訳者解説 -新教養主義宣言リターンズ- (木星叢書)

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著者 : 山形浩生
  • バジリコ (2009年10月17日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (364ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862381507

訳者解説 -新教養主義宣言リターンズ- (木星叢書)の感想・レビュー・書評

  • いや、久し振りに知識欲を刺激される本でした。元の本を読むぞ、と思います。広い知識を持って、自分の頭で考えられるようにしっかり勉強しないとね。

  • 山形浩生『訳者解説――新教養主義宣言リターンズ』( バジリコ[木星叢書] 2009)


    【目次】
    目次 [001-003]

    『訳者解説』解説 005
    1 はじめに 005
    2 わけのわからん本の解説 006
    3 解説と本文との関係 011
    4 山形の訳す本 015
    5 本の意見と訳者の意見 018
    6 議論の進め方について 020
    7 収録解説 024
    8 まとめ 039

    1 「人間理解」のバージョンアップ

    自由についていまぼくたちが考えるべきなにか(二〇〇五年二‐三月 コロンボおよびアクラ/タマレにて) 042
     ダニエル・デネット『自由は進化する』
    1 これは何の本なの? 042
    2 デネットってだあれ? 046
    3 せっかちな人のための要約 Part1――進化する自由 048
      3.1 進化する自由 049
      3.2 自由とは自由を享受する能力である 054
    4 せっかちな人のための要約 Part1――自由意志否定論への反駁 056
    5 なぜ本書の議論があなたにはピンとこないのか 064
    6 謝辞その他 080

    自由意志はなぜ「自由」であるのか(二〇〇六年月 東京にて) 082
     ジョージ・エインズリー『誘惑される意志-人はなぜ自滅的行動をするのか』
    1 はじめに 082
    2 本書のテーマ――迷いとその克服の一例 084
    3 本書の目的――双曲割引とその加算 088
      3.1 動物は未来の出来事を双曲的に割り引くのだ! 089
      3.2 誘惑に勝つための「意志」:各種のできごとを加算してグループで判断しよう! 091
      3.3 意志はなぜ自由=予測不能か 093
      3.4 意志の副作用 094
    4 著者のこと 098
    5 本書のすごさ 101
    6 双曲割引関数に対する批判 105
    7 双曲割引関数の可能性 106
    8 謝辞など 109

    服従が信頼の裏返しであるとするならば 111
     スタンレー・ミルグラム『服従の心理』
    1 はじめに 111
    2 概要 112
    3 著者について 115
    4 本書への批判と評価 118
    5 蛇足――服従実験批判 123
      5.1 「人を傷つけない」のは根本的な道徳か? 124
      5.2 計測されているのは本当に「権威vs個人の道徳」なのか? 126
      5.3 「権威」はなぜ権威なの? 127
      5.4 実験設計の問題 129
      5.5 「服従」は人類にとって危険か? 130
    6 蛇足のまとめ――服従は信頼の裏返しである 132

    悪しき文化相対主義に鉄槌!(二〇〇五年晩夏 アクラにて) 138
     ハリー・フランクファート『ウンコな理論』
    1 著者について 142
    2 本書のなりたち 151
    3 ウンコ理論の効用と対応について 158
    4 まとめ 167

    「意識とは何か」をめぐる議論にブレイクスルーを!(二〇〇九年一月 プノンペン/東京にて) 169
     スーザン・ブラックモア『「意識」を語る』
    1 大まかな内容 170
    2 著者について 171
    3 本書の中身と訳者の勝手な意見 173
      3.1 意識とは何か? ゾンビ、「知性」との違い、量子論、意識子 174
      3.2 意識は生物以外にも宿れるか? 176
      3.3 ヴァレラの変な説 178
      3.4 クオリア 180
      3.5 意識と道徳 182
      3.6 意識は存在しない? 184
    4 まとめと謝辞 185


    2 データが読めなきゃ構造は見えない

    未来への希望を真実のものにするために(二〇〇三年一~五月 リロングウェ/東京/プエルト・プリンセッサにて) 190
     ビョルン・ロンボルグ『環境危機をあおってはいけない』
    1 本書の概要 191
    2 本書に対する批判と留意点 194
    3 翻訳について 199

    二酸化炭素を減らしたとして、さて何が実現する?(東京/アクラにて)  202
     ビョルン・ロンボルグ『地球と一緒に頭も冷やせ!』
    1 はじめに 202
    2 著者について 204
    3 本書について 207
    4 本書の評価について 211
    5 温暖化論争の今後 215
    6 おわりに 218

    あなたの日常の裏で行われている大量のデータ解析のこと(二〇〇七年九月 インドネシアのマカッサルにて) 221
     イアン・エアーズ『その数学が戦略を決める』


    日本の警察諸君も数学勉強してみたら?(二〇〇八年二月 アクラ\ハノイ\東京にて) 230
     デブリン&ローデン『数学で犯罪を解決する』
    0 訳者口上 230
    1 訳者あとがき 235
    2 著者たちについて 237
    3 犯罪の科学捜査全般について 238
    4 地理的プロファイリング 239
    5 統計分析 241
    6 データマイニング 242
    7 ニューラルネット――批判を中心に 244
    8 セーバーメトリックス 246
    9 ベイズ確率 247
    10 指紋とDNA鑑定 250
    11 社会ネットワーク分析 252
    12 囚人のジレンマ、ゲーム理論 253
    13 オペレーションズ・リサーチ 254
    14 暗号 257
    15 ギャンブル 258
    16 落ち穂拾いとドラマ『NUMB3RS』のこれからと 259
    17 おわりに 264

    経済学者はいかにして人の神経を逆なでするか(二〇〇九年正月 プノンペンにて) 265
     ハロルド・ヴィンター『人でなしの経済理論』
    1 トレードオフの基礎 265
    2 人命の価値 267
    3 主観的価値と市場価値など 271
    4 謝辞その他 274


    3 新世紀のアーキテクチャ

    インターネットの「規制」と民主主義の将来(二〇〇一年二月 ワシントンDCにて) 278
     ローレンス・レッシグ『CODE』
    1 本書の概要 278
    2 「規制」とインターネット 279
    3 民主主義の将来 285
    4 本書の意義(個人的に) 287
    5 謝辞 290


    インターネットはいかに「共有地」を作り上げたか(二〇〇二年一一月 リロングウェ/東京にて) 292
     ローレンス・レッシグ『コモンズ』
    1 著者について 292
    2 本書について 296
    3 日本にとっての意義 301
    4 あなたにできること 305
    5 謝辞など 307

    「クリエイティブ・コモンズ」という革命運動(二〇〇四年六月二七日 バリ島にて) 309
     ローレンス・レッシグ『Free Culture』
    1 本書の位置づけ 310
    2 本書のあらすじ 312
    3 知的財産の過剰な保護の実害 313
    4 実害をなくすための実践 315
    5 本書の意義 319
    6 日本にとっての意義 321
    7 謝辞など 325

    ノウアスフィアは、ぼくたちの開墾を待っている(一九九九年八月 ハンガリーはオゾラの日食レイヴにて) 327
     エリック・レイモンド『伽藍とバザール』
    1 はじめに 327
    2 『伽藍とバザール』333 
    3 『ノウアスフィアの開墾』 339
    4 『魔法のおなべ』 343
    5 最後に 346
    6 訳者あとがき 349
      6.1 個人的な事情 349
      6.2 この翻訳の扱いについて 351
      6.3 謝辞 352

    あとがきのあとがき(二〇〇九年九月 珍しく東京にて 山形浩生) [355-359]

  • 教養主義たしかに。面白いかどうかと言えば面白いけれど。。

  • 意外と読んだことのある本が取り上げられている。
    翻訳者を基準に本を選ぶというのもありそうだ。事実個人的に「この翻訳者のものは読みたくない」という人がいるし。

  • 【本当の自由って?】

    山形浩生さんの翻訳した本を本人が分かりやすくまとめている本です。たまにですが、山形さんの頭が良すぎて(僕が悪すぎて)途中で何言ってるかよくわからない部分もありましたが、知的好奇心がとても刺激される本でした。

    印象に残ったのは
    ダニエル・デネット『自由は進化する』
    ビョルン・ロンボルグ『環境危機をあおってはいけない』
    の2冊の解説。

    『自由は進化する』の方では、自由の定義から始まり、ラプラスの悪魔議論や利己的遺伝子、ミーム論などの可能性を検討するといったもの。

    『環境危機をあおってはいけない』の方では、みんなもっと冷静になって環境問題を考えようって言ってます。大問題でも手の施しようがないものもあったりします。だから、未来のことを考えるのも大切だけど今困ってる人を直接支援できるのでは?という感じです。

    どちらもとても納得いくような論理展開でした。

  • かなりいいです。ここで紹介されている本をとても読みたくなります。ちょっとした懸念は、本体のすぐれた要約になっている解説なので、本体を読んだときに、それ以上のものがつかめない可能性があることです。私の能力の問題かもしれませんが。

  • 山形さんの訳者解説というか、あとがきを集めたもの。一冊にしてわざわざまとめることもないのでは、と思っていたけれど、そうでもなく。まぁまぁ、読む価値はあったかと。(12/7/2)

  • 著者の山形浩生さんについては、『ウンコな議論』という本の訳者として知りました。『ウンコな議論』は短いながらも内容の濃い、タイトルで食わず嫌いの人を増やしていると思われる、非常に勿体ない本。

    この本を読んで何よりもインパクトがあったのが、本論と同じぐらいの長さの「訳者解説」がされていたこと。初めてこれを読んだ時は、当たり前ながら「何じゃこりゃあ」となりました。しかし、この『訳者解説』を読んで、これが山形さんの通常スタイルだということが判明。

    この本では、山形さんが翻訳した本のあとがき、つまり「訳者による本の中身の解説」」がまとめて収録されています。いずれも、本そのものはタイトルと著者、装丁ぐらいしか紹介されてなくて、中身はがっつり解説と自分なりの解釈。それらが、「誰が読んでも分かりやすいように、本論の魅力を伝えられるように、かつ賛成できない部分についてはしっかりNoと明言して」書かれているので、この『訳者解説』を読んだだけでも、訳書を数冊読んだような感じになります。

    個人的には、環境破壊に関する定説を論破したいくつかの書籍の「訳者解説」が気になったので、次はその辺に手を出してみたいと思います。

    いやしかし、本を解説する本を読むと、著者なり訳者なりの矜持が読み取れて面白いですね。この手の本がもっと増えれば好いのにと思いつつ、毒にも薬にもならない作品ばっかり訳してる人に同じことされたらムカつくなぁ、などとも思ってしまいます。本読みってのは、基本的に我が儘ですね。

  • 私が訳者解説に興味をもったのは「ドーキンスVSグールド」の訳が、本編を読むよりもわかりやすくて勉強になったからです(ちなみにその訳者は狩野秀之さんという方です)。
    でもこの本はそういうまとめ訳というには、山形浩生さんの個性が出ているので、山形さんの翻訳にかかるエッセイ解説として読むのが良いのではないかと思いました。
    内容は勉強になるし、語り口が砕けているので読みやすい。何冊かは訳本を買おうかな。レッシグは原著で読んでしまったから山形さんの名前は知らなかったけど、きっと趣味は合うかなと思いました。

  • 超辛口(?)ハードコア翻訳家の山形氏の文字通り「訳者解説」を集めた本。
    訳者解説とは、巻末によくある文章の事だけれども、超のつくエリートである山形氏(ちなみにバロウズなども翻訳している!)の、飾らない文体、むしろ飾らはすぎる率直な文章は誰が読んでも面白い。内容こそ非常に難しいものであるはずなんだけど、無知な人間にも分かり易く書いてくれてるように思える。

    大まかに3章に分かれてて、大雑把に括ると
    ①深い人間理解(哲学)
    ②環境問題
    ③インターネットの問題とこれから

    という感じになるのかな。山形氏の興味がまさにこの3点に包括されているような感もあるけれども、個人的には非常に共感できるチョイスだった。環境問題に興味がある人なら、②だけ読んで、原書も読むという流れもある。あらかじめ言えば、決してアル・ゴア礼賛のような単純な内容では無い。内容こそ難しいけれども、文体が砕けてるので、最後まで読めます。

  • 翻訳家である著者の手がけた多くの訳者解説部をまとめた著。思想的にはリバタリアンとしての視点から合理的な手法で真実を追求しようとする姿勢が感じられます。個人的には理系である著者が紹介する、数学的な手法を用いて様々な現象を説明しようとする著書に興味を持ちました。

  • 山形浩生が自分自身の翻訳した本の解説をまとめたもの。

    目のつけどころは面白いし、様々なジャンルの翻訳を手掛けているのでバラエティ豊かに楽しめる。わかりやすく書いてなんぼという姿勢、間違ってると思ったことには真っ向から否定する姿勢はいいなぁ。レトリックで自分の意見を過剰に守ろうとしないってのが、議論のための意見ですわな。筆者といっしょにつっこんだり、筆者につっこんだりしながら読める本です。

  • 本を翻訳する者として、また評価する者として、山形浩生は改めて超一流だと感じる。本書は、山形が文中で繰り返し触れているレムの「虚数」から発想されたものではあろうが、「虚数」とは違って読む行為そのものに実益がある(そういえば、まだ「虚数」読み終わってないな・笑)。ここで紹介されている本は読んでおいて損はない。とりあえず、Amazonでまとめ買いすることにしよう。

  • カテゴリに困る本である。日経の交遊抄に「ネット論戦」(2010.07.26)で山形浩生氏が出ていたので思い出したように手にしました。「あとがき」というカテゴリは電子出版なら可能性はあるが、「解説」も独立しては書籍にはならないものと思っていました。「ダイジェスト」も電子出版される世の中で、「解説」≒「ダイジェスト」とは考えられないため、「エッセイ」にしたのでした。ローレンス・レッシグの解説はすでに読んでいるので、他が楽しみです。

  • 知的好奇心、知的自尊心をくすぐられる本だった。

    自由意志のあたりは、多くの人が議論をしていることとそれぞれの主張が説明されている。
    それぞれの主張において説明不足・あるいは破綻がある部分を指摘してくれるので、その点を気にしながらうまく自由意志を主張している本を読みたくなった。

    新世紀のアーキテクチャについては、
    正直良くわからなかった。
    自分の知識レベルが足りないか、つかれていたんだと思う。
    もう一度新世紀のアーキテクチャだけ読んでみたい。

  • 大変申し訳ないが、企画に無理があった。
    やはり本編あっての訳者解説だなぁと改めて感じさせられる次第。

  • 題名の通り、本の最後にたいていは書いてある、訳者による解説だけを集めた解説集。
     肝心の本書を読まなくてもその本を読んだ気になれる、とっても便利な本。当然、本書には具体的で詳しい内容が書かれているんだろうけど、一般ピープルの暮らしでは、この訳者解説程度のことを把握していれば用を足すだろう。と言うか、その程度のことだって話題に上がることはないから気にすることはない。
     

  • 翻訳書の解説を集めた本。元の本読めばよい。

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訳者解説 -新教養主義宣言リターンズ- (木星叢書)の作品紹介

インターネット上の自由と規制を考えるうえで基本文献となったレッシグの『CODE』3部作、環境運動家たちの統計の誤用濫用をあばいたロンボルグの連作、心理学史上名高い「アイヒマン実験」についてのミルグラムによる報告など、さまざまな分野でメルクマールとなった本の解説から学ぶ、異色の教養テキスト。ロングセラー『新教養主義宣言』から10年ぶりの姉妹編、遂に刊行。

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