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- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784861826320
作品紹介・あらすじ
9歳での初恋から23歳での命がけの恋まで――彼の人生を通り過ぎて行った、10人の乙女たち。
バルガス・リョサが高く評価する“ペルーの鬼才”による、振られ男の悲喜劇。ダンテ、セルバンテス、スタンダール、プルースト、ボルヘス、トルストイ、パステルナーク、ナボコフなどの名作を巧みに取り込んだ、日系小説家によるユーモア満載の傑作長篇!
感想・レビュー・書評
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ミュシャの表紙が綺麗。
「ペルーの異端審問」同様、作家の”読者への目配せ”的な知的で血の通ったユーモアが楽しい。最後の一文をはじめ、随所に文章のうまさも光る。
自分を主人公にした9歳に始まる恋の遍歴、美女に片っ端からふられていく男を描く。日本で「非モテ」というとコミュ障でひきこもりなのかといえばさにあらず。彼は、恋する相手のためにスケートや歌を覚えるに留まらず(そのくらいならやる人がいそうだが)宗教までキリスト教にユダヤ教(!)にと変え、果敢にアタックし続ける。自分らしくないものになろうとしたのが敗因だったと悟るまで。
解説がボリュームがあり読み応えがある。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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