隅の老人【完全版】

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  • Amazon.co.jp ・本 (608ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861824692

感想・レビュー・書評

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  • 『はだかの探偵』
    https://booklog.jp/item/1/457550341X
    の辻真先さんが参考にされているだろうと紹介されていた本
    はだかの探偵⇔隅の老人 ♪

    4/27 から読書開始 ハードカバーp547 2段組 頑張るぞっ!!(笑)→頑張った(笑)

    単行本に収録されなかった「グラスゴーの謎」と未訳作品がほとんどだった第三編を全訳した完全版

    第一短編集『隅の老人』十四編 「グラスゴーの謎」含む
    第二短編集『ミス・エリオット事件』十二編
    第三短編集『解かれた結び目』十三編

    一遍 約p15

    「グラスゴーの謎」が収録されなかったのは、舞台のスコットランドには検死審問が無いのに、知らずに書いてしまい、猛抗議を受けたためだそうです。

    未解決の犯罪の解説と真犯人の解明を
    美しい紐を鉤爪のような爪で結び目を作りながら、
    老いぼれ案山子(隅の老人)が
    A・B・C喫茶店の隅の席で
    ロイヤル・マガジン(掲載されていた雑誌)の婦人記者に語って聞かせ、婦人記者は読者に伝える
    体で書かれている

    第二篇では作中(ここでご自分で事件を解明してごらんなさい──編集部)ということばが入り面白かった♪
    自分なりに考えながら読んで
    あーなんとなく当たってた!とか嘘っ!!この人?!とか
    未解決にする変装のやり方とか、とても楽しめました

    沢山読んだー(笑)
    私的には被ってるなと感じた話しは1~2話だけだったので最後まで面白かった^^*
    ミステリー堪能したぁ↑↑↑↑

    『隅の老人』編の各お話しのタイトルの挿画がロートレックのポスター画みたいでカッコイイ!!
    6話目「パーシー街の怪死」の犯人って・・・もしかして・・・えっ?!( ̄艸 ̄;)どうなんだろう???
    と思いつつ
    事件はまだまだあるのね・・・(4/28 p95まで読了)

    作者は女性だとは思わなかった^^;
    バロネス・オルツィ(1865-1947)
    本名:エマ・マグダレーナ・ロザリア・マリア・ジョセファ・バーバラ・オルツィ女男爵
    ハンガリー生れ
    『隅の老人』シリーズ
    のちに主人公の老人は「シャーロック・ホームズのライバルたち」のひとりに数えられ、「安楽椅子探偵」の嚆矢(コウシ:物事のはじまり)ともされる

  • 読書日:2017年9月15日-9月23日.
    Original title:The Old Man in the Corner.
    Author:Baroness Emmuska Orczy.
    様々な事件の真相を隅の老人が婦人記者に自身の推理を語ります。
    簡素版よりも完全版の此方の方が断然読み応えがあります!

    The Old Man in the Corner, Greening.(隅の老人)
    The Case of Miss Elliott.(ミス・エリオット事件)
    Unravelled Knots.(解かれた結び目)

    上記三編から成り各物語には挿絵があるので、各事件に臨場感が増します。

    The Mysterious Deathin Percy Street.(パーシー街の怪死)が特に印象的でした。
    この老人は、この事件に登場したArther GREENHILLだと私は感じたからです。

  • 『フェンチャーチ街駅の謎』
    行方不明になったカーショウ氏。かつて殺人を犯したロシアに移住した富豪スメザーストを強請ろうと計画していたカーショウ。発見された顔の無い遺体。逮捕されたスメザースト氏。裁判で明かされる死体発見後のカーショウ氏の目撃証言。

    『フイルモア・テラスの盗難』
    宝石商のクノップ氏の屋敷付近で浮浪者に気がついた警察官。クノップ氏の秘書のロバートソンの宝石盗難の訴え。逮捕された浮浪者。クノップ氏と取引く浮浪者の謎。

    『地下鉄怪死事件』
    地下鉄の1等車で発見されたヘイゼルディーン夫人の遺体。夫人の愛人の夫ヘイゼルディーン氏の友人エリンクトンの逮捕。目撃された謎の人物。毒を夫人に盛った方法の謎。

    『〈イギリス共済銀行〉強盗事件』
    イギリス共済銀行で起きた強盗事件。夜中に警備員のフェアバーンが目撃した支店長アイルランド氏と妻の会話。翌日金庫の前で失神した姿で発見されたアイルランド氏。アイルランド氏の息子の秘密。

    『リージェント公園殺人事件』
    リージェント公園でえ殺害されたアーロン・コーエン。人殺しの声の直後に響いた銃声。コーエン氏に賭けで負けたアシュレーにかかる容疑。アシュレーのアリバイ。

    『パーシー街の怪事件』
    ルーベンス・スタジオで発見されたオウエン夫人の遺体。鈍器で殴られ雪の中での凍死。逮捕された容疑者グリーンヒル。夫人と親しい関係にあったグリーンヒル。オウエン夫人に金をせびる甥の存在。現場に残された結び目からポリーの導きだした結論。

    『グラスゴーの謎』
    下宿を営むカーマイケル夫人の殺害事件。事件直前に雇われたアプトンと言う男の失踪。アプトンを雇うように進めた下宿人のヤードレー。夜中にヤードレーを目撃したカーマイケル夫人の恋人ルーカス。

    『ヨークの謎』
    競馬のかけ屋チャールズ・ラヴェンダーの殺害事件。事件直後スケルマートン卿と争っていた同じくかけ屋のヒギンズの逮捕。スケルマートン卿の借金。レディー・スケルマートンの証言。

    『リヴァプールの謎』
    ロシア貴族セミオッツ公爵と宝石取引を行ったウィンスロ氏とヴァルサル氏。ヴァルサル氏のドイツ人の甥シュルツに任された取引。取引直後にロシアの秘密警察と名乗る男に金を奪われたシュワルツ。

    『ブライトンの謎』
    フランシス・モートン氏の誘拐事件。夫人の過去のスキャンダル。元夫を名乗る人物からの脅迫。金を支払いに行ったモートン氏の誘拐。モートンが監禁されていた部屋。4日間の監禁。監禁されていた部屋を借りていたスキナーの逮捕。スキナーを元夫ではないという夫人の証言。

    『エジンバラの謎』
    資産家のレディ・ドナルドソンの殺害。彼女の所有するダイヤのネックレスの盗難。容疑者として逮捕された甥のデヴィッド・グラハムの元婚約者ミス・クロフォード。事件前後にネックレスを売ろうとしていたクロフォード。

    『ダブリンの謎』
    殺害された富豪ブルックス。二人の息子。放蕩者のパーシバルと孝行息子の弟マアレイ。遺産を残されたのは兄パーシバル。遺書偽造事件。遺言状を偽造した上に父親を殺害したとして逮捕されたパーシバル。事件直前ブルックス氏と言い争っていた息子はどちらか?

    『バーミンガムの謎』
    ブロッケルスビー伯爵とふたごの弟ロバートの裁判。古文書を証拠に自分を共同相続人として認めるよう求めるロバート。裁判直前、顔を潰された状態で発見されたロバート。ロバートに訴訟を勧めた弁護士ベッティングフィールドの失踪。

    『ミス・エリオット事件』
    横領の噂がたつ病院。横領を告発すべきと恋人のスタルピルトン医師を説得していたミス・エリオットの死。死の直前ミス・エリオットと一緒にいた男の目撃証言。巡回中の警察官とミス・エリオットの同僚医師の証言。スタルピルトン医師と証言した同僚医師に反論するなスタルピルトン医師。2人の目撃証言の秘密。

    『シガレット号事件』
    オークハンブルトン伯爵の所有するシガレット号が薬物を飲まされる事件。調教師コックラムのビールに盛られたアヘン。逮捕されたコックラムの恋人アリス。裁判で事件当夜にキーソンの妻を目撃したと証言するコックラム。キーソンの息子ハロルドと伯爵の娘アグネスの恋。

    『ダートムア・テラスの悲劇』
    屋敷の階段から転落死したユール夫人。夫人の息子で夫人の反対する相手と結婚したことで勘当されたウィリアムと養子になったウィリアム・ブロッグス。ブロッグスに遺産を残すと遺言状を作った日に起きた悲劇。夜にウィリアム・ユール夫人と名乗りあらわれた女の正体。

    『誰がダイヤモンドを盗んだのか?』
    ボヘミア国王夫妻から黒いダイヤモンドを買い取る取引をしていたウィルソン氏の屋敷から盗まれた黒いダイヤモンド。2年後に黒いダイヤモンドを身に付けてあらわれたヴァンダーデレイン夫人。夫から贈られた物との主張。ヴァンダーデレイン氏の不思議な取引。金に困っていたボヘミア国王夫妻。

    『ミス・ペプマーシュ殺人事件』
    姪パメラと使用人が留守の間に殺害されたミス・ペプマーシュ。彼女がゆすっていたと言うシャヴァス夫人。事件当夜にシャヴァス夫人の家を訪れたと証言したパメラ。ミス・ペプマーシュが死の直前書き残したパメラを犯人とする書き置き。右手が不自由なミス・ペプマーシュの右手に握られたペンの秘密。

    『リッスン・グローブの謎』
    リッスン・グローブで発見されたバラバラの遺体。被害者は体の不自由なダイク氏。ダイク氏の娘アメリアの恋人ワイアットが気に入らなかったダイク氏。アメリアとワイアットが旅行に出かける事に反対していたが。留守中のダイク氏の面倒をみる女性を雇ったが1日で返してしまったダイク氏。アメリアとワイアットのアリバイの秘密。

    『トレマーン事件』
    二輪馬車の中で殺害されたフィリップ。トレマーン伯爵の甥として突然現れたフィリップを詐欺師呼ばわりしていたトレマーン伯爵の突然の心変わり。フィリップの登場で相続人から外されたハロルドにかかる容疑。1年前に起きた同じく二輪馬車の中での殺人事件との関連。フィリップの持っていた身分を証明する書類の秘密。

    『アルテミス号の運命』
    旅順に大砲を運ぶアルテミス号。日本の機雷を避ける海図をポーツマスでアルテミス号に渡す任務を帯びたマーカム大佐だったが何者かに縛られ海図が入った宝石箱を奪われてしまう。事件直前にマーカム大佐を訪れた外国人が書いたメモ。無事に旅順に大砲を運び込んだアルテミス号の秘密。

    『コリーニ伯爵の失踪』
    遺産の相続人アリス。後見人ターナー氏の弟ヒューバートと婚約していたが、友人の母親ブラッケンベリー夫人に身分違いを指摘されヒューバートとの婚約を破棄しコリーニ伯爵と結婚してしまう。争うヒューバートとコリーニ伯爵、。和解の夜失踪したコリーニ伯爵。アリスとブラッケンベリー夫人の財産を持ち消えたコリーニ伯爵の秘密。

    『エアシャムの謎』
    殺害さニュートン老人。4年前に娘のメアリーが男と駆け落ちしたが失敗し1年前に帰ってきていた。メアリーの相手を兄弟で狩り場を借りていたレドベリーと思っていたニュートン老人。かつてのメアリーの婚約者サム・ホルダーが聞いていたメアリーと男の会話。メアリーが駆け落ちしたのは誰か?

    『ノヴェルティ劇場事件』
    作り直されてフィリス・モーガンに渡されたばかりの真珠のネックレスが楽屋から盗み出された。楽屋口番のフィンチが1度は泥棒を捕らえてネックレスを取り返したかに思われたが、すり替えられたネックレス。事件直前に目撃された浮浪者とフィリスの婚約者デニス。

    『バーンスデール屋敷の悲劇』
    バーンスデール卿の叔母で財産家のマダム・ケナールがバーンスデール屋敷で殺害される。強盗の仕業と思われたが事件直前に賭博の借金の肩代わりを依頼しに来たバーンスデール夫人に容疑がかかる。バーンスデール夫人の賭博癖。バーンスデール夫人を嫌うマダム・ケナールと秘書のアリス・ホルト。

    『カーキ色の軍服の謎』
    田舎屋敷を買ったミス・クラーク。人付き合いをしないミス・クラーク。ミス・クラークの殺害。何者かをゆすっていたミス・クラークの秘密の手紙を手にいれようとしていた弟のアーサー。現場に残された布切れと一致したアーサーの部屋から発見されたカーキ色の軍服。ミス・クラークがゆすっていたフォアメーア夫人。

    『アングルの名画の謎』
    アメリカ人実業家ジェイコブス氏にアングルの名画を売る契約をしたロシュコー公爵。盗まれた名画。2年後ジェイコブス氏の友人タッパー氏の未亡人レディ・ポルチェスターの公開したアングルの名画。しかしタッパー氏が名画を手にいれたのは事件の前。名画の謎。

    『真珠のネックレスの謎』
    ある貴婦人に真珠のネックレスを渡すために運び役になったサンダース大尉。パリで義理の兄であるハースベルクを送った帰りに行方不明となり何者かに真珠のネックレスを奪われてしまうサンダース大尉。事件の直前にハースベルクが目撃したパスキエと言うサンダース大尉の友人。騒ぎになるイギリスに届けられた貴婦人からのお礼状。

    『ロシア公爵の謎』
    突然の遺産で金持ちになったスワソン親子。貧乏時代に娘ルイーザと婚約したヘンリーを疎ましく思い婚約の破棄に。ルイーザが旅行中に出会ったロシアのオルソフ公爵との婚約。結婚式当日失踪した公爵。公爵の乗っていた列車から発見された殺人事件が起きたような跡。式の直前にスワソン親子の金を受け取っていた公爵の秘密。

    『ビショップス通りの謎』
    質屋を営むレヴィソン夫人の殺害事件。長男アーロン夫婦と次男ルーベンと暮らしていた夫人。ルーベンと外出を繰り返すアーロン夫人。質草の宝石をダンスパーティに使用したいと交渉するが。レヴィソン夫人とアーロン夫人の対立。アーロン夫人の味方をするルーベン。二人がダンスパーティに出掛けた夜殺害されたレヴィソン夫人。メイドの証言でルーベンが夫人に部屋を追い出されたと判明するが。

    『犬歯崖の謎』
    大戦で戦死した将校の子弟を養育する学校の若き寮母ジャネット・スミスが殺害された。容疑がかかったのは恋人であるマーストン大尉。事件の直前学校の資金の事で言い争う二人の目撃証言。現場付近に残された大尉のステッキ。大尉恋敵であり校長カビンズ少佐。理事長のアークライト・ジョーンズ将軍。事件当夜目撃されたマフラーの男の正体。

    『タイサートン事件』
    ある夜何者かに襲われたストーンブリッジ弁護士。賊に金庫の中の書類を燃やされる。書類はキャリスフォート卿がシャップ氏が開発した燃料に対し一定額の金を支払うとした事を証明するものだった。疑いをかけられたキャリスフォート卿の一族。突然権利を主張しにイギリスにやって来たシャップ氏の秘密。

    『ブルードネル・コートの謎』
    義理の娘モニカの恋人モーレー・スラルを招いての食事中に屋敷に侵入しようとした男を追い射殺されたフォーバーグ大佐。モニカと弟のジェラルドに与えられる遺産の為に二人を支配していた大佐。事件当夜言い争う大佐とスラルの目撃情報から容疑がかかるスラル。スラルを有罪として攻めるモニカ。裁判で明かされた大佐の過去とモニカ、ジェラルド姉弟の秘密。

    『白いカーネーションの謎』
    アンジェラ・バックレーと婚約していたシリントン大尉の失踪事件。アンジェラの真珠を持ったままの失踪。事件当夜シリントン家の前で大尉を迎えるのを目撃された白いカーネーションを胸につけた男。会話からアンジェラの兄ヘンリーと疑われたが。シリントン大尉の妹マリオンと母親、使用人ローズの謎。

    『モンマルトル風帽子の謎』
    銃声が響いた翌日、空き家で発見された謎の男。持ち物からアレン・ロイド氏と判明したが事件の詳細を語ることなく姿を消す。同じ頃起きたナイトフォード卿の宝石盗難事件。使用人ラックルズを縛り上げ逃げた犯人。宝石盗難事件とロイド氏の関連に気がつく警察だが。

    『メイダ・ヴェールの守銭奴』
    突然守銭奴になったアシュレー老人。二人の息子チャールズとフィリップ。障害をもつチャールズと同居し彼を奴隷のように使う老人。フィリップには結婚を期待するがそれが争いの種になる。フィリップのかつての恋人で金持ちとの結婚で彼を捨てた女性との婚約。1年以内での結婚が条件の遺言状。検死審問でかけられたフィリップに対する容疑。

    『フルトン・ガーデンズの謎』

    『荒れ地の悲劇』

著者プロフィール

1865-1947。ハンガリー低地地方のターナ= オルスに生まれる。14 歳でロンドンに移住。1901 年から『ロイヤル・マガジン』誌で「隅の老人」シリーズの連載を開始。本作の主人公はのちに「シャーロック・ホームズのライバルたち」に数えられ、「安楽椅子探偵」の嚆矢ともされる。他の代表作に、1905 年に演劇として上演され、小説も10冊以上が刊行された「紅はこべ」シリーズなど。

「2019年 『世界名作探偵小説選』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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