「うたかたの恋」の真実―ハプスブルク皇太子心中事件

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著者 : 仲晃
  • 青灯社 (2005年12月20日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (311ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862280039

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「うたかたの恋」の真実―ハプスブルク皇太子心中事件の感想・レビュー・書評

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  • 有名過ぎる話で、今更だけど改めて読んだ。
    当時のオーストリア王室の状況もわからなくもないが、ルドルフ皇太子がかわいそう過ぎる。亡くなった時の王室の対応も酷過ぎる。
    フランツ・ヨーゼフとの確執もこれほどだったのか?とも思う。
    栄華を誇ったハプスブルクの最期。

  • 1888年4月、マリーとルドルフは劇場で偶然に出会い、激しい恋に落ちた。ラリッシュ夫人の協力もあって、二人は逢瀬を重ねる。しかし、周囲の圧力から二人は別れざるを得ず、さらにルドルフは陸軍大臣フリードリヒ公爵の陰謀に巻き込まれて追いつめられていた。1889年1月26日、ドイツ大使館でのパーティで、死を決意したルドルフはマリーに「来週の月曜日、旅に出よう」と告げる。そして1月29日に雪の降るマイヤーリングの別荘で二人は死を遂げた。
    (Wikipedia/「うたかたの恋」より)

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    本当は参照した「うたかたの恋」が読みたかった...
    でも現在は邦訳で読めるものがほとんどないそうですね(´・ω・`)

    「最後の皇女エリザベート」の父親であり、「シシー」の愛称で有名なエリーザベト皇后の長男、ルドルフ。

    この方はなんと、17歳くらいの少女と、青年期の終わりに心中し、ハプスブルグ帝国の終わりをあからさまに見せつけた人...

    ただ、「うたかたの恋」ではそれが悲恋として描かれていたのが、必ずしもそうじゃないよ!政治的な意味合いが多く含まれているよ!と指摘したのがこの本。みたい(ノ´∀`*)

    心中、と言う形を取ることで世間の同情を買い、
    また自らを殺して見せることで相性の悪かった
    父皇帝への反逆性を露わにしてみせる...

    そしてハプスブルグ帝国、君主制の終わりさえも
    その死は告げているようだ...

    当時の風俗や、複雑に絡み合い世界大戦へともつれこんでいく、
    そんな歴史までも網羅できる、歴史好き、王室好きにはたまらない一冊ではないでしょうか!

    にしてもね~、やっぱり普通に考えて残された妻子がかわいそうだよね。
    ここから母親のシシーもさらにおかしくなってしまったみたいだし、
    心中相手のマリーさんの家族も相当ひどい目に遭ったみたいだしヽ(´Д`ヽ)

    それにしても、この時代はまだ「心中」と言うものが幅を利かせていたのね。

    死ななくても王冠を返還したエドワード8世のように、
    恋を貫き通す生き方だってあるにはあるんだから
    (それだって茨の道以上の苦痛だろうけど)
    やっぱり何も死ななくても...ってちょっと思っちゃうなぁ...

    同じ心中事件として有名な、愛新覚羅慧生の天城山心中事件にしても、同じように、女性が男性の強い自殺願望に引きずられているような気がしてならない。

    優しく同情心の強い女性だからこそ、
    男性の破滅願望に共感してしまい、
    恋ではなく共に死を選んでしまったような...

    だからこそ、このマイヤーリングの事件も
    悲劇的と言うよりは多分に政治的、恣意的な
    イメージがどうしても拭えない。

    とは言え、ルドルフは先見の明もあったんだろう。
    君主制の終わりを見ていたのかも知れない。

    マリー・アントワネットやマリア・テレジアを生んだ
    強大なハプスブルグ帝国は、このあと歴史上では
    もう、崩れ落ちるようにあとかたもなくなっていくし...

    ま、でも、悲恋としておいた方がいろいろウケがいいの...かな?
    ヘプバーンの映画もあるようだし、そう言うことにしておこうヽ(´▽`)ノ

  • ウィーンの森に行くので予備知識としての読みです。
    うたかた「泡沫」と書き、はかなく消えてしまった、皇太子ルードルフと少女マリーの恋を指すのでしょうか!?

  • ハプスブルク王朝の終焉に至る、皇太子ルードルフと少女マリーの心中事件の真相に始まり、フェルディナント夫婦暗殺のサラエボの事件まで。
    エリーザベト皇后暗殺事件など、盛りだくさんの一冊でした。西洋史面白いわー。
    文章も読みやすく、画像も多く、とても楽しめた一冊です。

  • ハプスブルク家のルドルフとマリー・ヴェツェラの愛を描いた舞台「ルドルフ・ザ・ラスト・キス」の観劇がきっかけで読みました。脚本と真実は程遠く、「読まなきゃよかった」と後悔した時もありましたが、脚本は脚本、真実は真実。読んで(真実を知って)よかったです。

  • 事件前後の行動が詳細に書かれている点は良いと思う。前フリもなく事件が起こったところから話が始まり、どのように処理がされたか、事務的な部分も含めて興味深い。■反面、心中に至ったルドルフの心境についての掘り下げが浅く、ルドルフがどのような環境の中で成長し、性格的にどのような特徴があったのかはあまり書かれていない。■ルドルフ心中以降のハプスブルグ王朝の滅亡まで話が多数の頁を占めており、ルドルフとは直接的に関係のない経過をたどるくらいなら、心中以前のルドルフの少年時代などに頁を割いてほしかった。

  • 世界史で、さらっと。
    エリザベート気になって、さらっと。
    しかやってなかったけど、
    でももんのすごい大事件だったんだなぁ。
    事実は小説より奇なり。
    ハプスブルグは面白い。

    ミッツィ・カスパールは絶対もっと重要な人物な筈なのに、割愛されすぎだったので残念。

    本としては、ちょっと後半わけわからなくなってるというかまとまってない気がしたけど
    知的好奇心は満足させられました。

    初めて課題以外でドイツ語学科らしい本読んだ。笑

  • ハプスブルクのルドルフ皇太子に焦点を当てた歴史物語。
    ルドルフ皇太子を中心に話が進むと思いきや、エリザベートやフランツ・ヨーゼフ、皇位継承予定者のフェルディナント大公も軸となって出てきます。
    宮廷周辺の動静も描かれていて面白いと言えば面白いのですが、本書の主人公は誰なのかと思うと、ちょっとねー
    内容的には、☆3つ。

    気になったのは、作者の文体と誤記。
    作者の主観でもって描かれるのはひとつの味わいとなりますが、どうも気にくわない人物のおとしめ方がひどいように見えます。
    自分の文章に酔っているようにも見受けられ、表現の振り幅も大きくなってしまっているようです。淡々と事実を語ればいいところを、荘厳に歌い上げちゃう、でも歌はさほどうまくはないって感じ。

    中心となる人物がちょいちょい変わるせいか、人物の称号も短い頁の間で落ち着かない印象がありました。
    皇后なのか、大公妃なのか。帝国宰相なのか、首相なのか。公爵なのか、大公なのか。
    フランツ・フェルディナント大公をFFと略すのですが、同じ頁で略とそうではない部分がありました。というか、FFなどといった略記を利用する感覚が好きではありません。

    作者のセンスも古いのか悪いのか、「歴史あるある」が成立していない気がしました。
    緊急時の電報のやりとりを、今なら携帯電話でやっていることと「解説」する…と、本人は親切なつもりなのかも知れませんが、余計なお世話に感じる部分もちょいちょいありました。
    雑誌連載を繋げたの?と思うほど、人物を紹介する箇所が重複しているように感じました。マイヤーリンクで自殺したルドルフ皇太子の母エリザベート、みたいな。
    文字数を稼ぎたいのかと思うほど。

    大事な場面で人物を取り違えていたり、年数を間違えることもしばしば。ひどいです。
    エリザベートの暗殺が1998年とかさ。何回か出てきます、こんなのが。
    なので、評価は☆2で。

  • 自らの豊かさに後ろめたさを感じ、理想や夢に敗れ、鬱屈の中で麻薬、娼婦にのめり込み、「一緒に死んでくれ」と愛人たちにささやきつづけついに少女と心中を果たす…主人公ルドルフは太宰治を彷彿とさせる人物。その母で世紀の美女、エリザベートもまた、明らかに摂食障害であり、宮廷に馴染めず、居場所を求めてさまよい続ける。「我々はfamilyではない、firmなのだ」と語ったのは、どこの王だったか。あまりにも非人間的な華麗なる一族の、決して幸福ではない人生。この本は、有名な皇太子の心中事件だけでなく、個を殺し、当たり前の幸せを放棄し、ハプスブルクという家をただ守り、次代へと継続させるために、犠牲になった人たちの物語だ。

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「うたかたの恋」の真実―ハプスブルク皇太子心中事件の作品紹介

<「天国に結ぶ恋」か「他殺」か。皇太子と少女マリーの「心中事件」の真相>
舞台は19世紀末、ハプスブルク王朝が最後を迎えようとする時の、歓楽と哀愁と腐敗の町ウィーンである。冷厳な超保守主義者の父フランツ・ヨーゼフ帝との葛藤を軸にして、自殺へと追いこまれていく経緯と帝国崩壊の予兆を、新資料をもとに明らかにしていく。当時ヨーロッパ中を震撼させたこの事件は、幾多の物語を生み、「うたかたの恋」としてくり返し映画化もされてきた。その過程で生じた様々な虚偽を暴き、「真実」にのみ焦点を当て解明した、歴史的事件のドキュメントである。

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