若者たち-夜間定時制高校から視えるニッポン

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著者 : 瀬川正仁
  • バジリコ (2009年6月5日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862381354

若者たち-夜間定時制高校から視えるニッポンの感想・レビュー・書評

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  • 本書に記されているのはヤンキー系、いじめ被害者、元・援交少女、被虐待児、リストカッター、性犯罪被害者…さまざまなアウトサイダーが集う、教育システム最底辺校で見たリアルな日本の現実でございます。

    あまりプライベートのことなので、書くのは躊躇するのですが、僕の生家の近くには定時制高校が二つあって、夜、家に帰るときにはそこの学生らしき男女とすれ違うことが時々あります。近い将来にはそこを取材してレポートにまとめて公開をしてみたいという思いも若干ないではないのですが、それがいつになるかは見当がつきません。

    本書では夜間高校、もしくは定時制高校に通う生徒たちを通して、現代日本に存在するさまざまな「矛盾」を浮き彫りにするものである、と個人的にはそう捕らえております。また話し外れますが、大学時代に出会った人間のうち、何人かは定時制の高校出身者で、彼らか彼女らの話を少しだけ聞いたことがありますが、まぁ、本当に「昼の世界」しか知らなかった当時の自分には衝撃的なことばかりで、そういったことも読みながら思い出しておりました。

    この本に出てくる定時制高校の生徒たちはヤンキー系、いじめ被害者、元・援交少女、被虐待児、リストカッター、性犯罪被害者…、とそれぞれがそれぞれに重い過去を背負っており、本書に出てくる高校の先生が「定時制高校はトレンディですよ」と筆者に語っていた理由が本当によくわかるような気がしました。

    読みながら思い出したことが「夜回り先生」こと水谷修先生が当時進学校に勤めたころ、夜間学校に勤める友人の先生とすし屋で飲んでいたときに
    「寿司だって魚を選ぶよな。腐った魚じゃ、うまい寿司は握れない。教育もそうだ。お前は優秀な生徒に恵まれ優秀な教育が出来る、でもオレが勤めているのは夜間高校だ。腐った生徒に、いい教育は出来ない」
    という言葉をきっかけに大喧嘩となり、その友人は学校を辞めて塾の講師に、水谷先生は進学校を辞めて夜間高校の教師になったそうです。そんなことを思い出しました。

    それはさておき、ここに出てくる生徒のほぼすべての背中に重くのしかかっているのは日本社会のあらゆる矛盾―生きることに希望を見い出せない貧しい人々の世代間連鎖。親と子、地域社会、あらゆる関係が分断される孤独大国・日本。格差、ワーキングプア、闇社会、精神の病…。そういった「負」の部分が一点に集約されているような気がしてなりませんでした。

    「希望」というものはそれぞれの中にしかない、というのが僕の考えでありますが、彼ら彼女の中にも、願わくばそういうものがあってほしい。そういうことを願ってやみません。

  • 私は
    誠心誠意を持って
    他人と関わっているのだろうか。

    寛大な心で
    その人の“人となり”を
    受け止めて受け入れて生きていきたい。

  • 広い教育に取り組んできた定時制定時制だから出来ること

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若者たち-夜間定時制高校から視えるニッポンの作品紹介

夜の闇にひっそりと佇む夜間定時制高校。そこには、時代の矛盾が見事なほどに堆積していた!ヤンキー系、いじめ被害者、元・援交少女、被虐待児、リストカッター、性犯罪被害者…さまざまなアウトサイダーが集う、教育システム最底辺校で見たリアルな日本の現実。生きることに希望を見い出せない貧しい人々の世代間連鎖。親と子、地域社会、あらゆる関係が分断される孤独大国・日本。格差、ワーキングプア、闇社会、精神の病…時代の矛盾を真っ先に受け止める若者たちに、いま何が起こっているのか?その最前線を伝える衝撃のノンフィクション。

若者たち-夜間定時制高校から視えるニッポンはこんな本です

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