- Amazon.co.jp ・本 (182ページ)
- / ISBN・EAN: 9784861870729
感想・レビュー・書評
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人は他者との比較で苦しさを感じると日頃感じている。
貧困もその一つだろう。
自然資源等の豊かさは抜群で、「近代的な物質的豊かさ」が本当に幸せかわからないにも関わらず、それを「持たない」ことを自覚することで苦しさが生まれる。
(著作の中では「貧しいと知った」とあるだけで、貧しいから苦しいとまでは記されていないが。)
押し付けがましい、独善的な支援/手助けになっていないか。どんな分野でも意識すべきだと考えさせられる本。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
貧困とは何か、国際開発(支援)とは何か実体験を元に深く考えさせせらる本である。
現地の方々は周囲の手助けがなくとも、
彼ら自身で生きてはいけてる。
そこに貧困だからといって、外部が手を下し、複雑下にしている。
貧困とは選択肢が限られていると私は考える。 -
NGO職員の目から見たラオス
我々はよそから人が来るまで、自分たちが貧しいと知らなかった
コメ社会。貧困層はコメを食べつくすフードギャップの期間があるが
キノコ、タケノコ、魚などで食いつなぐ
富裕層はそれらの品物をコメと交換する(断ってはいけない)
ダム建設や製紙会社の植林のための共有林借り上げ
コメ銀行の活躍
現場主義、知り合いを広げる、ラオス語を使う
ラオス中部の都市へ赴任
生存はできるが生活ができない場所、と言われていたところ -
本書は、著者も述べていたように「活動の記録」としての役割が大きいように感じた。
私にとって特別な示唆を与えるものではなかったが、「開発」の在り方については考えさせられた。 -
ラオスで働いたNGO職員による本。ラオスの農村の風景が描かれており、ラオスの「幸せな」農村がNGOを含む外部者によっていかに翻弄されているかがわかる。ただ、それほど鋭い切り込みがあるわけではないので、一人のNGO職員の感想としてとらえるといいだろう。
本書の最後にあるNGOの意義とは何か?という問いは考えさせられる。 -
若きNGO職員がラオスでの農業支援を通して感じた、「開発」や「支援」、「貧困」のジレンマ。
「支援」とはないか、「貧困」とはなにかを考えさせられる書。筆者は、「外から人が入ってくるようになって自分たちが貧しいことを初めて知った」との村人の言葉を紹介している。
“貧困”とは、物的充実を豊かさとする部外者側から見た相対的な尺度であって、その国の人は生きるための営みに過ぎない。絶対的な豊かさ、貧困とは。 -
発展途上国でNGOの仕事をしてみたい、興味がある人に読んで欲しい1冊。
自分自身も一般の人から「途上国でプロジェクトに関わっています」って言うと、「すごい」とか「大変そう」って言われるんですが、その大変さや苦労がよく伝わってきて共感しました。
そして、この本では草の根運動だけではないアドボカシー活動についても触れられていて、日本人としての日常生活に途上国が関わっていることがわかりやすく述べられていました。
私が現在悩んでいる「本当に我々の援助が必要なのか?」「望ましい援助のかたち」について模索する様子を身近に感じました。
また実際に、ラオスの田舎に行ってみたくなりました。