ジョジョ論

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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861826337

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  • タイトル通りのがっつり解説は圧巻。哲学などへの言及は難しくてちょっとついていけず。本書を副読本にしながら最初から読み直したい。ジョルノが暗に批判するブチャラティの自己犠牲のあり方は、俺ガイルの八幡みたい。第七部のディオの母親が手でシチューを受け取るくだりは、つい最近『どろろ』でも出くわして既視感が合ったけれどこれだったか。オマージュなのかも。

  • ジョジョ初心者が読んでみた。以下メモ。
    第一章 自立(スタンド)
    勇気としての人間讃歌。欲望を自分で自覚し、自分で使うこと。
    第二章 欲望
    資本主義的な、もっと強くなりたい、という欲望がジャンプに流れている。欲望+超欲望。自分の欲望を肯定し、他人の欲望を肯定する。欲望は平等に与えられているものだから。
    第三章 平等
    すべての人間には潜在能力がある。スタンド能力に強い弱いはない、適材適所というものだ。
    第四章 自己啓発
    自己啓蒙と自己啓発。自己啓発は、それで成功した際には、そうではない状態を否定し、なかったことにされてしまう。そうではない状態も含めて人間として熟成しているといえるのではないか。
    第五章 協働
    涙なしには読めない、第五部をメインに。組織にとっての「正義」から、善悪観念を超えた「真実(誠)」へ。自己犠牲のタイプはA:滅私奉公→B:他人を守るために自分を滅ぼす→C:他人と自分を同時に守るために「死ぬより恐ろしいこと」を引き受ける勇気があり行動すること。人々を其々に相応しく生かし直すことができるのがリーダーである。星座的な「協働」。
    第六章 運命
    第六部をメインに。プッチ神父の「運命は決まっており皆それを知っていて、そのとおりに生きる覚悟を持つ世界」。それは他者との偶然な出会いが人生をより良いものに引き上げてくれることに度外視している。可能性のことを「赤子」の表現して述べている。
    第七章 奇跡
    第七部をメインに。運命の捉え方ふたつ、運命に後悔するかもしくは運命に感謝するか。少しずつの偶然が重なり奇跡をもたらす。他者も巻き込んだ運命の重なりが奇跡をもたらす。
    第八章 生命(キャラクター)
    漫画の中の命と出会う。著者がこの本を書くにあたりひたすらもがき苦しんだ跡が見てとれる。ジョジョの深い世界に著者が強く魅せられていることがすごく伝わってくる。書きたいことは書ききれたのだろうか。

  • よく此処まで深く考察したなぁーと思ったのが素直な感想。個人的には荒木氏はライブ感覚で執筆されているような感じでその時の心情が色濃く出ていると思っている。よってそんなに先行きの深い事は多分考えてない。しかしながら荒木氏が作家として研鑽と勉強を深めた中から醸成された筆者の言う第7部辺りの思想が深いのは頷ける事である。

  • 二男購入。

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著者プロフィール

杉田 俊介 1975年神奈川生。批評家。『宮崎駿論』(NHKブックス)、『ジョジョ論』『戦争と虚構』(作品社)、『無能力批評』『ジャパニメーションの成熟と喪失』(大月書店)、『橋川文三とその浪曼』(河出書房新社)、『神と革命の文芸批評』(法政大学出版局)ほか。

「2023年 『対抗言論 反ヘイトのための交差路 3号』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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