幸福の王子

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制作 : 建石 修志  曽野 綾子 
  • バジリコ (2006年11月29日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (48ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862380364

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幸福の王子の感想・レビュー・書評

  • 先に読んだ谷川俊太郎さん著の作品中にあった
    ある詩を思い出した。

    気に入られたい、
    交流したい、
    こっちへ向いてもらいたいと、
    孤独と沈黙を怖れ、
    不安に息を詰まらせて、
    人は飾る。
    飾り続ける。

    王子は何もしなければ
    綺麗なままでいたのに。
    たくさんの人から褒められて
    この街の誇りだ、と愛されて
    大事にされていただろうに。
     

    つばめの手を借り、
    纏っていた金や宝石を
    貧しい人達に与えてしまえば、
    誰も
    みすぼらしく、汚らしい像なんかには
    興味を示さなくなるのに。
    寂しくなるのに。

    でも、
    もう綺麗じゃない
    何の役にも立たない像の思いを、
    知ってる人がいる。

    ずっと傍にいたつばめと、
    神様。
    それと、
    物語を読んだ事のある人達。

    あの街の人の数よりも
    ずっとずっと多いはずだよ、きっと。

  •  とても綺麗で、寂しくて、切ない話。

     元々童話として読んだ祖母が、何かの拍子に最近知って買った本でした。勧められたので読んだのですが、読んでよかったと思います。
     英語ができないので原作が読めないのですが、英語ができるようになったら絶対原作も読む、と意気込んでいます。

     ツバメと像の王子。二人は誰にも気付かれない中で、たくさんの人を幸せにしたんだな、と。ツバメなんて、人間ではないし、子供にいたずらされたりしているのに、像に感化されたのでしょうか。
     とても幸せになれる話しだなあと思います。

  • 言わずと知れた幸福の王子、私は西村孝次さんの翻訳で親しんでいたので曾野綾子さんの文章がそっけない感じがしてしまう。
    簡潔だけど童話には向かないんじゃないかな。
    絵も翼はとても良く描かれているけど、王子様や人物はイマイチ。絵も文章も共に満足出来る絵本って実は案外少ない。

  • キリスト教徒の観点から最後を一部変更して訳したそうだが、ワイルドはやはり皮肉が身上とつい思う。図書館本。

  • 初めて図書館で本を借りてみました。
    児童向け書籍紹介の新聞紙上でみたのですが、なかなか購入するには。。。と二の足を踏んでいたのですが、図書館で借りるという手があったことに気づき、早速他の希望の児童書数冊とともに借りました。

    悲しいお話ではありますが、なんか心が洗われたような気もした。つばめって、エライ!

  • 読むたびに
    涙が出る本


    大人になって
    もう一度読んでよかった

  • 子ども向けの絵本としても有名で私も幼いころに読んでいた絵本ですが、曽根綾子さん訳の本作はとても大人向けの文章になっていると知って手に取ってみました。
    たしかに、大人向け。
    人間の醜さ、欲望、そういったものもきちんと描かれている。
    子どもには少し難しい訳だと思う。

    本物の自己犠牲とは何か、を問う物語。
    私は自己犠牲というものに少し懐疑的なところがあるし、それはただの自己満足なのではないか、とも思ってる。
    1ミリも見返りを求めない愛。そんなものこの世の中にあるのか?って。
    だからこそこの物語はとても眩しいのだと思う。
    何の見返りも求めず、みすぼらしく、寒々しい姿になっていく王子とつばめ。
    あなたもこうなりなさい、という教えを説く寓話というよりは、こういう姿もあるんだよ、という事実を淡々と知らせてくれるような物語だと思う。

  • 非常にシンプルな、昔から知っている童話なのに、改めて読んでみると泣けてしまった。
    優しさっていうのは単純なことなんだよね。

  • 子どものために買ってきたが、まだ少し難しいか。
    自分で読んでも、よく分からない・・・
    装丁と挿絵がきれいで、長く読み続けられそうなのがよい。

  • 挿絵も物語も繊細で美しかったです。
    王子の鉛の心臓とつばめの亡骸は何よりも価値がある。
    幸福を与えられた人々はまるで最初からそうであったかのように振舞っていくのだろうなあと思います。
    少々本が大きいので、本棚には斜めに立てかけてあります。

  • 平成24年2月24日 4年生。

  • 子供の頃にこの話を読んだ時は、知識も力もある大人がかくも突っ込みどころ満載の幼稚な教育教材で洗脳教育を施してくるのは、この先にも富や情報の偏りが是正されない社会が広がっているからだろうか、などと訝ったものです。

    それが今読むと泣けるのです。訝しく思っていた教育教材の幼稚さが実は商業主義や意図を持った創作行為によって生まれたものではなかったからです。
    いい歳をした大人が純真無垢の大真面目に自己犠牲を行った挙げ句に本気で無駄死にをしかけていたからです。
    (ちなみに私は宗教を芸術品の一つと捉えていますが、もし救いが宗教の目的なら私にとっては誰かが誰かを救おうとする人間の持つ優しさが救いです。それは信仰に値します。)

    哀れです。
    この話が美しいのは、彼が子供以上にちょっとヨワい大人であるが故だったのです。私の信仰心を刺激する類い稀なる優しさは、彼のアレな感じが表現せしめたものだったのです。

    しかしながら私達は(神の本意とは違った解釈で)天は人の下に人を作らずと教えられています。またワイルドさんは社会的にそれなりの大人として評価を受けています。

    教育が「人をアレだのヨワい子だのと哀れんではいけません」と言うなら、この話は私が子供時代に思ったように「やはりいかがわしい秘密結社が書いた下らない教育書」ということにして埋没させておくしかなくなるでしょう。

    誰でも何かを見るにつけて「大事なことを学びました」「忘れていたものを思い出しました」だのと述べ散らかして自分の人生が無為ではないように振る舞っていたいものです。これまで学習してきたように、いかがわしい予定調和に踊らされて安心していたいものです。

    「地獄を押し付けられたことに気づかずしてどこに天国が見えようか」

    そんな神の酷いユーモアが見える作品でした。

  • 楽しみは人生を充実させるものの一つだし、誰と共有しても楽しいものは楽しい。

    一方で自分の苦しみや悲しみは、誰かにわかってほしい、支えてほしいと思っても、他人のそれは、できれば遠慮したい、と思う場合が多いような気がします。


    でも人は一人では生きていけない。支え、支えられ、助け、助けられて生きていくもの。それこそが一番大切なことなのだと気づきます。


    王子は「人々の悲しみこそが、この世で最も素晴らしい」という。

    なぜか。

    つばめが言うように「心が温まる」から

    何かを助け、支え、救うことでこそ本当の充実を得られるから。

    身体が寒くても、冷たくなるときがきても
    心が、魂が温かければ、きっと周りの誰かの心を温めることが出来るのだと思います。

  • ツバメが仲間に置いて行かれた理由が可愛らしい。また,王子が像になる前はどんな暮らしをしていたのか語られている。哀しくも美しい感動物語。
    一方で,人の醜さ弱さも感じる。

  • 翻訳者が違うとお話のイメージがすごく違う。それが外国文学の面白さでもあるんだけど、よく失敗も見かける。この本は翻訳がすごく上手だと思う。訳しました、という無理な感じが全くしなかった。

    最後の場面が私の知っていた、幸福な王子には無くて、でも、とても綺麗な場面でした。何で無かったんだろう?日本だからかな?

  • とても大切な童話です。
    意外なまでに知らない方が多いのですよね。
    願わくば,こどもに母親が語り掛けるような文体に,ですます調がよかったな。

    いつか日→日訳しようと思っていたのだけれど,或る日うたになりました。
    たまに,口ずさんでは,彼等を想います。

  • 高校生の時このお話で感想文を書きました。
    小さい頃の私なら迷わず王子様のお手伝いをしたけれど今ならどうだろうか?そんな疑問を持って。
    助けてあげたい人はたくさんいる、目の前のわずかな人を助けることに意味はあるのか、助けられない人の方が多いのに。
    それでも目の前の困っている人を見て見ぬふりする人にはなりたくないと思いました。

  • 哀しくて美しい物語。
    有名な童話ですが、作者がオスカー・ワイルドであるということは、実はあまり知られていないようです。

  • 美しさを忘れた時に読めばいいと思う。
    エゴだけをぶつけ合うような人間関係の中にいる時は、
    泉を満たすみたいにすうっと沁み込む素敵なお話だ。

    現代は何も感じなくなってしまった人間ばかりだと、
    思っていたのだけれど「幸せの王子」を読むと、
    昔から多くの人々はそういう風で、美しい人はほんの僅か。
    哀れに消えて行くのが常だったのだと思い知った。
    けれど、それはどうしようもないことなのだとも。

    曽野さんの後書が入っていたのはこの版で良かっただろうか?
    確か曽野さんの後書がまた見事だったのだ。

  • うつくしい、タイトルにぴたりと寄り添うようなお話だった。

  • ストーリーはもちろん、訳文、イラストがとても綺麗でこのお話の雰囲気によくあっています。
    昔読んだ絵本とは、また違った味わいでした。

  • これは昔から大好きなお話で、かなり泣けますっ!
    登場人物は、銅像の王子、町長さん、町の人々、群れからはぐれてしまった燕です。

  •  2009年5月23日初読

    市川図書館

  • 「不思議なことに、こんなに寒いのに、温かい感じがするんですよ」
    「この世で最もすばらしいの、人々の悲しみなんだよ。みじめさにまさる神秘はないんだ。」

  • 人間関係が築きにくいと言われる現代だが、災害ボランティアなどを見ていると助け合いの精神は決して消えていないと思う。
    幸福の王子のように無償の愛はとても大きなものであることを再認識。
    つばめも死んでしまい、汚くなった王子像を取り壊す人間の様は、誰もが持っている汚いエゴを見た気分だ。いかにそれを表には出さずに生きていくのが大変で大切か考えさせられたように感じる。

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