理性の暴力~日本社会の病理学 (魂の脱植民地化 5)

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著者 : 古賀徹
  • 青灯社 (2014年1月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (404ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862280695

理性の暴力~日本社会の病理学 (魂の脱植民地化 5)の感想・レビュー・書評

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  • とにかく面白かった。自分が最近強く関心を持っている「啓蒙された理性による暴力」について、日本で起きた比較的身近な問題を通して分析されていて、考えが深まったし、勉強になった。
    「啓蒙主義がファシズムのような破滅的な暴力を生み出す」というのはよく言われてきたことではあるけれど、未だにそれを乗り越えることはできていない。というより、少なくとも今の日本においては、その傾向はより顕著になってきていると思う。
    著者が終章で述べていた「ホロコーストのような国際的に関心の高い問題だけでなく、もっと身近にある暴力の問題について、哲学的に分析されなければならない」というのには、非常に共感した。
    「啓蒙」や「理性の暴力」における問題は、私たちの身近にいくつもある。それらについて、より深く、根源的な分析を行っていくことは、今日の哲学における課題の一つではないだろうか。

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古賀徹の作品

理性の暴力~日本社会の病理学 (魂の脱植民地化 5)の作品紹介

合理化・理性化の追求は暴力を胚胎する

● フクシマの原発事故は、想定外のリスクを排除した全体主義的
な科学のイデオロギー化による。事故防止のための思想とは?

● 〈いじめ〉はなぜなくならないのか。本来、自由と自立を訓育
する学校の本質から考える。

● 沖縄戦「集団自決」の悲劇を、軍の直接関与の有無にかかわら
ず、どこにでも起こりうるものとして、全体主義の視野から考察。

● ハンセン病強制収容のように、公共性の空間は内部から他者の
権利剥奪と殺戮の強制収容所を生み出す。公共性空間を再考する。

● 水俣病の原因には科学的根拠がないとし水俣病の発見を遅らせ
た専門家の過度に科学的・論理的思考法を問う。

● 死刑判決は裁判官の推論という誤謬と被害者擁護の応報から成
り立つ、その理性のありようを分析する。

● 理性の限界と可能性を考える、卓抜な哲学者の登場。日本哲学界が無視する日本社会の病理を徹底思考する稀有な書。

理性の暴力~日本社会の病理学 (魂の脱植民地化 5)はこんな本です

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