自分をいかして生きる

著者 :
  • バジリコ
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本棚登録 : 655
感想 : 89
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862381484

作品紹介・あらすじ

人間の一番の大仕事は「自分をいかして生きる」ことなんじゃないか?仕事と真摯に向き合う人々の支持を受けて読みつがれる、『自分の仕事をつくる』の6年越しの続編。「働き方研究家」による、ワークスタイルとライフスタイルの探検報告・第2弾。

感想・レビュー・書評

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  • 働くこととは何か、自分と自分自身がつながって、話し合いをしながら、今この瞬間やりたいことをする。それを毎瞬毎瞬積み重ねていくこと。とても共感した。そういう風に生きて働いている人のインタビューも良かった。

  • 仕事ってなんだろう?
    やりたいと思えることで働きたいって思うけど、それってもう仕事ではないのか?
    そんな疑問でぐるぐる考えてしまう事が最近増えたので、仕事についての本を読んでみることにしました。
    この本は、疑問の答えは載ってなかったけど、今の私にぴったり寄り添ってくれます。
    多分答えなんてない疑問なんでしょう。
    でも心を突き動かしてくれる言葉がたくさん詰まっていて、特に“お客さんではいられないことを仕事に”というところが印象に残っています。
    他にも単純だけど、だからこそ見落としている考え方がたくさん。
    前著も是非読んでみたいです。

  • <図書館で借りた>

    ずんとくる言葉はいくつかあった。

    たとえば「仕事」と「労働」の違い。
    心の奥底で放っておけない、「気持ちがザワザワする」感じのことがあれば、それに向き合うことが「(自分の)仕事」になりうる、という指摘。

    給料以外に(場合によっては給料も)満足できない可能性の高い「労働」を選ぶということは、自分の「欲求」に正直なのではなく、(他者に煽られた)「欲望」に駆られているという指摘。

    ただ、多くの人が疑問に思うのは、

    その「ザワザワ」するものに、どうやったら出会えるのか、

    ということではないだろうか?

    ・・・ということに答えていたのが、山本繁「やりたいことがないヤツは社会起業家になれ」だったと思う。

  • 抽象的な感じもするが、筆者の言いたいこと、自分を生かして仕事をする事が自分を形成していく、自分を活かせる事話して行く事が仕事につながっていくし、健全な社会形成に最終的にはつながっていくというところに共感できた。

  • どのような状況でも自分を失わず、精神の持ち場を離れずに、その働きを成すこと。
    落ち着いた気持ちになる本。
    ひさびさにいっきに読んでしまった。
    やさしい文体。
    読み返したい本。

  • 2回目。
    やっぱり興味深い話がいっぱいのってる

  • 名著『自分の仕事をつくる』から6年後の続編。西村さんは前著の「補稿」と位置づけているが、今回は「いい仕事」をしている人たちの訪問記録ではなく、そこから派生した働き方や生き方、人間らしい在り方を深掘りする論考集となっている。

    といっても、堅苦しい本ではない。時に立ち止まり、逡巡しながら、一歩ずつ歩みを進めていくその語り口は、目の前に西村さんがいて、ボクに直接語りかけてくれているような安心感がある。「顔の見える仕事(相手の存在を感じられる仕事)」というのは、こういうもののことを言うのだろう。

    たとえば、西村さんはこんなことをさらっと言う。

    〈わたしたちは仕事やつくったモノを通じて、その先にいる人々に触れたり出会っていると思うのだけれど…〉

    〈調子よく相槌を打っているけれど、ほとんど人の話を聴いていないような人や、手抜きの仕事におぼえる腹立たしさ、つまらなさは、質の良し悪し以前に、そこに相手が「いる」ことが感じられない不満足感から来るのではないか〉

    〈…それらが重ねられれば重ねられるほどわたしたちの心はシラケてゆく気がする。「いない」のに「いる」ふりをした仕事に触れつづけることによって〉

    〈「わたしがいて、あなたがいる」ということ〉

    引用しはじめるとキリがないので、これくらいにとどめておくが、西村さんの言葉一つひとつがいまのボクの気持ちにフィットする。以前から心のどこかに引っかかっていた疑問が氷解していく感じ。そして、それはふたたび歩みをはじめるボクの背中をそっと押してくれる。

    今年の4月に文庫で前著を読んでから、ずっと気になっていたのに読まなかったのは、単純に読むのがもったいなかったから。そして、その期待はまったく裏切られなかった。むしろ、いっぱいおつりをもらって、ポケットに突っ込むだけで精一杯。その意味は、これからじっくり考えていきたいと思う。

    年に数冊、線やメモ書きで真っ赤になる本があるけれど、西村さんの2冊は今年の汚れ度合いトップ2を独占した。ボクがいまやっている仕事、これからやる仕事について、こんなに考えさせてくれる本はない。

    漠然といまの自分(あるいは将来)に不安を感じている人、生きにくさを感じている人、働く意味を見失いそうな人にこそ読んでほしい。おすすめ。

  • やりたいこと、好きなこと、では無く、「やらずにはいられないこと」を仕事にする。

  • 思考がすごく似ていて、日頃の思いを言語化してくれたのがありがたかった。
    バイブルとして読みなおしたい。

    好きだけではすまないこと。お客さんでいられない、気持ちがザワザワする。落ち着かない。見たくない。悔しい。こういう気持ちをもてあますことが、仕事として最適なのかと思う。

  • いる・いない

    いい仕事、について

    自分の仕事

    仕事は「選ぶ」もの?

    他人の気づき

    力が出ることをやる

    信頼の味わい

    人づきあい・自分づきあい

    感じていることを感じる力

    自由とか誇りとか

    働くことは本当に喜びなんだろうか

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著者プロフィール

1964年、東京生まれ。武蔵野美術大学卒。建築設計の分野を経て、つくること・書くこと・教えることなど、大きく3種類の仕事に携わる。デザインオフィス、リビングワールド代表。多摩美術大学、京都工芸繊維大学非常勤講師。働き方研究家としての著書に『自分の仕事をつくる』(晶文社/ちくま文庫)、『自分をいかして生きる』(ちくま文庫)、『自分の仕事を考える3日間 Ⅰ』『みんな、どんなふうに働いて生きてゆくの?』(以上、弘文堂)、『かか
わり方のまなび方』(筑摩書房)など。

「2011年 『いま、地方で生きるということ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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