現代ドイツ思想講義

著者 :
  • 作品社
4.00
  • (8)
  • (5)
  • (6)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 121
感想 : 5
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (341ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861823824

作品紹介・あらすじ

ハイデガー、フランクフルト学派からポストモダン以降まで。資本主義を根底から批判し、近代の本質を暴露した、思考の最前線を"危機の時代"のなかで再び召還する。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「道具的理性」はクライン(とビオンを少し)読み終えた直後ということもあってか、読んでいてあまりにリアルに感じられすぎて「怖ええ」とおもわず恐れおののいた。

    『啓蒙の弁証法』の3回の「交換と贈り物と犠牲」にはひたすらビビリまくった。

  • 読み直したさ:★★☆(図)
    アドルノ=ホルクハイマー『啓蒙の弁証法』の解説に半分が割かれている。残り半分にてドイツ思想の解説。ルカーチあたりからホーネットまで。概略を掴むときに読み直したい。
    〈感想〉
    分かりやすい。

  • 序盤の「啓蒙の弁証法」の解説がありがたかったです。後半の「公共」に関する考察も、最近何かと「公共」が話題になるため、大変ためになりました。

  • 20世紀ドイツの哲学の王道の人たちの勘所は最低限おさえてある。
    ただ全体としては「『啓蒙の弁証法』読解」+おまけ、と言った方がいいかも。ハイデガー、アーレントあたりはやはり紙幅が足りていないので、原著や別の解説書にもあたった方がいい。

    ドイツ語の原文を引っ張ったりしながら難解なところを丁寧に解説してあるので、初学の人、あるいは復習のために用いるのには使えると思う。

  • いわゆる現代思想の中でも、特にドイツのそれに焦点を当てて解説した本です。

    とにかく分かりやすい、読みやすい、コンパクト、面白い――と、現代思想の入門編としてはこれ以上のものはないのではないかといってもいいレベルです。

    ただ途中、アドルノの『啓蒙の弁証法』の読み解きにかなりのページ数が割かれていて、ドイツの現代思想を均等に眺めまわしているというにはちょっと偏りがあるかも知れません。

    むかし『現代思想の冒険者たち』シリーズを読んで以来、現代思想というのはハーバーマスとクリステヴァでストップしている印象があったのですが、彼ら以降の思想動向のようなものもちゃんと解説されています。
    ドイツ現代思想の「今」が分かる本でもあるのです。

全5件中 1 - 5件を表示

著者プロフィール

哲学者、金沢大学法学類教授。
1963年、広島県呉市に生まれる。東京大学大学院総合文化研究科地域文化専攻研究博士課程修了(学術博士)。専門は、法哲学、政治思想史、ドイツ文学。難解な哲学害を分かりやすく読み解くことに定評がある。
著書に、『危機の詩学─へルダリン、存在と言語』(作品社)、『歴史と正義』(御 茶の水書房)、『今こそア ーレントを読み直す』(講談社現代新書)、『集中講義! 日本の現代思想』(N‌H‌K出版)、『ヘーゲルを越えるヘーゲル』(講談社現代新書)など多数。
訳書に、ハンナ・アーレント『完訳 カント政治哲学講義録』(明月堂書店)など多数。

「2021年 『哲学JAM[白版]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

仲正昌樹の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×