無慈悲な昼食

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制作 : 八重樫 由紀子  八重樫 克彦 
  • 作品社 (2012年2月14日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861823725

無慈悲な昼食の感想・レビュー・書評

  • コロンビア文学。教会で働く孤独なせむし男、密かに密通する聖具係の養女、裏も表もある神父、料理担当の下働きの老女たち。老人や娼婦にふるまわれる無料の食事が「慈悲の昼食」と呼ばれる・・・と背景は古い物語的にシンプルだ。少しずつ暴かれる密やかな悪、その闇の深さにおののく。せむし男は「自分の悪の面が横溢するのではないか」と不安を抱いているが、既に全員、横領やレイプ、殺しなどの悪に染まっている。
    読んでいてあからさまな暴力性はほとんど感じない。深夜に猫をつかんで溺死させようとする老女たちなど、詩的でさえあった。

  • 聖なるものを聖なるものとして描かず、俗なるものを異常な日常として描く。反骨精神は時にシニカルな物事を、シュールな笑いとともに表現させる。コロンビアの奇才が描く南米のリアリズム。

  • 顔の無い軍隊の場合は、コロンビアの内紛自体がテーマだったので、酷い情景描写や戦争の悲惨さがストレートに描かれ過ぎていて、正直辛かった。本作は、一つの教会内での背ムシの男の話しであり、物語を通じて、経済状態の悪さや、当時の教会の立場などが間接的に伝わり、非常に読み易く、最後まで楽しんで読めた。

  • スラップスティックなゴシック・ホラー?重苦しくかつドタバタとコロンビアの教会批判、内政批判を奏でている。途中怖いけれど、おかしかったりもする、不思議な本。

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無慈悲な昼食の作品紹介

「タンクレド君、頼みがある。ボトルを持ってきてくれ」地区の人々に昼食を施す教会に、風変わりな飲んべえ神父が突如現われ、表向き穏やかだった日々は風雲急。誰もが本性をむき出しにして、上を下への大騒ぎ。神父は乱酔して歌い続け、賄い役の老婆らは泥棒猫に復讐を、聖具室係の養女は平修女の服を脱ぎ捨てて絶叫。ガルシア=マルケスの再来との呼び声高いコロンビアの俊英による、リズミカルでシニカルな傑作小説。

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