくはないのに胸に刺さる

  • ここ最近読んだ本のなかで、一番面白かった!
    なんでいままでこの本に出会わなかったのか、
    ものすごく悔やまれる。

    <自分のことばをもつ>が故に
    外界とうまくかかわれない斉木家の人々が印象的。
    特にお父さんとお母さんは、
    こんな人たちが両親だったらよかったのになと思う。

    それから、多恵子さん。
    彼女も<自分のことばをもつ>人のひとり。

    杉子たちみたいに、
    家族とか身の回りに同じ人がたくさんいるのは
    少しうらやましいなと思った。
    だって、もし杉子が『まりかちゃん』みたいな人の家に
    一人ぼっちだったら、
    今以上にいきているのがつらかったろうから。

    それでもハロウに抱きついて涙をこぼす
    杉子は<ふつう>の女の子で。
    そんな姿が印象的でもあった。

    裏のあらすじ(?)に
    「何度でも読み返したくなる一作」とあったけど、
    本当だなと思った。
    実際、読み終わってすぐに読み返してしまった。
    この作品を読んで見えたなにかを逃すまい、と
    どこか必死になっている自分がいた。


    [2009/11/14]

  • 「氷の海のガレオン」が、良かった!

    沢山の本を読んで、読んで、いつの間にか世間からはみ出してしまった女の子の話。
    でも決して可哀想ではなく、自分で自分の世界を愛し、讃える杉子は素敵だと思う。

    でも、それ以上に、詩人の母が子どもを産み、己の言葉で育てることに恐怖するシーンが良かった。
    そうして、奇異の目で見られることなんてものともしない魂が宿ることを祈るのも。

    なんだか、よく、分かるのだ。

    「オルタ」はもやもやしてしまった。
    学校が、救いになることだって、ある。
    そうならないことだって、ある。

    それはもちろん人それぞれで、ホームスクーラーとなることで、オルタは救われました。は、それで良いのだけど。

    オルタも貴大も、人と関わりながら生きていく。じゃあ、この先は、どうなるんだろう?って思った。
    私には苦しい話だった。

  • 生きづらい人は、きっといつまでもその違和感を抱えて生きていくことになると思う
    だってほかの星から来たのだから
    違いに敏感なのは直らないし、他人がそれを嫌だと思うかもしれないことも変えられない
    放っておいて、と思うけど、放っておくことが悪だと思う人だっているんだから
    その人の存在は受け入れつつ、距離を保とう
    壁ではなくて、距離、ね

  • 何度も読み返している本だけど、昔はよく分からなかったママの気持ちが、今なら少しだけ分かるかなと。昔の私は杉子だったし、まりかちゃんだったのかな〜と。疎外感にたえられなくて、私は周りとは違うんだ、私は特別なんだと、周囲を見下してしまうのは一種の自己防衛だけど、悲しいなと思いました。オルタは正直あまり好きになれないお話。

  • あまちゃんやった能年ちゃんが好きな本みたいだけど…分かる。よく分かる。

  • 穂村弘の『整形前夜』で知った。「自らを天才だと信じて疑わないひとりのむすめがありました。斉木杉子。11歳。―わたしのことです。」―この書き出しに魅かれたのだ。杉子と世間から逸脱した家族を描いて、見事に爽快である。しかし、学校という世間の氷の海を、孤高の杉子はハロウとともにガレオン船で渡って行く。エンディングもいい。併録の「オルタ」もまた、書き出しが秀逸。ただし、「おーい、みんな、学校に気をつけるんだぞ!」といったメッセージ性が強すぎるのは作者の意図はともかく、作品としては弱くなるのが否めないだろう。

  • ちょっと想像してたのと違った。「自分の言葉を持つ」を自分は周りより大人っぽい子だと解釈していたのだけど、実際には周りより変わりものな子だった。まあまあ面白かったけど。

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