檸檬・桜の樹の下には (お風呂で読む文庫 6)

著者 :
  • フロンティアニセン
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861970061

感想・レビュー・書評

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  • 『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』のタイトルを見て再読。美しい桜が咲くためには死体の養分が必要だという科学的解説と、薄羽かげろうの死体の集団と合わせて生命の神秘・残酷さを狂気じみた文章で綴っている。日本人にとってやはり桜の花は特別なもので、満開の桜の樹の下では狂ったように自己を曝け出してしまう、その言い訳のように感じた。『櫻子さんの…』は多分読まない。そんなタイトルをつけるなんておこがましいと思わんかね。

  • 東京バビロンのメインモチーフとして使われている桜の樹の下のエピソードは、梶井基次郎のこの小説を下敷きにしてたんだな、
    と思うと、東京バビロンをもう一度読み返してみたくなる。

  • 丸善閉店の際には同じ店で檸檬を買い、書店に置いてきたりしたなあ。

  • *青空文庫
    「桜の樹の下には」
    学生の頃、読んでからしばらく桜をみる度にこの話を思い出したことを今思い出した。

  • 梶井基次郎の精神的に荒廃して、世捨て人のような感じが好き。両作品ともに我々のような民に沁みるものである。生涯に一度詠むべきであろう。

  • お風呂の中で読める、ポリ塩化ビニール製の本。定価は1000円なのだが、箱根湯ネッサンに行った時に100円で売られていたので買ったもの。
    それにしても、現代文学を読みなれた目から見ると、なんと格調高い名文の数々なのだろう! 表題作はもちろんのこと、「Kの昇天」や「冬の蝿」など、まさに珠玉の短編といえる。この作者は寒々とした冬、むき出しの命が傷つき、声にならない呻きをあげているような苦しみを描くのが特にうまいと思った。

  • 花見の前に読んでおきたい一冊。桜の美しさの秘密がわかる。

  • 純粋に駆け抜けた文人。

    K。

  • ●檸檬
    みんな、自分の檸檬を探してる。おもしろい、読んで良かった!

    ●桜の樹の下には
    彼らしい、
    鬱々とした中の唯一信じることの出来る美。

  • 閑散とする情景の表現、檸檬爆弾の罠、桜の樹の下にある死体。独特の世界が醸し出す雰囲気が好き。
    梶井基次郎の代表作。

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著者プロフィール

明治34年(1901年)大阪府生まれ。同人誌「青空」で活動するが、少年時代からの肺結核が悪化。初めての創作集『檸檬』刊行の翌年、31歳の若さで郷里大阪にて逝去した。「乙女の本棚」シリーズでは本作のほかに、『檸檬』(梶井基次郎+げみ)がある。

「2021年 『Kの昇天』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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